【チームが成長するために大切なこと】心理的安全性は馴れ合いではない #1045
おはようございます。
夏なのに膝が乾燥している森下こと完全なるおじさん膝です。
チームが成長し成果を発揮していくためには、ひとりひとりが居場所や充実感、貢献感を感じていくことが大切です。そのためには「心理的安全性」は大切な要素ですが◯◯がないとただの馴れ合いになってしまうかもしれません。というお話です。
<心の安全>
1999年に によって提唱された心理的安全性ですが、簡単に説明をすると「組織や集団の中で非難や拒絶の不安がなく発言や行動ができる環境」です。
安心できる、信頼できる環境があることによって、トレーニングや仕事への集中も高まるし、チームワークが高まれば、チームのために頑張ろうというモチベーションも上がります。
ただ、スポーツにおいてもビジネスにおいても成果主義(結果主義)の世界では、この心理的安全性は確保しづらいのが現実です。
「結果さえ出せば」という思考は、高圧的な指導や、中には体罰やパワハラといった問題行動を引き起こす可能性もあるし、
それによって、好きで始めた競技や仕事を辞めざるを得なくなったり、心身の健康を崩してしまうことさえ出てきちゃう。
体罰問題やメンタルヘルスへの理解が高まるとともに、この心理的安全性が見直されています。
<心理的安全性が損なわれるのは>
「インシビリティ」という言葉を聞いたことはありますか??
インシビリティは「敬意を欠いた非礼な言動や態度」のことを言います。つまりは暴言や無視、バカにする発言や態度といったようなことです。
組織の中でこの「インシビリティ」が蔓延すると心理的安全性が損なわれるとされています。
みなさんのチーム、組織ではどうでしょう?
例えば、上から目線で選手や部下を駒としか思ってないコーチや上司がいる環境。
挨拶をしてもろくに返事もせず、目も合わせないような人たちがいる環境。
自分で考えた意見やプランを、理由もなく却下されたりする環境。
陰でヒソヒソ、仲間内で悪口を言ってるような人たちがいる環境。
そんな環境で集中してトレーニングや仕事が出来ると思いますか?楽しく仕事ができるでしょうか?
もちろん答えは「No」で、チームのパフォーマンスや幸福感情を高めるためにはそんな環境はあってはならないわけで。百害あって一利なし。
シンプルに心理的安全性を高めるためには、今言ったことと逆のことを徹底すればいいんです。
同じ目線にたって、自己決定や成長を重んじてくれる指導者がいるチーム。
気持ちのいい挨拶や会話が溢れているチーム。
相手の意見を尊重し、受け入れる環境が整っているチーム。
チームの成長のために必要なことは言い合えるチーム。
どちらの方が選手や部下が伸び伸びしていて、パフォーマンスを発揮して、成長していきそうですか?言われるまでもなく後者のチームですよね。
<馴れ合いではなく成長するために>
と、チームが成長して成果を出していくためには「心理的安全性」は必要な要素であることは理解していただけたかと思います。
それに伴って注目されるようになると、言葉だけが一人歩きしてしまい本質から逸れてしまうことになりかねないのも事実。
安全性=居心地がいい=馴れ合いになりがちになってしまうということも考えられます。
「みんな平和でなにごともなく過ごせればいいや」みたいな感じでしょうか。
それはチームの成長においてはあまりよろしい状態ではなくて、チームビルディングの有名な福富先生の言葉を借りるなら「偽りの平和」状態。
ただエンジョイすることが目的であればそれでもいいのかもしれませんが、チームとして成果を出していく、成長していくことを考えるとただの馴れ合いではなかなか難しい。
それを防ぐためにも「このチームはどこに向かうのか」という目的をみんなで共有する必要があります。
そもそもチームとグループを隔てるものは何かというと、共通の目的、目標があるかないかなのです。
共通の目的、目標がない組織はどこに向かっていいかみんなバラバラだし、何をしてもなぁなぁになりがちなんですね。
一方で共通して目的、目標があるチームはそれを達成するためにどうするかを意識しやすくなります。
それゆえにお互いの価値観や意見がぶつかり合い、時には揉めたりもすることも出てくるのです。
その時にこそ、お互いを受け入れ意見を出し、目標達成に向けてチームが成長、チャレンジしていくためにも心理的安全性は必要になってきます。
インシビリティを避けるということはもちろん大切ですが、それに加えてチームとしての方向性を明確にしておくことが重要ですね。
<まとめ>
①組織の中でインシビリティ(敬意を欠いた非礼な言動や態度)が蔓延すると心理的安全性(組織や集団の中で非難や拒絶の不安がなく発言や行動ができる環境)が損なわれる。
②チームが成長して成果を出していくためには「心理的安全性」は必要不可欠。
③心理的安全性はだだの馴れ合い(仲良しこよし)ではなく、目的目標を明確にして、達成に向けて成長、チャレンジすることが重要。
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森下健(もりしたけん)
1986/10/31 埼玉県三郷市出身。
学生時代は水泳に没頭。専門種目はバタフライ。現在はトライアスロンにハマっている。青春真っ只中。
奥様と息子(5歳)と娘(1歳)の4人家族。横浜在住。
メンタルトレーニングの情報を中心に書きたいと思います。