05_本番
このマガジンでは、ICT夢コンテスト2023で発表した内容のうち、私が担当したパートを公開していきます。一部、個人の見解や解説を加えていますが、所属する組織とは関係のないことを予めご理解ください。
このnoteが孤軍奮闘する仲間に届けば幸いです。
前回のnoteでは、研修デザインの裏のねらいである「自走する学び」についてお話ししました。
今回は、研修本番の様子です。
待ち時間をデザイン
研修開始前。みなさんはどのような光景を思い浮かべますか?
・スマホで何か調べている
・読書をしている
・何か書いてる(仕事?)
・知り合いの先生に挨拶したり、近況を話している
・仮眠
・ぼーっとしてる
こんな感じではないでしょうか?
そして司会者の「えー、定刻になりましたので…」で研修がはじまる。
これでは、ワクワクが足りない。(注:すべての研修にワクワクが必要だという主張ではありません)
今回の研修…いや、フェスではそんな研修の当たり前を、
スタートから変えていきました。
研修の待ち時間は、iMovieで制作した動画を流しました。
セッション(いわゆる分科会)や、今日のまでの打ち合わせの様子をトレーラー風に編集してループ再生しました。
その目的は3つ。
1つ目は、参加者に「え!こんなハイクオリティーなもの作れるの?」と思ってもらうこと。
本市はiPadをGIGA端末として採用しているため、純正アプリのiMovieを使うことができます。iMovieはテンプレートが豊富で、数枚の写真や動画を撮影するだけで簡単に映画さながらのトレーラを作ることができます。
実際に研修開始前の会場では、
A:「え?こんなのどうやって作るの?」
B:「iMovieじゃないですかね?」
A:「え?先生もつくれる?」
B:「はい。結構簡単ですよ。この前子どもたちも作りました」
みたいな会話があったとか、なかったとか…
2つ目は、「時間稼ぎ」の保険。
今回の研修は市内10校と教育委員会をつなぐ、本市にとってはじめての挑戦でした。接続のトラブルがあってもサポートにはいけません。映像と音声がちゃんと届いているのかを確認する必要があります。
「えーっ、定刻にはなりましたが、まだ〇〇学校がつながっておりませんのでもうしばらくお待ちください…(焦)」
こんなアナウンスの後に無言で待たされたら、ワクワクは高まるどころか萎んでいくだけです。全会場の接続が確認できるまで用意した動画を再生することで、これを回避できます。(ここでは紹介できませんが、ユニークな動画ばかりでした)
そして全会場が接続できたタイミングでこの動画を再生。
参加者をただ単に「楽しませる」のではなく、
今回の研修デザインに込めた思いを、参加者に届けるためのものです。
3つ目は、「場の雰囲気」作り。
オンライン形式なので、会場の空気を掴むことが難しいです。
参加者の視覚や聴覚にコチラから訴えかけて、徐々にワクワクを高めてもらうようにデザインしました。
トレーラーを再生する前は、タイトルの静止画小さなBGMを配信。
BGMはリラックスした雰囲気作りに役立ちます。
そのあと、トレーラーを先ほどよりも少し大きな音量で配信。
モニターに注目する人が増えてきます。
そしてすべての準備が整ったら、さらに大きな音量でオープニングムービーを配信。参加者に注目してもらった状態で、「心構え」を伝えます。
当日の様子やセッションの内容は、以前の記事をご覧ください。
フィナーレ
すべてのセッションが終わると、課長のあいさつがあり研修が終わります。
「みなさん、おつかれさまでした!」のタイミングで、何も言わずにエンディングムービーを流します。(この辺は趣味の領域です)
zoomの画面を見ると、各会場で画面を見つめている参加者の姿が映し出されていました。映像が終わり拍手をしている方もいました。
今回は、当日の様子についてお話ししました。次回は、本研修の成果と課題を参加者のアンケート結果をもとにお話しします。
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