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Vol.10_Kenta流のアジャイル能力開発法~英会話中期編~(250208)

※時系列にそってKentaの体当たり英会話の歴史を最初から読みたい方は、まず 以下の「Vol.9 ~英会話初期編~(250202)」をご覧になってからこちらの記事をお読みください。

Kenta流アジャイル能力開発で大事な3要素


- 憧れ:目標や理想の状態への強い気持ち。
- 劣等感:現在の自分とのギャップに気づくこと。
- モチベーション:憧れと劣等感の間に生まれる緊張感が原動力になる。

それをもとにした具体的なKenta流アジャイル能力開発法のフェーズⅠ~Ⅳの手法の詳細はVol.8をみてほしい。

”大"冷や汗英語会議後に英語学習始動

初の外国人との英語会議で"大"冷や汗体験をし(Vol.9参照)、いつもポジティブなわたしもさすがにへこんだ。「英会話ができている将来の自分が想像できない(汗)」。まず頭に浮かんだのは「単語も文法も大学受験の時に一通り丸暗記方式で学んだつもりだったけど、いざ「会話」となると、全く出てこない」ということだった。「そっかそれじゃ、また勉強し直しだな。TOEICを受けて今の自分の立ち位置を確認しよう」とTOEICに申し込む。「待てよ、よくみんなが受ける有名なTOEICってたしか500とか990とかのスコアのやつだよな。 LRって書いてあるぞ。Listening, Readingという意味か。本当は「外国人とペラペラ”英会話”している自分になりたい」というのが、Kentaの憧れ、それが今全くできない劣等感、そのギャップがモチベーションというエンジンだったけど、その時はまずは単語、文法だ、という発想となり、TOEICを勉強し受験した。初TOEICのスコアは530点くらいだったと思う。

TOEIC単独からTOEICとGTECの併用受験体制へ

ところが、そこから毎年TOEIC受験をし、スコアは多少の増減はあるものの徐々にあがっていったのだが、まったく英会話力が上達している感覚をもてない。いつも英会話会議だと「うーんと、えーと、Let me see(受験でならった教科書通りの場つなぎ言葉)」とかを言ってみるものの、とにかく次の一言がでなかったり、頭の中で英語で文章が組み立てられない。結局先輩に日本語で伝えて、先輩が英語で外国の社員に伝えてくれる。そして自分で英語で会話できなかった自分にへこむというネガティブサイクルに入っていく。2回TOEICを受験したが、まったく英会話力があがっている実感を持てず、悩んだ私はさらに学習方法を調べた。「GTECって試験もあるのか。話す、聞く、書く、読む、の4教科の試験なのか。うん?話す?書く?・・えっ、TOEICじゃ、そもそも英”会話”の実力をアセスメントできていなかったのか!」と、いまさらながらに、重要な落とし穴に気付く・・。この3年目からはTOEICとGTECのダブル受験をすることを開始した。なぜなら一般的には英語力を周りが見る指標は990万点のTOEIC LRだからだ。一方で上述の通りGTECでないと話す、書くの能力の上達具合が測れない。だから両方やる。案の定、初のGTEC受験はボロボロで、またまた”大”冷や汗体験。話す試験の時間は「・・(無言)、えー、Well、He is・・・」と壊滅状態。

Kentaの英語学習の方向性を決めた先輩の一言

読者の中にも英語力を高めようと思ってTOEICを受験している人も多いのではないだろうか。決して私はTOEICを否定しているわけではない。その後、約10年以上TOEIC受験を続け、2015年580点、2016年665点、2019年800点、2020年740点、2021年820点、2022年710点という感じだ。Kentaの中でTOEICは「自分のおおよその英語力の立ち位置を図るモノサシ」と「英語学習習慣を続ける材料」の位置づけだ。つまり、TOEICを受け続ける「だけ」では「英会話力」は勝手についてこないというのがKentaの持論である。2016年頃、同じ職場の先輩で、たまに外国人のビジターが来た時にアテンドしたり、しょっちゅう英会話でのテレカンをこなしている方がいた(Aさんとする)。思い切ってAさんに聞いてみた
「Aさんは、なんでそんなに外国人を目の前にして自然と英会話できたり、テレカンで上手く話せるんですか?どのくらい英語学習がんばったらAさんのように私もなれるんでしょうか?」。

Aさんのその後の一言が私の英会話学習の大きな方向転換となる。

Aさん:『Kentaさん、場数だよ。慣れるしかない。慣れれば自然と話せるようになる。』

Kenta:「場数ですかぁ。Aさんは、いまのように英語ペラペラになるまでどのくらいかかったんですか?何回くらい英語テレカンをしたらそんな風にわたしもなれますか?」

Aさん:『100回くらいかな』

Kenta:「ひゃ、100回ですか・・(汗)」

Aさん:『完璧に最初から話そうとしたらダメ。何も口から出てこなくなる。ほら赤ちゃんだってバブバブからはじめて、周りの大人の話を耳にききながら、言い間違い期に”気にせず”どんどん口に出すことで、周りの大人が教えてくれ、それでだんだん正しい日本語がしゃべれるようになるでしょ。それと一緒。赤ちゃんがはじめから大人のように完璧にしゃべりはじめたら、逆にかなりのホラー(笑)』

Kenta:「そっかぁ。完璧に話そうとせずに、間違っても多く口に出すことが大事なのかぁ」

そこからわたしの意識は大きく変わった。今まで受け身だった英語会議にどんどん「Kentaにプレゼンさせてください!」と立候補したり、全社タウンホールで外国人社長への質問コーナーで(通訳者がいるので日本語で質問しても良いのにあえて)英語で質問してみたり、リーダーシッププログラム同期の外国人メンバーと英会話ランチと称して雑談の機会を創ったり、プライベートでもMeet Upなどの外国人と話せるイベントに出て体当たり英会話したり、オンライン英会話も受講し、、など、とにかく数多くの「英語で”話す”」場数を愚直に数をこなしていった。

※英語で話す、を実践していたお相手の一部(似顔絵を描いてお渡しすると喜んでくれて、自然と緊張せずに英会話もできるとい一石二鳥方式)

英会話で交流した外国人リーダーの方たちの一部

言葉が出ない時考える”時間かせぎ”の方法

もう1つのわたしにとっての大きな分岐点が、上述の英会話ランチで、外国人メンバー(Bさん)に教えてもらったTIPSだ。

Kenta:「Bさん、ちょっとずつ英語がしゃべれるようにはなってきたんだけど、やっぱり英語ネイティブというか、USやUKのテレカンでは、めちゃくちゃ話すスピード早くて圧倒されてしまって、会話についていけず、内容を理解できないから発言もなかなかできないんだよね・・

Bさん「Kentaさん、外国人にとって、日本人とテレカンするときに、一番嫌われることってなんだと思う? ”沈黙”なんだ。日本人はすぐだまっちゃうでしょ。外国人にとってはそれが”何を考えているのか分からない”ととても不安になったり”なんか気に障ることでも言ってしまったのではないか”と思ってしまうんだよ。だって”沈黙”している理由が分からないでしょ、話し相手には。」

Kenta「あー。なるほどー。日本人って英会話だけじゃなく、日本語会話でも沈黙するの結構普通だから。沈黙=Yesという意味なのか、沈黙=怒っているのか、たしかに相手からしたら不安かも。日本人はそういった沈黙をはさむ会話になれているから気づかなかった

Bさん「わたしも来日した直後にそれですごく不安になった」

Kenta「でも英会話会議で悪気があって沈黙しているのではなくて、英語がでてこなくて沈黙しちゃうんだよね・・。どうしたらいいの?」

Bさん「良い方法を教えてあげる。3回聞き直せる方法。」

Bさん式”「沈黙」せずに聞き取れなかったことを3回聞き直せる方法”は以下の通り。
[1回目]Sorry?(ごめんなさい、もう1回言ってのニュアンス)
➡相手がもう1回同じように話してくれる

[2回目]「Sorry, I couldn't catch some part. Could you speak more slowly?(一部聞き取れなかったからゆっくり言って欲しいのニュアンス)」※一部と言いながらほとんど聞き取れない場合も使うこと可
➡相手がもう1回少しゆっくりしたスピードで(一部と言ってもだいたいほとんど全部繰り返して)話してくれる

[3回目]「OK. I understood that you said XXXXX. Is that right?」と聞き取れた単語をもとに自分で勝手に相手の言ったことを解釈してXXXXXって言ったんだとわたしは理解したんだけど、それであってる?という。ここでのポイントは「正解だろうが不正解だろうがどっちでも良い」ということ。だいたい理解があっていれば相手は「Yes! Excactly」言って、自分の理解があっていることが確認できるし、自分のいったXXXXXXがズレていたら相手は「No. I meant XXXXXX」ともう1回言ってくれるし、だいたい先ほどと違う言い方をしてくれるので、先ほどは分からない単語や文法でも、今度の言い方は分かる可能性がある。

どうだろうか。この3回聞ける、という安心感は私の英会話実践力を飛躍的に向上させる強力な武器になった。野球でも1strikeで即outだったら体がガチガチになってなかなかバットふれないかもしれないが、英会話は3回もoutでも4回目のチャンスもある。そう考えると気が楽になるのではないか。そして重要なのはそのように会話を続けた経験を数多く積むこと。それが自信となり、さらに打席にたっても緊張しなくなり、どんどん上手く英会話のキャッチボールができるようになる。

3回聞き直し法を伝授してくれたわたしの恩人のBさん

中期編まとめ・ポイント

・英会話力を伸ばしたいなら、とにかく英会話をする「場数」を踏むべし
赤ちゃんの言語習得の方式と一緒。間違えずにいきなり英会話できることはない。たくさん「言い間違い」をした方が上達スピードがあがる。
沈黙は避けるべし!
・英語が聞き取れなくても、3回は聞き直せるという安心感が、英会話を続ける体験につながる。

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