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茂山千五郎家社中狂言発表会かぶら会が盛会のうちに仕舞ってござる

和ろうてはりますか~

九月になってもまだまだ盛夏真っ盛りな京都
以前は秋分に開催されていた狂言社中発表会は
諸事情により九月の第一土曜になってしばらくたちまする

皐月に菅大臣神社さまで狂言『柑子』を奉納した後
新たにお稽古を始めた狂言『呼声』四ヵ月たっぷりと時間を掛けて
去る9月7日に披露させてもろうてござる

狂言の内容についてはまた別の記事に描こうと思いまするが
今回のキモは平家節、小唄節、踊り節の三節と
最後の踊り節で浮きながら本舞台を回る周る跳びまわるところでござる

節をつけて謡うのはまずまずできてござるが
跳びまわる姿は自身の描く姿とはおおきくズレてござった
腿を高く挙げ、軽快なステップで…とは行かなかったようでござる
立ち座りの所作も「よっこいしょ」感がござる

狂言お社中としてはまだまだ若輩のわたくしではござるが
年齢からの身体のキレのなさではござらぬ
写真を観てもろうてもお判りいただけましょうほどに大いに目方がござる

数年前まで三桁を超えて最重108㎏(量った限り)あったのが
この呼声始めたころで98.5㎏前後
披露前日でも97.4㎏といろんなところに負担がかかる重さであることに
変わりはなかったのでござる

この体躯のために避けている演目もござるが
社中にて狂言するならばそれでも好いと思っておりました

さりながら、来年の春には岡山後楽園能舞台で能の間狂言である
『那須語(なすのかたり)』を披くことを決め
次回のお稽古より始めるにあたり
今のままで舞台に上がりたくないと強く感じるようになってござる

那須語は源氏と平家の合戦中 八島において海の平家の舟先に掲げられた扇の的を浜辺の義経が家臣に弓の遣い手を出させ、小柄な若武者≪那須与一≫を選び、身命を賭して扇を射落とすという名場面を描いてござる

その緊迫のシーンを演じるにあたり、今さら若武者にも小兵にもなれはいたしませぬがせめて、今より引き絞った身体で臨もうとおもったのでござる

ほとんど笑える場面はございませんが
義経、与一の緊迫したやりとりから美事射落とし源氏平家ともに湧きあがり
義経も歓喜に吠えるところまでを愉しんでもらえるよう勤められるようにと
願うのでござる

身体を引き締めることでキレのある表現ができるようになり
またスタミナも上がるのではないかと期待しておりまする
この取り組みが中途で萎えてしまわぬよう
今後の記事に現状を差し込むようにしようと思いまする

温かい目で見守っていただけると幸いにござる

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