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禅僧がゆくーチベット僧院留学記ー

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チベット仏教ゲルク派本山デプン・ゴマン学堂への留学で学んだことや体験したことを書いています。
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#チベット仏教

横浜善光寺季刊誌『成寿』に留学記を掲載していただきました。

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明けましておめでとうございます!

ལོ་གསར་ལ་བཀྲ་ཤིས་བདེ་ལེགས་ཞུ། 明けましておめでとうございます。 本日2月12日、チベット暦2148年の正月を迎えた。今年も日本の正月に帰国しなかったのでやっと正月気分を味わえている。 今回も年末には同郷の人たちや兄弟弟子、同寮の者が集まり、朝から大量のモモを作って会食が開かれた。

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ゲルク派試験受験者の学習風景ーラプラプー

先日、ゴマン学堂の御堂のある建物に行き、ゲルク派試験受験者が学習しているところを見学してきた。 ゲルク派試験を受験する前提として、本山セラ大僧院、デプン大僧院、ガンデン大僧院では15年以上にもわたる仏教学習のカリキュラムが組まれている。その間、僧侶は論理学・般若学・中観学・倶舎学・戒律学を学ぶ。進級するには年度末試験に合格しなければならない。 各僧院のカリキュラムを全て終えると、次はゲルク派試験に進む。ゲルク派試験はセラ大僧院、デプン大僧院、ガンデン大僧院によって共同運営

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戻りつつある日常

3月末にインド全土でロックダウンが開始されて以来、8ヶ月ぶりに生活用品店の正面出入り口が開いた。ロックダウンが開始された当初は店の営業が厳しく取り締まられていた。しかし、生活用品店だけは開いていないと困る。そのため店は裏口を開け、営業時間を制限して粛々と営業していた。それがやっと堂々と正面出入り口のシャッターを上げることができた。 食堂や喫茶店、本屋、携帯電話店も営業を再開した。

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夏安居が明けて長期休暇へ

インドの夏は雨が多く、草木が生い茂り、虫たちが活発に活動する。そんな時期に外を歩けば虫たちを踏み潰してしまうかもしれない。僧侶は動物の無用な殺生を避けなければならない。それで釈尊の時代から、夏の雨が多く降る時期は僧侶が一箇所に止まって修行をする期間が設けられている。この期間は夏安居(げあんご)と呼ばれる。夏安居は、内容の差異が多少見られるにしても、地域や宗派を問わず世界中の仏教寺院で行われている。 夏安居は一般的に90日間ある。しかし、チベットは標高が高く、夏が短い。インド

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コロナ禍中の僧院生活

インド全土でロックダウンが開始されてから3ヶ月が経ちます。ロックダウンの効果はあったのかどうかわかりませんが、インドの感染者数はずいぶん前に中国を抜きアジア1位になっています。それでもまだ感染者は1日に2万人近く増えいるようです。 私が今住んでいるカルナータカ州でも先週から感染者が急増しているようです。カルナータカ州は比較的感染者が少なかったのですがついにという感じです。お寺ではまだ感染者は報告されていませんが、1番近くの街Camp3では感染者が増えているようです。お寺でも

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チベット暦の正月を迎えました!

ロサルタシデレ! 2020年2月24日にチベット暦2147年の正月を迎えました。 年末には同郷の僧侶が集まって会食をしました。会食ではチベットの麺料理テントゥク(འཐེན་ཐུག་)やリタンの遊牧民の料理サクゴル(སྲེག་སྒོར་)をいただきました。 写真はテントゥクとサクゴルを作っている様子です。

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ダライ・ラマ法王のイベントに参加した話

いつになくお寺の周りはお祭りのような雰囲気だった。 それもそのはずで、ダライ・ラマ法王猊下がこちらのお寺にいらっしゃっているからだ。法王がひとたび移動なさろうとすると、一目見ようと道は人でいっぱいになる。 今回は12月14日から22日にかけてデプン寺とガンデン寺で様々なイベントが催された。 まずデプン・ゴマン学堂の新しいチュラ(問答場)の落慶式から始まった。

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デプン・ゴマン学堂年度末試験が開催中!!

チベット大僧院に在籍する僧侶は、各僧院で決められた課程に沿って仏教を学び、毎年試験を受けなければならない。 履修科目は大まかに分けると、仏教基礎・論理学基礎・認識論基礎・般若学・中観学・倶舎学・律学がある。 僧侶はこれらの科目を一つずつ履修し、毎年試験を受ける。試験に合格できなければ留年することとなり、再び学び直して次の年にまた試験を受けなければならない。ゴマン学堂では全ての科目を履修し終えるのに最短でも16年はかかる。 しかしそれだけでは終わらない。

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チベット僧院の食事

今回はデプン・ゴマン学堂の食事について紹介します。 ゴマン学堂では朝、昼、夜と毎日三度の食事が無料で出されます。食事は大きな調理場で作られた後、各寮の食事当番が調理場から寮へと運んで来ます。朝は5時頃、昼は11時頃、夜は17時頃に食事が届けられます。朝は早いので食事当番が寝坊してしまうことがあるそうですが、その時は寮全員分の食事がなくなるそうです笑

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ゴマン学堂長ケン・リンポチェに謁見

10月17日に日本を出て、長旅を経て18日に無事デプン・ゴマン学堂に到着。日本からデリーへは直行便で9時間半かかる。そしてデリーからフブリ(ゴマン学堂の最寄りの飛行場)までは1回乗り継ぎを挟んで約6時間かかった。 飛行機ではじっとしていればいいだけだがなかなか疲れるものだ。デリーでもう一泊してもよかったかもしれない。 本日はゴマン学堂長ケン・リンポチェ・ロサン・ゲルツェン師へご挨拶に伺った。写真では何度もみたことあるが、実際にお目にかかるのは初めてだった。ケン・リンポチェ

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