【繰り返す円高との闘い💦】「日本の為替介入の分析」: 経済論文解説🔥No.15
Introduction:卒業論文にはこだわりたい🔥
私もいよいよ卒業論文の執筆に
取りかかる時期がやって参りました👍
何事もアウトプット前提のインプットが
大事であると、noteで毎日発信してきました
これは、どのような内容で
あっても当てはまります👍
論文を一概に読んでも
記憶に残っていなかったり
大切な観点を忘れてしまっていたりしたら
卒業論文の進捗は滞ってしまうと思います
だからこそ、この「note」をフル活用して
卒業論文を1%でも
完成に向けて進めていきたいと思います
私の卒論執筆への軌跡を
どうぞご愛読ください📖💖
今回の参考文献📚
今回、読み進めていく論文は
こちらのURLになります👍
『日本の為替介入の分析』 伊藤隆敏・著
経済研究 Vol.54 No.2 Apr. 2003
前回の内容📖
過去の為替介入の概観:Part⑧
「温故知新」という言葉があるように
歴史や過去のデータから
現在の知見に活かしていくことは
何事においても大切であると思います🧡
1998年後半には、10月5日から9日にかけて、1ドル=135 円から116 円まで、15円を超える円高が生じるようなこともありました
これは、低金利・円安傾向のなかで
円を借りてドル資産に投資するというキャリー・トレードを行っていた機関投資家や
ヘッジ・ファン ドが、ロシア通貨危機と LTCM破綻危機を経て、いっせいにポジションの調整を実施したためと言われています
1998年後半の円高は、年末に
110 円台前半まで進行したことになりました
なお1998年の介入は合計3回
総額3兆470億円であったのです
ここまでを前回のお復習いとしましょう👍
⑦再度、円高是正局面への突入💦
再び円高阻止へ:1999年前半
1999年に入りますと、月 12 日に
1ドル111円で、計1回、総額6,563億円の
円売り介入が実施されました
この介入の効果もありまして
円ドルレートは、110 円で反転
120 円前後の水準に戻ったのです
そして、1999年前半は
120 円前後で推移することになります
1999年6月10日から 21日にかけての
介入により、円は、118 円から122 円台へと円安となる動きが見られました
7 月 20 日と21日の介入は
再び 118‐119 円台でおこなわれましたが
目立った円安にはなりませんでした😅
1999 年 6 月と 7 月の介入は、合計6 回
総額38,677 億円であったとデータが残っています📝
円高阻止局面:1999年後半
1999年代後半には円高が進行します
為替レートが1ドル=110 円を切り
100 円に近づく円高が進行しました
この間、9月の 122.65 円近傍の水準から
始まった円売り介入は、断続的に
実施されることになるのです
最終的に、円は2000年1月の102 円 50 銭を最高値として、反転することになりました
円安に反転してからも、円安を後押しする(Lean in the wind)のように
4 月まで、介入が続けられたたのです👏🏻
2001年春には
120 円台後半まで、戻すことになりました
総括すると、1999 年 99月から
2000年 4 月までに、合計9 回
総額54,823 億円の為替介入が行われたのです
このような1990年代の介入政策の経験を
みると、多少の例外に該当する状況などがあるため、為替介入政策に対する一般化はできないということになってしまうのです💦
ただし、次のような介入パターンにおいては
一般的であることが読み取れますね📝
極端な円高、極端な円安が起きたときには
日本の通貨当局が介入を実施するように
政策の意思決定がされています
また、ある水準をこえて、円高が進行すると
円売り介入が行われるものの、介入1回で
傾向が反転することは、レアケースであることがわかります
むしろ、為替介入は、一回目の介入の水準を
こえてから、さらに円高が続くと
介入が断続的に実施されることになるのです
一般的には、2回から数回の介入ののち
円は反転すると言えますね
為替への効果によって、反転する日は
介入直後のこともあれば、そうではないこともあります
もちろん、最終的に反転したか、、一時的な
相場のアヤなのかは、後知恵であり、その時点の政策当局者は、知る由もありません💦
なお、円高が終了、円安に転じてから
さらに、その円安を追い討ちするように
介入する場合、 1995年6月-8月の
ような場合もあります
ただ、いったん反転したあとは
押し上げ介入をしない場合もある、ということも確認できたと思います
そして、さらに、いったん反転したあと、
再び円高が再燃すると、そこで再び介入する
ケースも多いことを念頭においてください🎊
円安の場合も同様のように
円安阻止の介入の場合、円安が進行するなかで、円安の行き過ぎを止めるような介入
(=Lean ageinst the wind type)あれば
円安から反転して円高傾向のなかで、さらに円を押し上げ介入(=Lean in the wind type)をする場合など、いくつかのパターンが見られるをしっかり理解しておきましょう
個別エピソードから考えてみますと
さらに興味深い点があります🌟
1995年の円高局面を別にして、急激な円高または円安のチェックに入る介入開始点と
反転した後の押し上げ介入の際の押し上げを
止める点も含めての最安値(最高値)と
反転レートとの差が、大体、15円以内であることがわかる点です📝
1995年の円高局面では、約20円の円高を、介入で阻止できなかったといえるかもしれませんが
これは、政治的な状況もあって、マーケットに異常な期待が発生していた時期と考えることができるのです💦
また、介入の方向の転換には
為替レート中立幅が、12円から21円あったことが読み取れます
本日の解説は、ここまでとします
2000年以前の為替レートならびに
為替介入政策について、その動向を整理することができたように思います
今後は、この論文で研究されている内容について考えていくことにしたいと思います
24年ぶりに実施された円安介入政策について私は卒業論文でテーマとして取り上げていきますが、改めてこの現象はレアな経済状況であるということを再認識できたような気がします
しっかりと先行研究の論点や実証分析の手法を理解し、新たな発見ができるように取り組んでいきたいです
私の研究テーマについて🔖
私は「為替介入の実証分析」をテーマに
卒業論文を執筆しようと考えています📝
日本経済を考えたときに、為替レートによって
貿易取引や経常収支が変化したり
株や証券、債権といった金融資産の収益率が
変化したりと日本経済と為替レートとは
切っても切れない縁があるのです💝
(円💴だけに・・・)
経済ショックによって
為替レートが変化すると
その影響は私たちの生活に大きく影響します
だからこそ、為替レートの安定性を
担保するような為替介入はマクロ経済政策に
おいても非常に重要な意義を持っていると
推測しています
決して学部生が楽して執筆できる
簡単なテーマを選択しているわけでは無いと信じています
ただ、この卒業論文をやり切ることが
私の学生生活の集大成となることは事実なので
最後までコツコツと取り組んで参ります🔥
本日の解説は以上とします
今後も経済学理論集ならびに
社会課題に対する経済学的視点による説明など
有意義な内容を発信できるように
努めてまいりますので
今後とも宜しくお願いします🥺
For You:マガジンのご紹介🔔
こちらのマガジンにて
卒業論文執筆への軌跡
エッセンシャル経済学理論集、ならびに
【国際経済学🌏】の基礎理論をまとめています
今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます📚
Ending:最後までご愛読いただき誠に有難うございました!
あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏
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