【200%定率法✨】日商簿記2級レベルにおける定率法の諸論点🌈:エッセンシャル会計学 No.26
会計・財務についてもっと学びたい🔥
会計業務や経理、財務、簿記についての基本的な知識を持つことは、ビジネスパーソンにとって重要であると感じています。
今後、定期的に投稿していく【エッセンシャル会計学シリーズ】では、会計業務の重要性から経理や財務の役割まで、私が勉強したことをわかりやすくアウトプットしていきたいと思います🔥
さらに、経理業務の具体的な内容や財務業務の目的、簿記の種類と特徴についても詳しく掘り下げていきたいです💛
そして、日商簿記検定2級合格を最終的な目標として会計学を勉強していきたいと思います!
ビジネスにおける財務情報の管理や経営判断の基盤となる知識を身につけるため、ご一読いただけますと幸いです💖
前回のお復習い📑
定率法の諸論点📝
今回の内容は、引き続き有形固定資産の減価償却について考えていきます。
その中でも、残りの諸論点についてアウトプットします💛
残存価額10%の定率法
残存価額10%における定率法の償却率は次のようになっています。
$$
\\残存価額10%における定率法の償却率\\\begin{matrix}\\耐用年数 &2年&3年&4年&5年&6年 \\償却率&0.684&0.536&0.438&0.369&0.280 \end{matrix}
$$
なお、この償却率は、対象年数到来時に取得原価の10%が帳簿価額となるように計算されたものです。
したがって、定額法のように「×90%」をする必要がありません📝
以下の例題を演習するなかで、 残存価額10%の定率法について理解を深めていきましょう!
例題:X1年度の期首に備品を10,000円で取得した。減価償却は残存価額10%、耐用年数4年の定率法(償却率0.438)により行い、記帳方法は間接法とする。なお、端数は四捨五入する。
最終年度における少し修正が大きいですが、例題の数値としてご認識いただければ幸いです。
$$
\\解答\\
(1)X1年度の決算整理仕訳\\
\begin{matrix}\\借方:金額 &貸方:金額\\減価償却費:4,380 &減価償却累計額:4,380\\
\end{matrix} \\※減価償却費=10,000×0.438=4,380\\ \\ \\(2)X2年度の決算整理仕訳\\\begin{matrix}\\借方:金額 &貸方:金額\\減価償却費:2,462 &減価償却累計額:2,462\\
\end{matrix}\\ \\※減価償却費=(10,000-4,380)×0.438=2461.56\\ \\ \\(3)X3年度の決算整理仕訳\\
\begin{matrix}\\借方:金額 &貸方:金額\\減価償却費:1,382 &減価償却累計額:1,382\\
\end{matrix} \\※減価償却費=\\(10,000-4,380-2,462)×0.438=1,382.2\\ \\(4)X4年度の決算整理仕訳\\
\begin{matrix}\\借方:金額 &貸方:金額\\減価償却費:223 &減価償却累計額:223\\
\end{matrix} \\※減価償却費=(10,000-4,380-2,462-1,382)\\×0.438=770→223へと最終年度における修正が必要
$$
残存価格10%は、10,000×10%=1,000であるため
最後の帳簿価額が1,000となるように修正を加える必要がある点には留意しましょう!
何より、この例題でお伝えしたいことは、残存価額10%であっても「×90%」は不要である点です🔥
残存価額ゼロの定率法:200%定率法🌟
以下では、200%定率法について学習します📝
200%定率法は、残存価額ゼロの定率法になります。
これは、償却率を次のように計算するためです
$$
\\残存価額ゼロの償却率\\=(1÷耐用年数)×200%
$$
なお、残存価額10%定率法と異なり、残存価額ゼロの定率法の償却率は、法律で定められている計算式に基づいて自分で求めることができます。
試験において、耐用年数と200%定率法という指示から算出するケースも想定されます。
シンプルな式であるため、しっかり覚えておきたい論点ですね!
改定償却額について
検定試験では、普通に定率法で計算した場合の減価償却費となることが大半で、改定償却額となる場合の問題はほとんど出題されないと言われていますが…
念のため、この投稿でまとめていくことにします。
結論から述べますと、改定償却額を用いる減価償却費の計上は以下のようなプロセスをたどります。
200%定率法により計算した金額が、償却保証額を下回る場合、改定償却額が減価償却費の金額となるということです。
用語の確認ですが、償却保証額とは、200%定率法において、均等償却に切り替えるタイミングの判 断基準となる金額
改定償却額とは、200%定率法において、均等償却する際の償却額のこと、であると覚えておいてください!
そして、なぜ、このような手順を踏むのか?といいますと、定率法は、固定資産の帳簿価額に一定の償却率を乗じて算定する方法であるため、計算の構造上、耐用年数到来時に帳簿価額をゼロにすることはできません💦
そこで、残存価額ゼロの定率法では、耐用年数が近づいたら定率法を止めて、定額法(均等償却)に切り替えていくことが必要だからです。
ただし、均等償却に切り替えるタイミングは一律ではありません。
当然、耐用年数により異なるのですが、そのタイミングの判定方法は次のようになっています。
①判定方法:次のAとBのどちらかが大きいかを比較する
A:定率法で計算した減価償却費
B:償却補償額(=取得原価×保証率)
②減価償却費
Aの方が大きい→当期は定率法で算出した値
Bの方が大きい→当期から改定償却額
※改定償却額=期首帳簿価額×改定償却率
このような知識を踏まえて、最後に以下の例題を演習しましょう✨
次の資料に基づき、決算整理仕訳を示しなさい。
なお、減価償却の記帳方法は、間接法による。また、計算上端数が生じる場合は、円未満を四捨五入すること。
車両(決算整理前残高は備品500,000円、減価償却累計額381,348円)に ついて、耐用年数8年、残存価額ゼロの定率法(200%定率法)に基づき減価償却を行う。
なお、保証率は0.07909、改定償却率は0.334である。
$$
\\解答\\ \begin{matrix} \\貸方:金額 &借方:金額\\減価償却費:39,630 &減価償却累計額:39,630 \end{matrix}\\ \\導出過程\\1.償却率:1÷8年×200%=0.25\\2.判定\\A:定率法での計算額:118,652×0.25=29,663\\帳簿価額=118,652(=500,000-381,348)\\ \\B:償却補償額:500,000×0.07909=39,545\\⇒A< B \therefore 当期の減価償却費は改定償却額!\\ \\3.減価償却費\\
帳簿価額118,652×0.334≒39,630
$$
このように200%定率法など、出題される可能性のある論点についてもしっかり抑えておきましょう💛
本日の解説はここまでとします!
今後ともよろしくお願いします。
私が考える会計学を学ぶ意義💖
会計知識は、経理や会計士だけが理解していればいいというわけではありません🔥
なぜならば会計は、経理や監査法人の会計士だけではなく、営業や管理職、経営全般まで、会社に所属している全て人にとって必須の知識であると考えているからです!
ほとんどすべての会社は、営利団体であると思われます!
つまり、ボランティアではなく、利益を追求し、事業活動を行い、会社は成長していくことを本質的な目的にしていることでしょう。
私も株式会社に就職を予定している以上、利益の出る仕組み、お金の流れは確実理解をしておく必要があることを自覚しています。
例えば、営業マンだとしても、売上の目標や予算作成に関わることがあると思います!
そして、その予算の仕組みも、売上の処理も、全て会計が関係しているのです。
また、営業の売上は経理が処理をし、会社の利益がいくらになるかを算出していくことになります!
総じて、会計を知ることで、会社にどれほどのインパクトをもたらしているのかを把握でき、予算の作成においても精緻に行えるようになると言えますね💖
また、数字に強くなり、定量的な分析に基づく思考法やビジネスが行えるようになるでしょう。
そして、会計の知識を洗練していけば将来的に経営者の視点を手に入れることができると思いますので、新規プロジェクトにアサインされたり、昇格のきっかけにもなり得るかもしれません🔥
会計の基礎知識である「財務3表の理解」を中心に理解を深め、財務3表とは何か?
これを見て、何をどう判断するのか?などを考えていきたいですよね
この知識があるのとないとでは、今後の仕事の仕方が大きく変わることに間違いはないでしょう。
これからの時代はグローバルに活躍できる人材というのがより一層求められると思います!
私の投稿でも会計の基礎を身に着けるのであれば、英語も交えて知識をつけると、今後ますます活躍できるフィールドが広がっていくと考えていますので、グローバルスタンダードにも挑戦していくことにしましょう🔥
なお、投稿における参考資料は以下の通りです。
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