【信用状条件との不一致🏦】荷為替手形の買取依頼と"Discrepancy"への対応策について🌟:貿易実務検定C級対策 No.74
前回のお復習い💖
荷為替手形の買取依頼💞
信用状にもとづく荷為替手形買取の場合
輸出者は「信用状荷為替手形買取依頼書」
に荷為替手形と信用状原本を添えて
取引銀行に依頼することになります。
なお、どの銀行に買取依頼を持って行くか
については、信用状面で特定の銀行が指定
されていない限り、どこでもOKです。
一方で、買取銀行を指定しているL/Cを
Restricted L/C(買取銀行指定信用状)と
呼ぶので覚えておきましょう📝
ただし、Restricted L/Cの場合でも
手数料を支払うことによって
指定された銀行以外の銀行にも
買い取ってもらうことは可能です👀
なお、輸出者が指定された銀行と
取引がないような場合には
このような方法を利用します。
その場合、買取られた荷為替手形と
船積書類は、指定された銀行以外の
銀行から、指定された銀行へと
送られ、最終的にはその指定された
銀行が買い取る形となります📝
信用状条件との完全一致🔖
船積書類作成上のポイントは
信用状条件と完全に一致させる
ということに尽きます。
信用状決済では、完全一致を条件に
信用状発行銀行が代金の支払を
確約していることになりますので
この条件が満たされていない場合
すなわち、船積書類と信用状条件との
不一致(Discrepancy)があった場合
には買取銀行またはL/C発行銀行から
ディスクレを理由に、代金の支払を
拒絶されることもあるので要注意です💦
ディスクレがあった場合の対応策🛸
それでは、以下にディスクレがあった場合
の対応策について解説してきます👍
原則的には、信用状条件の変更
(Amendment)を行うのですが…
それでは船積みに間に合わないなど
ディスクレがある状態においても銀行に
買取を実行してほしい場合もあるのです😢
なお、この場合の対応策は
①ケーブル・ネゴ
②L/Gネゴ(L/G付買取り)
の2つが挙げられます📝
なお、ネゴとはNegotiation
すなわち、買取のことです。
それでは、2つの対応策について
以下にまとめていきましょう🔥
①ケーブル・ネゴ(Cable Negotiation)
重要なディスクレがあるにもかかわらず
輸出者が輸入者を通して、L/C条件の
変更(Amendment)を行う時間が無い
という場合も想定されますね。
この場合、輸出者は買取銀行に依頼して
電信(ケーブル)でL/C発行銀行に
あてて、ディスクレの内容を伝えます。
そして、買取可否の照会をしてもらい
もしL/C発行銀行から承諾の旨返答が
あれば、買取銀行が買い取ります👍
このように電信(ケーブル)による
照会にもとづく買取のことを
「ケーブル・ネゴ」というのです📞
②L/Gネゴ(保障状付き買取り)
書類にディスクレがある状態のままで
銀行になんとか買い取ってもらいたい場合
輸出者はL/G(輸出L/G)と呼ばれる保障状
を銀行に差し入れることになります📨
輸出L/Gとは、L/C発行銀行がその書類を
ディスクレを理由に支払を拒絶した場合
輸出者は先に銀行に買い取ってもらった
為替手形を異議無く買い戻すという
保障状(念書)のことを意味しています👀
この際の買取をL/Gネゴというのです。
買取銀行は書類をL/C発行銀行あてに発送
する際に、添付するカバー・ノートに
ディスクレのある書類を買い取った旨を
記載することになります。
なお、輸出L/Gで覚えておきたいポイントは
L/G(保障状)はあくまでも輸出者と
買取銀行間での保証であり、輸入地の
L/C発行銀行へは何の効力もない
ということには注意という点です🔖
何より、このような事態を発生させないこと
が貿易取引において大切なことです。
ディスクレが発生しないように細心の注意を
払うこと、そして、それに加えて
銀行買取時点までに輸入者とL/C条件について
交渉し、銀行へは完全な書類を
提出できるように努めることが大切なのです💞
本日の解説はここまでとします!
荷為替手形の買取依頼
ディスクレのある場合の対応策
・ケーブル・ネゴ
・L/Gネゴ、について
ご理解いただけたでしょうか??
次回は、信用状にもとづかない取引
の場合について考えて行きます。
なお、本投稿シリーズ作成における
参考資料は、以下の通りです。
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