【不均一分散との闘い🌟】加重最小自乗法(WLS)による適切な回帰分析手法について:計量経済学 No.13
Introduction:計量経済学への挑戦🔥
経済学部に通う私も
いよいよ大学「学部」最終年になり
学問に全力を注ぐ時間も限られてきました👍
「知は力なり」という言葉を信じて
残りの大学生生活を満喫したいと思います
学部レベルのマクロ経済学は
個人的によく理解できたつもりです
しかしながら、本当の経済の動向を理解するには、学部レベルの知識ではお話になりません😥
また、正しい計量経済学の知識やデータ分析のリテラシーを会得しなければなりません💦
現実の経済データを、理論モデルと当てはめ
正しい計量手法によって実証分析できる力を醸成したら
きっと将来どこかで活躍できる人財になれる可能性を高めることに繋がると思います
実際の経済動向や政治と結びつけながら
応用できる能力がなければ
知識を持つ意義も小さくなってしまいます💦
何事もアウトプット前提のインプットが
大事であると、noteで毎日発信してきました
これは、どのような内容で
あっても当てはまります👍
先行研究の論文を一概に読んでも
記憶に残っていなかったり
大切な観点を忘れてしまっていたりしたら
学習の進捗は滞ってしまうと思います
だからこそ、この「note」をフル活用して
自分の知識を1%でも、定着させ
誰にでもわかりやすい解説をアウトプットできるように努めていきたいと思います
私がこれからアウトプットする
計量経済学において最重要なパートである
時系列分析のモデル理論解説を
どうぞ最後まで、ご愛読ください📖
本投稿作成における参考文献は以下の通りです
なぜ、計量経済学を学ぶのか??
計量経済学が時系列解析法を「理論なき計測」として退けるところからスタートしたことでよく知られているのです
1930年に創立された計量経済学会の規約第1条では、計量経済学は「理論的数量的アプローチと経験数量的アプローチの統一」と定義されていました📝
また、R・フリッシュによる『エコノメトリカ』創刊の辞では、「統計学、経済学、数学の三者の統合」と定義されているのです👍
このような定義においては、当時のハーバード景気予測に代表される時系列解析法への批判が強く意識されていたとされています
すなわち、それが29年の大恐慌の予測に失敗したのは,経済理論を無視し、 時系列データの形式的な解析のみに終始したからであったということです
今後はそうした「理論なき計測」の立場を退け、「理論に基づく計測」を重視していかなければならない、という見解の重要性が増しています
このような歴史を経て、計量経済学はスタートをきったのでした
そして、何よりマクロ経済変数は
その多くが互いに影響を及ぼし合う相互依存の関係にあり、また過去の変化の影響が持続するという傾向を持ちます
これらの動向を分析したり、将来を予測したりできるようになるためには、計量経済学、ひいては「時系列分析」に対する理論や正しい実証手法への理解が必要不可欠となります
「計量経済学」シリーズの投稿では、こうしたマクロ時系列変数の実証分析に必要な計量理論と手法を習得することを目的とします
これから私がアウトプットする
時系列マクロ経済分析に関する内容について
どうぞ最後までご愛読くださいね💖
前回のお復習い✨
【見せかけの回帰?🤔】単位根の存在が回帰分析にもたらす甚大なインパクトについて:計量経済学✨ No.10
【系列相関とは?】自己相関の問題に直面する時系列モデルとOLS推定量:計量経済学🌈 No.11
【vs.自己相関🔥】Durbin-Watson検定を正しく実施するために大切なこと🌈:計量経済学 No.12
不均一分散(Heteroscedasticity)と回帰分析🌟
今回の記事では、不均一分散(Heteroscedasticity)への対処というテーマでアウトプットしたいと思います📝
参考文献は、以下の通りになります
回帰式の誤差項(ut)が、互いに無相関ではあるが、必ずしもその分散が同一とは限りません
むしろ、そのケースの方が多いのかもしれません💦
なお、これに対して、誤差項が同一の分散を持つケースは均一分散(homoscedasticity)と呼ばれています
不均一分散のある回帰モデルは、以下の式(1)のようになります
$$
Heteroscedasticity\\ \\y_i=\beta_0+\beta_1x_{i1}+\cdot\cdot\cdot +\beta_p x_{ip}+u_i\cdot\cdot\cdot (1)\\i=1,\cdot\cdot\cdot, n \\ \\E(u_i)=0\\E(u_i^2)=V(u_i)=\sigma_i^2 \not=constant\\E(u_iu_j)=0,(i\not=j)
$$
上記における最大のポイントは、分散の値が一定ではない点です
(σi^2)と、サンプル数(i=1,・・・,n)によって分散の値も変化することになります
計量経済学の初級レベルでは、均一分散のケース(V(ut)=σ^2)を想定していたため、その他標準的な仮定のもとで通常最小自乗法(OLS)を適用し、通常最小推定量を得ていました📝
しかし(1)式で示されるような不均一分散の存在するモデルでは、ガウスマルコフの定理が成立しないため、OLS推定量は不偏性を持つが、最良線形不偏推定量(BLUE)では無くなってしまいます💦S
例え、不均一分散が存在しても各分散の値(σi^2)が既知であれば、比較的容易に対処できることが知られています
まずは(1)式の両辺を既知の値である(σi^2)で割ると次の式(2)を得ます
$$
\frac{y_i}{\sigma_i}=\beta_0 \frac{1}{\sigma_i}+\beta_1\frac{x_{i1}}{\sigma_i}+\cdot\cdot\cdot +\beta_p \frac{x_{ip}}{\sigma_i}+\frac{u_i}{\sigma_i}\cdot\cdot\cdot(2)\\ \\ \\therefore\\ \\E[\frac{u_i}{\sigma_i}]=\frac{1}{\sigma_i}E(u_i)=0 \cdot\cdot\cdot(3)\\ \\E[(\frac{u_i}{\sigma_i})^2]=\frac{1}{\sigma_i^2}E(u_i^2)=1\cdot\cdot\cdot(4)
$$
このように既知の値である分散で回帰式をデフレートするだけで、分散の均一性が保たれることになるのです
したがって、(2)式に最小自乗推定法を
応用すれば良いことになります
これは、以下(5)のように表記される
残差自乗和を最小にすることに他なりません
$$
Residual Sum of Squares\\ \\
\displaystyle\sum_{i=1}^n\frac{1}{\sigma_i^2}(y_i-\hat{\beta_0}-\hat{\beta_1}x_{i1}-\cdot\cdot\cdot - \hat{\beta_p}x_{ip})^2\cdot\cdot\cdot(5)
$$
つまり、ウエイトをつけた残差自乗和を
最小にしているので
加重最小自乗法(weighted least spuares method)と呼ばれます
基礎演習:不均一分散(既知のケース)への対処📚
以下の回帰モデル(a)を考えて
不均一分散の対処をしたいと思います
分散の値は既知として
誤差の分散を均一にする方法を考えます
$$
y_i =\beta_0+\beta_1x_i+u_i \cdot\cdot\cdot (a)\\t=1,\cdot\cdot\cdot,T\\ \\E(u_i)=0\\E(u_i^2)=\sigma_i^2 =\sigma^2 \sqrt{\smash[b]{x_i}}
$$
このモデル(a)では、不均一分散が存在しますが、その値は(σ^2√xi)という既知の値であると解っています
以下では、この回帰式を均一分散へと変換し、加重最小自乗法を適用できるステップまで考えていきたいと思います
まずは、両辺をxi^{1\4}で
割ることからスタートします🙌🏻
$$
\frac{y_i}{x_i^{1/4}}=\beta_0\frac{1}{x_i^{1/4}}+\beta_1\frac{x_i}{x_i^{1/4}}+\frac{u_i}{x_i^{1/4}}\cdot\cdot\cdot(b)
$$
(b)式は、不均一分散を解消するために全体を既知の分散の値で割った新たな回帰式になります👍
$$
E(\frac{u_i}{x_i^{1/4}})=\frac{1}{x_i^{1/4}}E(u_i)=0\\ \\ \\E[(\frac{u_i}{x_i^{1/4}})^2]=\frac{1}{x_i^{1/2}}E(u_i)^2=\sigma^2
$$
そして、この回帰式(b)から期待値を取ると
以下のような値になることから
分散の均一性が保たれるのです☺️
本日の解説は、ここまでとします
次回は「不均一分散の検定①:White Test」というテーマを徹底的に考察していきたいと思います
マクロ経済学をより理解する手法としての
計量経済学ならびに時系列分析の知識を
一緒に獲得していきましょう🔥
付録:私の卒論研究テーマについて🔖
私は「為替介入の実証分析」をテーマに
卒業論文を執筆しようと考えています📝
日本経済を考えたときに、為替レートによって
貿易取引や経常収支が変化したり
株や証券、債権といった金融資産の収益率が
変化したりと日本経済と為替レートとは
切っても切れない縁があるのです💝
(円💴だけに・・・)
経済ショックによって
為替レートが変化すると
その影響は私たちの生活に大きく影響します
だからこそ、為替レートの安定性を
担保するような為替介入はマクロ経済政策に
おいても非常に重要な意義を持っていると
推測しています
決して学部生が楽して執筆できる簡単なテーマを選択しているわけでは無いと信じています
ただ、この卒業論文をやり切ることが
私の学生生活の集大成となることは事実なので
最後までコツコツと取り組んで参ります🔥
本日の解説は、以上とします📝
今後も経済学理論集ならびに
社会課題に対する経済学的視点による説明など
有意義な内容を発信できるように努めてまいりますので、今後とも宜しくお願いします🥺
おすすめマガジンのご紹介🔔
こちらに24卒としての私の就職活動体験記をまとめたマガジンをご紹介させていただきます👍
様々な観点から就職活動について考察していますので、ご一読いただけますと幸いです
改めて、就職活動は
本当に「ご縁」だと感じました🍀
だからこそ、ご縁を大切に
そして、選んだ道を正解にできるよう
これからも努力していきたいなと思います🔥
こちらのマガジンにて
卒業論文執筆への軌跡
エッセンシャル経済学理論集、ならびに
国際経済学🌏の基礎理論をまとめています
今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます📚
最後までご愛読いただき誠に有難うございました!
あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏
この投稿をみてくださった方が
ほんの小さな事でも学びがあった!
考え方の引き出しが増えた!
読書から学べることが多い!
などなど、プラスの収穫があったのであれば
大変嬉しく思いますし、投稿作成の冥利に尽きます!!
お気軽にコメント、いいね「スキ」💖
そして、お差し支えなければ
フォロー&シェアをお願いしたいです👍
今後とも何卒よろしくお願いいたします🥺