【経済理論③】非伝統的金融政策のメカニズム✨
How Unconventional Monetary Policy Works Part.3
Unconventional Monetary Policy Tools
<簡易和訳>
伝統的な金融政策の問題は、深刻な景気後退や経済危機に彼らが直面したときに、政策効果が無効になってしまうということです・・・
名目利子率がゼロ下限に達してしまうことや
銀行の準備預金要件を、銀行がデフォルトするリスクを負うほど低くすることはできないということです
一度、名目利子率がゼロに近づいたとき、この経済は「流動性のワナ」という状態に陥る危機に直面しています
「流動性のワナ」とは、利子率に対する貨幣需要の弾力性が無限大になった状態です(=貨幣市場の均衡を表すLM曲線の傾きが水平になります)
この状態では、人々はもはや投資する動機を持たず、代わりにお金を貯め込んでしまいます
これによって、金融政策の有効性は喪失し、経済の回復が妨げられることになるのです💦
<簡易和訳>
中央銀行は、公開市場操作を通して、貨幣供給を拡大することを試みます
しかしながら、経済危機時には政府証券が安全であると認識され、入札される傾向があり、政策ツールとしての有効性が制限されるのです
中央銀行は国債を購入する代わりに、国債以外の公開市場で他の証券を購入することが可能となります
これはよく量的緩和 (QE) と呼ばれています
要点整理📝
➀経済危機に陥る(デフレ状態の継続など)によって、名目利子率がゼロ下限に達してしまう状態になることで、伝統的な金融政策の手法が無効となる可能性が高くなります
➁金利が低下し、ゼロ下限になってしまうということは
現金と他の金融資産との差別化がなくなる状態ともいえます
国債や他の収益見込みのある資産に投資しても、金利がゼロなのですから
現金で保有していても無差別なのです
*むしろ、流動性やリスクなどを考慮したら、現金で保有したいという動機になることは合理的な意思決定でしょう
これは、利子率に対する貨幣需要の弾力性が無限大になっていると解釈できるのです👍
③名目利子率がゼロ下限に張り付くことになる状態では、「流動性のワナ」と呼ばれる状態に経済が陥る危険性が高まっています
「流動性のワナ」とは、貨幣市場の均衡を表すLM曲線が水平になっている状態です
*IS-LM分析はまた後日どこかで解説いたします🙇
④「流動性のワナ」に経済が直面していると、金融政策の効果は喪失します
なぜならば、金融緩和をしても利子率がゼロの部分においては国民所得を増加させるような有効性は見いだせないからです💦
※財政政策の有効性はあるので、政府の公共支出などといった措置をとることで国民所得を増加させることを試みるのです💰
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あくまで私個人の見解であり、至らない点も多々あるかと存じますが
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