【製造間接費 Part③】原価管理に欠かせない"製造間接費配賦差異"の分析💚:エッセンシャル会計学 No.62
会計・財務についてもっと学びたい🔥
会計業務や経理、財務、簿記についての基本的な知識を持つことは、ビジネスパーソンにとって重要であると感じています。
今後、定期的に投稿していく【エッセンシャル会計学シリーズ】では、会計業務の重要性から経理や財務の役割まで、私が勉強したことをわかりやすくアウトプットしていきたいと思います🔥
さらに、経理業務の具体的な内容や財務業務の目的、簿記の種類と特徴についても詳しく掘り下げていきたいです💛
そして、日商簿記検定2級合格を最終的な目標として会計学を勉強していきたいと思います!
ビジネスにおける財務情報の管理や経営判断の基盤となる知識を身につけるため、ご一読いただけますと幸いです💖
前回のお復習い📑
原価管理活動の大切さ✨
会社は、財務諸表を作成するために製品の原価を計算します。
このような製品原価の計算を行う一方、日々製造活動を行っていくうえで、原価というコストを低く抑え、より多くの利益を獲得しようと努力しています!
また、原価管理を行うとき、まず原価の目標額を決める必要があります。
なぜならば、目標額がなければ、事後的に原価の実際発生額を集計し、実際発生額と比較した際に適切な評価&改善ができないからです💦
原価管理活動を行うなかで、このような検討を行うため、製造間接費配賦差異を発生原因別に分析する必要があるのです。
製造間接費配賦差異の分析
上述の通り、原価管理を行うためには、原価の目標額と実際額が必要になります。
前回の投稿で学習した通り、製造間接費配賦差異は、製造間接費の予定配賦額と実際発生額との差額ですね。
しかし、より適切な原価管理のために、予定配賦額とは別に「製造間接費の目標額」として、「予算許容額(予算)」というものを設定することになります。
そして、この予算許容額を用いることで、製造間接費配賦差異を分析していくことになるのです🔥
このように、予定配賦額と実際発生額の間に予算許容額という目標額を設定することによって、製造間接費配賦差異を、予算差異と操業度差異という2つの差異に分類していくことができるのです💖
なお、この際、目標額である予算許容額の設定方法によって、分析に用いる予算は、「変動予算」と「固定予算」に分けることができます。
それでは、以下により詳しく差異の分析について整理していくことにしましょう!
公式法変動予算による差異の分析🔖
変動予算は、操業度に応じて予算許容額を変化させる点に特徴があります。
今から学習する「公式法変動予算」では、製造間接費を操業度に応じて変動する変動費と変動しない固定費とに区別し、以下の公式に基づいて予算許容額を算定していきます📝
$$
\\予算許容額 = 変動費率 × 操業度 + 固定費予算
$$
それでは以下に、公式法変動予算における①予算差異と②操業度差異について解説していきます🔥
※公式法変動予算は、試験本番でも頻出な方法ですので、しっかりマスターしていきたいですね!
①予算差異
予算差異は、製造間接費の実際発生額と予算許容額との差額で算定されます。
ここで、予算許容額とは、実際操業度における予算額ですから、予算差異は、製造間接費が予算どおり発生したのかを示す差異といえます。
予算差異の算定において、以下の2つの式は絶対覚えておいてください!
$$
\\予算許容額=変動費率×実際操業度+固定予算\\ \\予算差異=予算許容額-実際発生額
$$
②操業度差異
操業度差異は、生産設備の利用度合いを示す差異です。
すなわち、実際操業度と基準操業度が一致しなかったために生じた製造間接費の配賦差額を示しているのです。
本来、固定費は一定額ですので、理論的には固定費は実際操業度の程度に関係なく予算額が発生すべきでしょう。
しかし、製品原価を計算するにあたって、製造間接費は原則として予定配賦を行うことになっています。
したがって、固定費も変動費と同様に操業度単位あたりの配賦率(固定費率)を求め、固定費予定配賦額を算定していくのです📝
操業度差異についても、以下2つの計算式をインプットしていきましょう!
$$
\\固定比率=固定費予算÷基準操業度\\ \\操業度差異=予定配賦額-予算許容額\\ =(実際操業度-基準操業度)×固定費率
$$
なお、変動費率と固定比率の合計は「予定配賦率」となりますので、このポイントは覚えておきたいですね✨
図を用いた差異の分析🌟
それでは、以下に「製造間接費配賦差異」を分析するための図を示します!
工業簿記の問題でしっかりと得点するためには、欠かせない図となっていますので、マスターしておきたいですね📝
①予算差異(不利差異)のケース
②操業度差異(不利差異)
なお、問題文で「年間予算」や「年間基準操業度」が与えられるケースが多く見受けられますが、工業簿記の原価計算期間は「1ヶ月」になりますので、上記における基準操業度は「月間」の値となります。
したがって、もし年間のデータのみが与えられた場合、「÷12」をして月単位の値に変換して計算することが大切になります👀
※練習問題は、割愛します🙏
基準操業度の決定
そもそも基準操業度とは、予定配賦率算定の基礎となる操業度です。
そして、その操業水準を100%とするという意味で「基準」操業度といいます。
なお、基準操業度は年間で設定するのが通常です。
そのため、上記で述べたように差異分析のためには年間の基準操業度を12ヶ月で割り、月間の基準操業度とすることが一般的なのです。
例えば、基準操業度の決定方法としては
①実現可能操業度(実際的生産能力)
②正常操業度(長期平均操業度)
③短期予定操業度(期待実際操業度)
があります📝
基準操業度としてどれを採用するかによって予定配賦率が異なりますので、問題文をしっかり読んで適切なものを当てはめていきましょう!
本日の解説はここまでとします!
何より以下の図をしっかりインプットしておくことが、工業簿記パートで得点を挙げるために大切なことになりますね✨
今後ともよろしくお願いいたします💖
私が考える会計学を学ぶ意義💖
会計知識は、経理や会計士だけが理解していればいいというわけではありません🔥
なぜならば会計は、経理や監査法人の会計士だけではなく、営業や管理職、経営全般まで、会社に所属している全て人にとって必須の知識であると考えているからです!
ほとんどすべての会社は、営利団体であると思われます!
つまり、ボランティアではなく、利益を追求し、事業活動を行い、会社は成長していくことを本質的な目的にしていることでしょう。
私も株式会社に就職を予定している以上、利益の出る仕組み、お金の流れは確実理解をしておく必要があることを自覚しています。
例えば、営業マンだとしても、売上の目標や予算作成に関わることがあると思います!
そして、その予算の仕組みも、売上の処理も、全て会計が関係しているのです。
また、営業の売上は経理が処理をし、会社の利益がいくらになるかを算出していくことになります!
総じて、会計を知ることで、会社にどれほどのインパクトをもたらしているのかを把握でき、予算の作成においても精緻に行えるようになると言えますね💖
また、数字に強くなり、定量的な分析に基づく思考法やビジネスが行えるようになるでしょう。
そして、会計の知識を洗練していけば将来的に経営者の視点を手に入れることができると思いますので、新規プロジェクトにアサインされたり、昇格のきっかけにもなり得るかもしれません🔥
会計の基礎知識である「財務3表の理解」を中心に理解を深め、財務3表とは何か?
これを見て、何をどう判断するのか?などを考えていきたいですよね
この知識があるのとないとでは、今後の仕事の仕方が大きく変わることに間違いはないでしょう。
これからの時代はグローバルに活躍できる人材というのがより一層求められると思います!
私の投稿でも会計の基礎を身に着けるのであれば、英語も交えて知識をつけると、今後ますます活躍できるフィールドが広がっていくと考えていますので、グローバルスタンダードにも挑戦していくことにしましょう🔥
なお、参考資料は以下の通りです。
最後までご覧いただきありがとうございました🌈
まだまだ浅学非才な私ですが
noteという最高の環境を活用して
日々、成長できるように精進します🔥
アウトプット前提のインプットを体現する
ことができるのは、本当に有意義であると
思いますし、成長の記録としても残るので
非常にやりがいを感じています。
社会人になってもnoteはなるべく
継続していきたいことではありますが
あくまで趣味としての取組みになりますので
優先順位を大切にして活動していきます!
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