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【日銀の短観✨】期待される内需主導の経済成長と注意すべき円安の「光と影」💴:日経新聞解説📰2023/10/06

日本経済新聞の記事で
注目したい内容がありましたので
記事にしたいと思います💖

長いですが、目次をご活用いただきまして
どうぞ最後までご覧ください!


好循環へ消費と海外の注視を(社説)

 日銀が発表した9月の全国企業短期経済観測調査(短観)は大企業の景況感を示す業況判断指数(DI)の上昇が続き、賃金や設備投資を軸とする内需主導の成長にも期待が持てる結果となった。

 内外のリスク要因を注視し、好循環の兆しを絶やさぬよう万全を期す必要がある。

 業況判断DIは景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」とした割合を差し引いた値。大企業は製造業、非製造業ともに6月の前回調査から4ポイント上向いた。

 製造業は供給制約が和らいだ自動車のほか、コスト高の価格転嫁が続く紙・パルプなど幅広い業種でDIが上昇した。非製造業は6期連続で改善し、DIの水準は約32年ぶりの高さとなった。訪日外国人の消費拡大などで宿泊・飲食や小売りの好調が目立った。

 賃金と設備投資にも上向く兆しが強まっている。雇用人員の過不足をみるDIでは、大企業非製造業の人手不足の深刻さが約31年半ぶりの水準に達した。

 2023年度の設備投資計画は全規模全産業で前年度比13.0%増と高い伸びを保ち、前回調査から上方修正された。脱炭素関連の投資意欲が旺盛だという。こうした芽を大切にしたい。

 だが、不安材料も多い。物価上昇の勢いほど所得が伸びず、個人消費には腰折れ懸念が残る。積極的な賃上げの継続が消費底上げの大前提だといえる。

 円安の「光と影」には要注意だ。23年度の企業の想定為替レートは1ドル=135円台で、現状の円安を十分に織り込んでいない。

 輸出型の大企業の収益には上振れ余地が生じる。半面、その恩恵が賃上げなどを通じて経済全体に行き渡らなければ、円安が原油高騰を背景にした物価高に拍車をかけ、多くの個人の所得や内需型の中小企業の収益をむしばむ。

 海外経済の減速懸念も大きい。中国が失速すれば、輸出企業の収益が下押しされ、円安効果を減殺しかねない。政府も企業もリスクへの警戒を怠らないでほしい。

2023/10/04 日本経済新聞 朝刊 2ページ

記事に対するコメント📝

日銀が発表した9月の全国企業短期経済観測調査(短観)について取り上げられている記事をピックアップしました

要点を整理しますと、以下の5点かなと思います
①景気感は良くなっていること
②賃金と設備投資も右肩上がりであること
③雇用人員不足が深刻であること
④所得の伸びは鈍化しており、個人消費に繋がらないこと
⑤円安をはじめとした海外経済の影響が懸念されること


このような記事を読みながら、知識をインプットするなかで景気動向を理解し、社会で活かせる知性へと変換していきたいですね🔥

経済学部を卒業する以上、周囲よりも
金利や為替レートといった
経済のファンダメンタルズについて正しく
理解しておかなくては、経済学部での
知識習得は意味がありません🥲

経済の仕組みや重要な変数の動向を
正しく理解することができれば
きっとビジネスでも活用できる
チャンスが増えると思います

何より金融リテラシーが求められる
時代ですから、このような取り組みは
将来に繋がると信じています

経済学理論解説:金利平価🌟


登場する記号一覧は、以下の通りです

$$
S : Local  currency  exchange  rate \\
i =  Interest  rate  \\
( i = 1, …, n )\\
I : Investment  or  Profit \\
* : Foreign  Variables \\
F : forward  rate \\
e :  Expectation  value
$$

金利平価と実質金利

財市場において価格を指標とした裁定を通じて一物一価の法則が成立するのと同様に、
資産市場においては、異なる通貨建て資産から得られる利子収益を指標として、共通通貨建てに換算した利子収益が裁定を経て均一化すると考えられます
この考え方は、金利平価( Interest Parity)と呼ばれています

ここで、資産の満期が1年である
自国通貨建てと外国通貨建ての資産の金利を
それぞれ it 、it* 、資産を購入する時点と満期時の為替レートをそれぞれ St 、St+1 、投資額を It とした場合、自国・外国通貨建て資産に投資した場合の1年後の収益額(Id & If) は以下のとおりに定式化できるのです

$$
I_{t+1}^d = I_t ×(1+ i_t) \\    \\
I_{t+1}^f = (\frac{I_t}{ S_t}) ×(1+{i_t}^*) \times{S_{t+1}}
$$

金利平価が成立する場合、上2式が等しくなるとされています
要するに、自国と外国で同じ額の資産を同じ
期間運用した時に得られる収益に差がないということです

ここでの関係を整理すると、金利平価の成立を表す下式(金利裁定式)が得られるのです

$$
Interest  Power  Parity \\
(1+i_t)=(1+{i_t}^*)×(\frac{S_{t+1} }{S_t})…①
$$

金利平価が成立するための条件💎

金利平価が成立するためには、財市場における一物一価の法則の成立と同様にある条件が存在します

①国際資本取引に対する障壁(為替管理
先物為替予約の不履行リスク、利子課税など)が存在しないこと

②資本取引コストが存在しないこと

③資本収益に関する情報が取引主体間にて
完全に共有されること

という条件が満たされる必要があるのです

資産市場と財市場との性質の違いから
購買力平価の成立条件に比べ
金利平価の成立条件は(少なくとも先進国間の資本取引においては)比較的容易に満たされることがわかりますね🤔

他方、①式において重要なポイントは
外国建て資産の購入時に、満期時の為替レートが予見できないことであります

投資家が、将来の為替レートをいかに捕らえるかによって、2種類の金利平価の考え方が存在するのです

カバー付き金利平価(Covered Interest Rate Parity: CIP)

投資家が為替リスクを嫌うならば、外国建て通貨資産を保有する際に、先物市場での為替の先渡契約を通じて収益額を確定させることができますね

つまり、満期時(t+1 時点)にドル資産の収益額を先渡レート(F)で売却するという契約を結ぶことにより、資産購入時(t 時点)に円建て収益額が与えられることになるのです
この場合の金利裁定式は、以下の通りになりますね

$$
Covered  Interest  Rate  Parity\\
CIP: (1+ i_t) = (1+{i_t}^*) \times(\frac{F_{t,t+1}}{ S_t} )\\    \\
or  i_t = {i_t}^* + f_{t,t+1} - s_t  …②
$$

なお(ft,st)は自然体数値を表す値になります
要するに、変化率を表しているということですね📝

この関係は、先渡契約により、カバーされた無リスクの裁定条件であるという意味から、「カバー付き金利平価(Covered Interest Rate Parity: CIP)」と呼ばれるのです

なお、上式の右辺の fは
「先渡プレミアム(もしくは現先スプレッド)」と呼ばれ、CIPが成立するためには、内外金利差が先渡プレミアムと等しくならなければならないことがわかりますね

例えば、満期時における先物レートが直物レートより1%下回っている(自国通貨高)場合、外国金利は国内金利を概ね1%上回っている必要があるということです

CIPは、国際資本取引に対する障壁がない限りにおいて成立します

事実、日米間の3 ヶ月物預金金利差とカバー付きの金利平価を示す資料からは、両国間の現先取引が完全自由化された 79 年 5 月以降、両者がほぼ同一の軌跡を辿っているというデータがあります

カバーなし金利平価(Uncovered Interest Rate Parity: UIP)

前回の投稿では、カバー付き金利平価について学習しました

$$
Covered  Interest  Rate  Parity\\
CIP: (1+ i_t) = (1+{i_t}^*) \times(\frac{F_{t,t+1}}{ S_t })\\
or  i_t = {i_t}^* + f_{t,t+1} - s_t  …②
$$

この式よりわかることは、先渡契約により、カバーされた無リスクの裁定条件であるということでした

しかし、国際資本投資を行う主体の全てが投資に先物カバーを行うものではありません
すなわち、将来の為替レ ートに関する投機的な判断に基づきオープン・ポジションをとり、収益の獲得を図ることも充分想定されます

この場合、満期時(t+1 時点)の為替レートは、t+1 時点の先渡レートではなく、 投資家の期待為替レートによって表現されることになるのです
これをカバーなし金利平価(UIP)と呼ぶことにしましょう

$$
Uncovered  Interest  Rate  Parity \\
(1+i_t ) = (1 +{i_t}*)\times(\frac{{S_{t+1}}^e}{S_t})\\    \\
or,  i_t  ≒ {i_t}^* + {s_{t+1}}^e-s_t・・・③
$$

ただし、小文字の(s)は、自然対数値を取った値と考えてください
要するに、変化率に近似したような値で表現しているということになります

上式の関係は
「カバーなし金利平価(Uncovered Interest Rate Parity:UIP)」と呼ばれ、
上式右辺の第二項と第三項は自国通貨の期待減価率を示しています

$$
Expected  Depreciation  Rate\\
=[{s_{t+1}}^e-s_t]
$$

UIPが成立する状況

では、いったいカバー無し金利平価(UIP)はどのような場合に
成立するのでしょうか?


ここで、CIPにおける先物レートとUIPにおける期待為替レート の差をリスク・プレミアム(rp)と定義することにします📝

$$
Risk  Premium\\
rp≡ f_{t,t+1} - s_{t+1}^e・・・④
$$

上式④のリスク・プレミアムが
正の値をとる場合について考察しましょう

すなわち先物レートが期待為替レートよりも
切り下がっているケースです

より具体的な数値例を考えると、先物レートが 1 ドル 120 円、期待為替レートが 110 円で
あったと状況設定しましょう

ここでは、投資家による期待の平均値が 110 円である一方で、リスク回避的な選好を有する投資家は、円が大幅に減価する(例えば 1 ドル 130 円になる)可能性を考慮して、120 円における先物取引を行うかもしれませんね

これはつまり、ドルに比べて円の為替リスクが大きいことを示しています

逆に、上式④のリスク・プレミアムが負の値をとる場合には、ドルの減価に対して プレミアムを支払うことを意味しますね
これは、円に比べてドルのリスクが大きいことを示しています

これまでの議論を整理すると、UIPが成立する場合は、上式のリスク・プレミアムがゼロとなることが必要です(rp=0)

これはつまり、為替リスクの面でドルと円が同一である状態です

すなわち自国通貨建て資産と外国通貨建て資産が完全代替的であることを示唆しています

資産市場における経験が示す通り、内外通貨建て資産が完全代替であることは想定し難く
UIPは必ずしも成立しないことが多くの実証分析においても示されているのです💦

本日の解説は、以上とします📝

ぜひ、これらの知見をベースとして
実際の世の中の経済動向に当てはめて考えていくという応用を効かせ経済の仕組みを基礎的モデルからご理解されることが望ましいと思われます💗

一緒に毎日インプットする習慣を身につけて、アウトプットの機会をたくさん創出できるように取り組んでいきましょう

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本当に「ご縁」だと感じました🍀

だからこそ、ご縁を大切
そして、選んだ道を正解にできるよう
これからも努力していきたいなと思います🔥

最後までご愛読いただき誠に有難うございます!

あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏

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