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98.【食べる漢方の栄養素】『桂枝加朮附湯 』

冷える水はけの悪い体のための漢方薬。そのお薬が終了したら何を食べて補いますか?

早速栄養素を見て参りましょう!

桂枝加朮附湯の成分

・桂皮(シナモン)が主薬
その他に
・芍薬(シャクヤクの根)
・大棗(ナツメ)
・生姜
・甘草
の五味で構成されています。

・桂皮(シナモン)
血流を促し、体温を上げて寒気を散らす。
また「降気の作用」とわれる酸素や水分を下方に送り、大腸の蠕動運動を促します。

代替品はシナモンです。種類がありますがスパイス売り場にあるもので同様の効果が期待できます。消費する度にメーカーなどを変えてみるのも良いでしょう。詰替える容器があれば、お菓子の材料売り場で量のあるものが置いてあります。

食べ方
コーヒー・紅茶・ココアに入れるのが摂りやすい。
そして忘れやすいw
※「実践栄養学サークル」で紹介する「食べるものリスト」は、忘れないためと摂取頻度の把握にお役立ちします。

・芍薬(シャクヤクの根)
食が細く疲れやすい、筋肉が強ばる、冷え、腹痛、生理痛などの痛み、女性ホルモンに関わる婦人薬や化粧品にも用いられる。
甘草に次いで漢方に多用されているもの。

主成分はモノテルペン配糖体
ペオニフロリン、アルビフロリン

モノテルペン配糖体はサツマイモから抽出しやすい(らしいという限り)。
モノテルペンとは、植物の精油になる芳香で、バラ・柑橘類の香り、森の香りなどリラックスさせる効果がある。
配糖体とは糖と結合したもの。

ペオ二フロリン、アルビフロリンには、緊張を緩め痛みを和らげる効果がある。

よって、身体も気分も和らげる働きをしてくれるのですね。

代わりになる食品は見当たりません。
シャクヤクの根から抽出し、さまざまな医薬に用いられます。

強いて言えばサツマイモかな😅

食べ方
焼き芋には不溶性・水溶性食物繊維と皮に便を柔らかくする成分ヤラピンが含まれており、乳酸菌と合わさる「サツマイモの味噌汁」は便秘症に良いと言えます。ただし便秘症のタイプによっては猛烈ガスが発生します。

サツマイモスイーツという選択肢は悪くないですね。ヨーグルトと合わせるとさらに効きめが増しそう。
ちなみに焼き芋は冷まして食べると、ご飯と同じく食物繊維化(レジスタントスターチ)してくれるため太りにくくなります。

・大棗(ナツメ)
主な作用は緊張の緩和・鎮静・滋養強壮・利尿。

筋肉の急な緊張による疼痛を和らげ、神経過敏を静め、咳、腹痛などの痛みを取ります。身体を温める効果で「葛根湯」や「桂枝湯」にも使用されています。

乾燥ナツメは100gあたり1.5gもの鉄分を含み、赤血球を作り出すのに欠かせない葉酸も豊富で、貧血や鉄欠乏症に効果があるとされており、食品として市販されていますので入手はしやすいですね。

同様にドライフルーツのデーツも市販されていますからお好みで。

ナツメでもデーツでも肌や髪のツヤを良くするアンチエイジング効果があり、貧血・冷え・痛み・便秘・緊張の緩和に効きめがあるとされています。

おやつに必須!

・生姜
スーパー食材しょうがの効能については、よく知られていますのでサクッと並べます。

抗菌性・抗酸化・抗炎症・消化の促進・ビタミン(C・B群)・ミネラル(鉄・カルシウム・りん)・食物繊維。体温を上げ、吐き気や胃痛の緩和にも効果があるとされています。冷え性さんにはシナモンやココアとともに必須の食材です。

生のものは強力な抗酸化物質ジンゲロールを含み、アンチエイジングからがん予防までさまざまな効能に優れています。漢方でも中国でも、インドでも、家庭薬の中心的役割を果たしているお墨付きの薬効です。

食べ方
加熱すると効果が増すことから煮出してハーブティとしたり、そのお湯でお茶(コーヒー・紅茶・ココア)を入れるなど。はちみつ漬けも保存しやすいものです。

粉末になったものは即使えて便利。乾燥してある分効能も増します。
生で5g、粉末では小さじ程度で多量摂取は胃を痛めます。

保存
生を買ってきたらキッチンペーパーに包んでから濡らした新聞紙でくるみ冷蔵庫には入れないで。
いつ買ったか忘れるほど長持ちしますよ。


・甘草
その名の通り強烈甘い。砂糖の150倍の甘さをもち甘味料として使われる。
漢方薬に多用されるのは各配合物を調和させる役割として用いられるため。

主成分はグリチルリチン
その他、リクイリチン、リキルチン、イソリキルチン、フォルモネチン
 ポリサッカロイド、ステロール、クマリン、アスパラギン

グリチルリチン
分子構造がアルドステロン(副腎皮質ホルモン)と似ており、抗炎症・抗アレルギー作用や穏やかな女性ホルモン様作用をもつ。

胃液分泌抑制、消化器性潰瘍治癒促進、鎮痙、鎮咳、去痰抗炎症、抗アレルギー、利尿、緩下

多量・長期の服用は副作用の満月様顔貌(ムーンフェイス)や、麻痺・痙攣
などのミオパシー(筋疾患)、低カリウム血症等の可能性があり注意。

まとめ

そのお薬が終了したら何を食べて補いますか?

ショウガ・シナモンで体温を上げ、
ナツメやビーツのドライフルーツ、サツマイモスイーツをおやつに選んで腸を整え、
柑橘系・花・木の香り、時にはミントのアロマを使って痛みを和らげ、リラックス&リフレッシュしてお過ごしくださいということになりました。

時間かかった割に意外と……。😪



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