昔「高脂血症」、いま「脂質異常症」
わたしは30代前半に高脂血症が指摘され、当時出はじめたばかりのスタチン系のクスリを出されました。飲むこと1ヶ月、確かに服用中は数値が下がっていました。止めると一気に元に戻ります。こういうクスリというのは、若い人が飲む必要はないと思います。
若年の脂質異常症に、クスリ不要
からだに問題があるからこそ脂質異常が起きています。問題とは、食べ過ぎ、太りすぎ、運動不足です。三拍子そろっていますから、なかなか治りません。何をするかというと、ダイエットです。
生活習慣病は、どんな異常もダイエットから始める
ダイエットは、よく歩く、食事のあり方を見直す。
簡単なこの二つからはじめました。
よく歩くというのは、出来れば毎日10㎞以上、意識すれば20㎞~30㎞歩きます。1年半続けると、さすがに痩せます。
1.歩くことによってエネルギーの消費量が増えたこと
2.歩くことで筋肉が徐々に下半身について代謝が上がること
3.食事制限で胃を小さくすること
特に3.は重要です。
現代人は外食が多く、案外胃自体の大きさが本来の大きさより少々膨らんで大きくなっています。大きくなっているから、余分に食事の量が進んでカロリーオーバーな毎日を送ることになります。
従って、胃を小さくすることは、ダイエットを一発で成功させるうえで非常に重要な要素です。
からだは縄文人
からだは縄文人とも、あるいは1万年前と変わらないと指摘されていることにもっと着目すべきではないでしょうか。
なぜなら現代的生活は、縄文時代の生活とは全くかけ離れた生活となっている為、その比較をしっかりと理解すると今わたしたちが生活習慣病となりやすい環境にあることが直ぐに分かるからです。
都会や周辺では田畑を耕すことも、歩くことも、遠くを見ることも全くなくなりました。否応なく少々は歩きますが、日常生活ではほんの申し訳程度に数km歩くだけという人が多いのではないでしょうか。
人間のからだは、もともと異常やミスがある構造になっているわけではありあません。生活環境が大きく変わったこと、中でもモータリゼーションの発達で歩く機会が少ないという人は全国的にはかなりいると思われます。
近年は、大動脈解離で亡くなる男性が増えているようですが、これも歩かないことによって毛細血管が維持できなくなったことによる生命維持への大きなリスクとなっている表れではないでしょうか。人体の99%以上に毛細血管が張り巡らされていますが、維持するには歩くことが必要だということですが、自分でその機会を逃しているのが現代人の生活です。
脂質異常は、徹底して歩いて治す
わたしはダイエットだけで脂質異常症は治るものだと考えていました。なぜならダイエット中に順調に数値が改善していたからです。ところが、かなり正常値に近づいてからはなかなか減りません。
そこでしっかりと歩くことを生活の中に取り入れて見ると、なんとくっ、くっと数値が改善して正常値に入りました。なんだ歩けばいいのか…。
でも歩いてこなかったな~と日常生活のあり方に反省しきりです。
クスリの承認方法
クスリといえば薬害にならないように一定の審査が行われます。もちろん私から見ると満足なものではありません。よく行われるのが、試薬と偽薬による比較検討です。
偽薬はプラセボ効果などということばもありますが、効き目がある成分が入っていないクスリの形をしたものを服用した人の中に、患者自身が、自分はクスリを飲んで効き目があると思い込むことで、病気の症状が改善するこ場合があることを指しています。
しかし本来は、クスリの効能・効果を図るというならば、単に2者の比較にとどまらず、よく歩くなどの日常生活の中に運動を取り入れる、すなわち日常生活を正常化させることによる三者比較に切り替えるべきだと思います。
そうすればクスリなしで病気が案外治せることが立証できます。クスリありきの承認方法ではなく、出来る限り薬は飲まないことを前提に生活習慣をあらためていくことが必要です。
生活習慣をあらためて脂質異常症を治す
しかしながら、スポンサーはクスリを販売するという目的を持った方法でしか試験を認めません。患者第一というわけではない点を考慮すべきです。加齢とともに服用するクスリが増えて、多剤性腎臓病に罹る人もいます。クスリはできる限り若いうちは飲むことなく、生活習慣をあらためることで脂質異常症も治ります。
歩ける体をつくる
わたしのダイエットは「歩くことからはじめる」といいましたが、時間をかけるには意味があります。お相撲さんは引退後もあまり痩せることができずに、相撲協会の役員になっても案外短命ではないでしょか。
当然、歩かない、歩けない、すなわち毛細血管が維持できないという悪循環が生じています。引退後にしっかり歩いて痩せればもっと違った人生を歩むことができるはずですが、生活様式の大きな転換ができないようです。
まして、アメリカほどの肥満大国ではない日本ですから、一般人の肥満は歩くことができる人がほとんどです。ちょっと歩くから初めて、大いに歩く、に至れば効果はテキメンのはずです。その意味で、再び子どもの頃のように体を動かしてみては如何でしょうか。きっと歩ける体になるはずです。
脂質異常はからだを動かして治す
脂質異常症は、しっかり歩く、日常的にからだを使い、この2つで正常値を取り戻すことが容易にできるはずです。お試しあれ。