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錦鯉 -今月の魚病対策-

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季節に先駆けた錦鯉の魚病対策について。 錦鯉愛好家の皆様に読んでいただけると幸いです。
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2023年10月の記事一覧

自己採点し自己批判を-10月の魚病対策-

スポーツや碁、将棋と違って、鯉の趣味は上手、下手が誠に抽象的で、明確に順位がつけられないわけです。ある程度経験すると初級者は中級者のごとく、中級者は上級者のごとく錯覚を起こして天狗になり、俺は俺の好きなようにやるといった気持ちになりがちです。しかし、実際は上手、下手はあるし、厳然たる差が存在するのです。品評会などでたまたま良い成績をとると、錯覚はさらに頑固なものになっていくようです。 愛好家としての力は  ⑴鑑賞力  ⑵池の管理力(水管理)  ⑶鯉の管理力(魚病、餌など)

水草の除去と植え替えを-10月の魚病対策-

さて、寄生虫や細菌の交代期のみならず、水草の交換機ですので、ホテイ草やアヤメ等を利用している方は、葉の先が黄色になってきましたら要注意となります。 4月号で述べましたように、クレソン等と植え替えるとよいでしょう。水草の効果は大きいのですが、逆にこれをおろそかにすると害も大きいものになりますのでご注意ください。

定期投薬も忘れずに-10月の魚病対策-

マゾテンの定期投与はいつものように月1回行いますが、しばしばこの定期投与の中間にイカリ虫の発生を見ることがあります。 たいてい定期投与が済んで2〜3週間後で、鱗や鰓の充血、立鱗あるいはイカリ虫そのものを見ますが、このときはすぐにマゾテン投与を行ってください。数日で虫っ気がなくなります。 この投与によって、結局定期投与を入れますと2〜3週間間隔で3回の投与を行う計算になるわけです。 薬の投与は、必要上最小限に効率よく投与するのが理想であることは言うまでもありません。現実に

イカリ虫の点検と薬浴を-10月の魚病対策-

新しい鯉の購入あるいは土池から戻ってきた鯉を池に入れるときは必ずイカリ虫の点検をして、付着しているときはこれを抜き取り、その部位を局所消毒します。 次に、過マンガン酸カリ溶液(2〜5PPM)で三十分ほど薬浴し、池に入れるわけですが、このとき絶対に運搬に使用した水を池に入れないように注意してください。 池の水で作った過マンガン酸カリ溶液のタライに鯉のみを移して薬浴し、次にまた鯉のみを池に入れるようにすればよいわけで、思いがけない外部からの寄生虫や細菌の混入を最小限に食い止め

外傷に注意を-10月の魚病対策-

外傷は結構多く見られ、頭や背をぶつけて出血させたり、胸鰭を折ったりしているのをよく見かけますが、鯉の移動の時点で責任のない者が鯉を粗雑に取り扱うということがあると心配です。観賞価値は失わないまでも、瘢痕となり跡を残し、品評会の審査の時点で大きくマイナス点となってしまいます。 特に預かり鯉などの場合は、アフターサービスや保証の問題などがあやふやなのが現状ですので、結局は愛好家が泣き寝入りせざるを得ないことが多いものです。 鯉は高価なものも少なくありませんので、土池に預ける場

移動の激しい季節-10月の魚病対策-

10月に入りますと全国各地品評会が行われ、産地でも優秀鯉の池揚げが行われます。1年間腕によりをかけた自慢の鯉の競艶にプロ、アマが入り乱れ、最も活気あふれる季節となります。 したがって鯉の移動が激しく、沼に預けた鯉が帰ってきたり、新しく購入した鯉が入池したりしますので、それだけに魚体が傷ついたり、新しい寄生虫や細菌が混入したりして感染を誘発し、思いがけない事故につながりやすいので、注意してしすぎるということはありません。