【第二回】ピックルスコーポレーションのマーケティングトレース①
第一回目は東海漬物のマーケティングトレースを行いました。
が、書いていくうちに競合の「ピックルスコーポレーション」のマーケティング戦略に興味を持ったので、2回続けて漬物メーカーさんについて書いていこうと思います。
では、早速行ってみましょう!
会社基本情報
【会社名】 株式会社ピックルスコーポレーション
【業界】 キムチ・浅漬け・ふる漬け・漬物、調味料等のメーカー
【代表取締役】 影山 直司 (2022年5月26日~)
【ビジョン・理念】 「野菜の元気をお届けします。」
【売上金額】 約450億円(2022年2月期決算)
【社員数】308名(2022年2月28日現在)平均年齢 33.5歳
ピックルスコーポレーションは、漬物業界でシェアナンバー1のメーカー。
毎年確実に売上を伸ばしています。
そんな「ピックルスコーポレーション」について、まずは市場背景を理解するためにPEST分析を行ってみます。
PEST分析
政治(POLITICS)
コロナ禍には「緊急事態宣言」「まん延防止等重点措置」など、外出制限を実施。企業にもテレワークを推奨していた。
経済(ECONOMY)
コロナ禍の影響により「巣ごもり需要」による特需が発生。
2021年2月期は過去最高の460億円、2022年2月期も450億円の売上となった。2023年は外出も多くなることから400億円と減収を見込んでいる。
社会(SOCIETY)
2000年には5,000億円だった漬物市場だが、2022年には3,200億円という規模に減少している。ただし「キムチ」が消費者に浸透したことにより、メインの消費者層であった高齢者だけでなく、比較的若い年代が漬物を食べる様になってきている。また「乳酸菌」に目をつけ美容目的で摂取している女性層も見られているとのこと。
技術(TECHNOLOGY)
これは省略。
対象企業の取り組み
ピックルスコーポレーションの成長を語るうえで欠かせないのが、大ヒット商品「ご飯がススム」キムチ。
キムチと言えば「辛い」のが当たり前で子供はターゲットから外されがちだったところを、「家族みんなで食べられるキムチ」を目指し、あえて「甘め」の味付けにし購買層をグッと広げることに大成功しました。
開発裏話はこちらから。
容量についてもそれまで一般的だった300~400gではなく、家族で食べきれる様にと200gに設定し、パックもスリムにして冷蔵庫に収まりやすい様にし主婦層の人気を獲得。パッケージもかわいいので、子供にも受けが良かったのではないかと思います。
コロナ禍特需が終焉してからの売上減を防ぐために、様々な取り組みを行っているのも同社の素晴らしいところ。
「単身世帯増加、高齢化、女性の社会進出などにより今後も市場は成長」と見込んでいる「惣菜」市場にも力を入れて行くとのこと。
また、新規分野開拓のために様々な商品展開をしているのも流石の一言。
スーパーのレイアウトをイメージした際、出来るだけ多くの売り場で自社製品が販売される様、多種多様な製品ラインアップを用意しています。
「サッポロ一番」やスナック菓子とのコラボレーションも積極的に行い、とにかくユーザーとの接触ポイントを増やそうとしており、主力商品の商品力はもちろん、こういった多岐にわたる取り組みにより業界No.1の地位を築き上げているのだな、と大変勉強になります。
ちょっと長くなりすぎそうなので、今回はこの程度にしておこうと思います。②についてはまた投稿すると思いますので、良かったら見てみてくださいね~。
それでは、ご覧頂きありがとうございました!