オープンして今までのあれこれ
5月17日に宮島口にお店をオープンして約3週間が経った。
4月の後半あたりから本当に毎日怒涛の日々を過ごしていて、とてもじゃないけどnoteの記事を書ける余裕はなかった。
3月中にオープンできればいいなーなんて思いながら前の職場を辞めたんだけどあれよあれよと4月が過ぎ、GWが過ぎ今に至る。
これから独立する人へ
まだまだ開業して1ヶ月も経ってないのに偉そうなことは言えないんだけど今回の開業で僕は思い通りにいかないことが多くあった。
初めてお店を作るのなんてそんなものなのかもしれないけど僕は忙しさにやられて
「あれ、何であそこあんなことになっちゃってんの。。。」
「いやそれイメージと全然違う。。。」
といった具合にいろんなことが把握できなくなり思い通りにならない悔しさやもどかしさからいろんなことの適正な判断ができなくなった。
もう何が正解なのかわかんなくなっちゃうってやつですね。
そんな自分のキャパの小ささを痛感する悔しい思いだったり、あんなに絵が描けてると思ってたのに全然描けてなかった自分に情けなくなったりしたからこそこの先独立する人にちょっとだけアドバイスするとしたら。
結構勝手なこと言う人現れたり自分がどうしたいのかわかんなくなったりするけど自分を信じ切っちゃったほうがいいよ
てこと。
理由は単純で自分の人生で自分のお店で自分に決定権があるから。
結局いろいろ意見言われたりアドバイスもらったり(もちろんありがたいこと!)するんだけどその周りの意見に本当に納得いってるならいいけど少しでも自分の胸の中に違和感やモヤモヤがあったらそれは聞かない方がいいと思っている。
だって結局いろいろ言ってきてくれても責任を取るのは自分だから。
人のアドバイス聴き過ぎて後悔するよりは自分信じ切ってミスっちゃった方がよっぽどいいなって思います。
そんな感じだから正直今回僕はたくさん失敗した。
そしてオープンしてもまだ追加工事も残っていたり間に合ってないとこもありながら営業させてもらっているからお客さんにはちょっと不便な思いもさせてしまっていると思う。
でも昨日ある人に「赤井くんサクラダファミリアみたいだねー」って言われて「それいい!」って思ってしまったのでこれからは「完成は100年後です。」って言うことにした笑
オーナーシェフという仕事
この本をご存知だろうか?
この本の後ろの方に書いてある谷さんの文章
「オーナーシェフになる以上は自分が地べた這いつくばってやらない限り、絶対長続きしない。その覚悟がないならやめた方がいい」
「1ヶ月に4回しか家に帰っていない。1週間店に泊まりっぱなしです」
あっこれ本当です。
若い頃この本買って読んでからずっと頭の片隅にあったしこの覚悟はできてたから全然大丈夫。
オーナーシェフの仕事なんて華やかさなんて全然ない。
朝は6時には起きて洗濯やらフロアやトイレの掃除。
8時ぐらいからその日のノンアルコールのお茶を淹れる。
9時にスタッフの早番の子が出勤してくるから一緒にその日の仕込みをスタートさせる。
10時にもう一人出勤してきて昼の営業の準備が加速していく。
お昼の賄い食べて12時から昼営業して終わるのは15時ぐらい。
朝のうちに夜分の仕込みも終わらせてるからスタッフには片付け終わったらすぐ休憩に入ってもらう。
僕はネット予約の確認したり、洗濯のアイロンかけたり、またフロアの掃除とトイレ掃除。夜のカトラリー準備したりセッティングしたりして17時に賄い食べて19時から夜の営業。
片付け終わって23時、レジ閉めたら次の日のメニュー考えたり。まだまだ片付いてない書類の整理したり。
そこから市場に行くときは市場に行く。必然的に睡眠は削られていく。
ざっと書いても地味だし本当に当たり前のことをコツコツ積み上げていくしかないと思う。
でもこんな生活しててもストレスはゼロ。むしろ足りてないぐらい。
結局「好き」を基準にしてることが大きい。
自分の使いたい食材で作りたい料理を最適に届けるための営業形態にしてるから自分の思い通りにやらしてもらってるからストレスがない。
そもそも働いてるっていう感覚がないんだと思う。
僕は無趣味で料理やレストランにしかあんまり興味がないからそれに没頭できるってこれ以上幸せなことはないと思ってる。
人の支え
なんかマンパワーで乗り切ってるように書いているけど全くそんなことはない。
結局一人の力なんてちっぽけで家族の支えがあってこそ成り立っているし、スタッフ二人がめちゃくちゃ頑張ってサポートしてくれるからに他ならない。
「AKAI」なんて名前を店名にしていながら「AKAI」は人の支えでこそ成り立っている。
結婚して今までほとんど僕が家の料理を作っていたから妻の負担は倍増えてると思うのにそんな中でも弱音一つ吐かずにやってくれてるのには頭が下がる。
スタッフも立ち上げ前から慣れない中でも改善しようと自主的に行動してくれる。賄いの時間が少し遅れたりするだけで僕に超ディスられるのに。。。(ごめんなさい本当に感謝してます)
レストランって一人の力ではできないからこそ面白さがあると思う。
人の力で成り立っているし支えられて僕自身が成長させてもらっている。
その分僕は関わってくれてる家族にもスタッフにも一緒に作り上げたからこそ見せたい景色があるし少しでもいい未来になるようにAKAIっていう場所を通してその人たちの成長の架け橋にしていきたい。
ご予約方法について
AKAIは席数8席の小さなお店です。
ご予約は現在ポケットコンシェルジュのみで承っています。
↓
https://pocket-concierge.jp/ja/restaurants/244684
上記に記したようにレストランの仕事はとてもタイトで負荷がかかります。
うちのお店は席数は少ないけれど毎日、毎サービスとにかく出来立てで少しでもいい状態で料理が届けられるようにスタッフ二人と僕の3人で全力を尽くしています。
電話番号は非公開にしていますが決して尖ったことがやりたいわけでもなくクローズドな環境にしたいわけでもありません。
ただ今の現状で、いつかかってくるかわからない予約電話を受けていたらスタッフも僕も疲弊してしまいます。
「予約方法はネットしかないの?」と本当に沢山のお客様に言われるの実は心苦しいです。
本当は電話での予約も受けれるなら受けたいからです。
ただ今はそのときではないと思っています。自分たちにできるベストを尽くしながら来てくださる方に最高の状態で料理を届けることが優先だと思っているので。
そして今しばらくお待ちいただきたいと思います。
自分たちがやれる形での電話予約のシステムも検討して進めていきたいと思います。