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新個出 間世(竹田 健二)
2022年3月30日 17:17
二月はにげて三月さらさらぼくはからからからまわり春はぼくをおいていき時はすべてを押し流しぽくはぽつねん四季の底ひとりおぼれた半魚人背びれ胸びれ萎えはてて穴あき水かき水かけずぶざまなクロールくりかえし見えない鍋底なでまわすからから からからからまわりからから からからからまわり春の陽気はどこはやら脳裏をしばる寒流よ花ぐもりの空およぐ鳥見上げた桜はマリンス
2022年3月27日 07:24
転ばぬ先の歌より歌いたいのは転んでしまった見知らぬきみを支え少しだけ立つのを助ける歌そんなことをいいながらいまだ立つことすらままならないぼくは転ぶことも支えるものをつかむのも知らないままでいて自分のための歌より歌いたいのは立って歩いてはるか先にいる見知らぬ先のきみの歌立ち上がることができなくても歌は歌えるだれかのための空回りもぼくの忸怩を過去にするそん