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デザインマネジメントと組織の目標設定

先日、デザイン組織の来期目標を設定完了したので、そのプロセスを書き留めます。

結論、目標は「デザイン品質」と「プロジェクトリードスキル」を向上させていくです。詳しく書いていきます。




1. デザインマネジメント3つの成果評価指標

デザインの成果貢献は3つの指標で示します。
A:デザイン品質管理表
B:デザインのROI
C:感性/感情のROI


A:デザイン品質管理表
デザイン組織として、いくつのプロジェクトをどれだけ効率的に推進したのか。他部署と協働し限られたリソースを最適に活用できたのか。どのように品質向上に努めリリースしたのか。目的は達成できたのか、等を項目ごとに定量的に数値化しアーカイブします。

一部抜粋

B:デザインのROI
我々が生み出すデザインが最終的な収益にどのような影響を与えているのかを示す必要があります。勿論、投資した時間・人・費用、どれだけコスト削減できたのかも大切ですが、デザインが利益の増収にどのように影響したのかが最も重要であり、そこにフォーカスをあてるべきでしょう。

C:感性/感情のROI
デザインは人の感情にダイレクトにはたらきかける概念であり、どれだけ人の心が動くかが行動に結びつくのだと思います。ここは弊社のBX部がブランド認知度調査を実施しており、タイミー社全体として世の中からどのような印象を持たれているのか等を、定期的に数値で追っています。


以下の記事を参考にさせていただいております。


2. 現状の課題

デザイナーに最も必要なスキルとは何でしょうか。私は、プロジェクトリードスキルだと考えます。

プロジェクトリードスキル:
自分で答えを出す力と、プロセスを示しながら周囲を巻き込み動かす力。社内外のメンバーと協働し、不確実性の高いプロジェクトをリードしながら、ポジティブに人とデザインを動かす力。

株式会社コンセント様 スキルマップ参考

事業会社では他部署のメンバーと共にプロジェクトを動かし成功へ導くことが求められます。限られた時間やリソースを有効活用し、人と人の関係を大切にしながら、メンバーとデザインを牽引していく力が必要です。

このプロジェクトリードスキルを実務の中で伸ばしていくことが必要であり、それをデザイン品質管理表に組み込むことにしました。3つの成果評価指標のうち、Aに注力していきます。


3. デザイン品質とプロジェクトリード実行の相関

デザイン品質管理表をアップデートした考え方の図解イメージです。細かい点数の算出法の説明は省略しますが、AとBの2つの軸を伸ばしていき「成長エリア(黄色)」を目指していくことを目標とします。

A:デザイン品質の向上
スペシャリストとして品質向上を追求。何を表現すべきなのかを都度考え抜き言語化する力を研磨する。Bに深く関与していくことによって軸となるコンセプトを掴み、表現の確度を上げていく。

B:プロジェクトリードの実行
プロジェクト全体の課題を把握。上流から一次情報を掴みマーケティング観点から事業と業務の繋ぎ込みを推進。プロジェクトマネジメントにおける管理スキルも培っていく。Bで得た考えをAの精度向上に活かす。


4. デザイン組織の在りたい姿

青:アウター施策  赤:インナー施策

現在もこれからも、目的/規模/ターゲット等が異なるあらゆるプロジェクトを他部署と協働・推進していくことが求められるため、どのようなプロジェクトにも柔軟に対応し、人とデザインをリードしていくデザイナーに全員がなっていくべきだと考えています。

全員がデザインしディレクションする役割である =「デザインディレクター」として責任を持ってその役割を遂行していくなかで、多様なキャリアパスを描いていけるような複数のチーム組成も必要です。


考えは異なりますが以下の記事を参考にしております。


まとめ

在りたい姿から逆算し目標設定をすることが大切であり、仮説を常に考え実行し模索していくことが必要です。

一人ひとりがプロジェクト・デザイン・人をリードしていくスキルを高めていくことが、デザイン組織全体の成長に繋がります。そしてその実現にはコミュニケーションスキルも必要不可欠です。

では「コミュニケーションスキル」とはどのようなスキルなのでしょうか。それはまた次回書きたいと思います。

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