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サッカーに必要な能力はテクニックなのか?未だにテクニックだけでサッカーができると思っている日本人指導者がいる!本気でサッカーが上手くなりたいなら、これを読め!そして聞け!

 今日は、「サッカーに必要な能力はテクニックなのか?」というテーマでお話させていただきます。
 日本には、「サッカーはテクニックが全てだ!」みたいな「テクニック絶対主義」の人たちが多いです。テクニック絶対主義の人たちは、走り込みなんていらないと考えています。テクニックさえ磨けばサッカーはできると考えています。
 テクニック絶対主義の人たちは、時に走り込みだけではなくパワーなんて必要ないと言います。ひどい時には、足が速くてもサッカーでは意味がないと言うのです。50m走が速くても、サッカーでは短い距離を走るから意味がないという理論ですが、これは絶対間違っています。
 体力がないと90分間プレーできません。50m走も速く走れた方が良いに決まっています。短い距離を速く走ることと同じように、長い距離をスプリントすることもあるのです。
 サッカーは、パワーがないと遠くにパスを蹴れません。例えば、逆サイドにパスを出せばチャンスだったとします。キックが飛ばなければ、そのチャンスを逃すことになり、逆サイドにパスをするという選択肢は無条件で奪われてしまいます。テクニックで他の選択肢を創り出し、チャンスを迎えることはできるかもしれません。ですが、それは「逆サイドにパスをする」という1つの選択肢を奪われた状態で生まれたチャンスです。これが続くと、プレーの成功率は低くなります。難しい選択肢を選ぶしかない状況が生まれ、不自由な状態になってしまうのです。

 はっきりと言っておきますが、僕はテクニックがいらないとは思っていません。テクニックがサッカーの全てではないという話です。テクニックを活かすためには、パワーやスピードが必要です。テクニックだけでは絶対に勝てません。想像してください。メッシやエムバぺ、ロナウド、ネイマールはテクニックとスピードを兼ね備えています。ハーランドやレバンドフスキは、テクニックだけではなくパワーがあります。プロとして活躍する選手は、それぞれ「何か」を持っていて、全ての選手がテクニックでサッカーをしているわけではないのです。テクニックを武器にしている選手でも、テクニックを活かす「何か」を持ってるのです。

 僕がアルゼンチンに行ったとき、リケルメ選手やテベス選手、ディ・マリア選手が凄く人気でした。他にもたくさんテクニックのある選手がいるあのアルゼンチンで、どうしてこの3選手が人気だったのかわかりますか?
 それは、リケルメ選手は腕の使い方が上手く、相手の体を封じながらテクニックを披露するのです。ボールキープ力はすさまじいものです。腕を使って2,3人相手にプレーを完結させてしまうのです。
 テベス選手は、体を使ってパワーとスピードを発揮します。持っているテクニックが存分に発揮され、その上で守備もできる選手です。フィジカル的に優れ、体力もあるので自陣で守備をしてからゴール前まで走り込むことができます。
 ディ・マリア選手は細いですが、テクニックを活かすために体を使います。長い腕を上手く使って相手と距離を保ちながらドリブルするのです。アルゼンチンの選手に限らず、テクニックある選手はテクニックを活かすための「何か」を持っています。「ポジショニングセンス」「パワー」「スピード」など様々です。

 話をまとめると、テクニックを活かすためには、テクニックだけではダメだということです。サッカーはテクニックが全てではありません。テクニックを武器にしている選手でさえ、テクニックを活かすための「何か」を持っているというお話でした。
 今日は、「サッカーに必要な能力はテクニックなのか?」というテーマでお話させていただきました。
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「サッカーIQを高くしたい」「これからサッカーを始めようと思う」「感覚的にではなく、サッカーを論理的に理解したい」「通勤通学の合間にサッカーを勉強したい」「もっとサッカーが上手くなりたい」といった人におすすめのラジオ、ポッドキャストです。スペインバルセロナにあるアカデミーやアルゼンチンのクラブでプレーして学んだことを、海外サッカー経験者から直接お届け致します。

音声配信:『VORAZ FUTBOL CLUB』 Anchor/Spotify

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