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OKRのいい面を探すために

はじめに

この記事は以下の記事の翻訳となります。

Scott Case氏はキャリアを通して、多くのスタートアップ企業に関わってきました。中でも、"Name Your Own Price "を提供するPriceline社が24ヶ月足らずで年商10億ドルを達成した際には、CTOとして同社で活躍していました。

自身について”収益になりそうなプロジェクトを863個も抱えている狂人のような起業家”だと語るCase氏は、目標設定にOKRを使っています。

彼は、OKRは会社の文化的価値観であり、彼が大切にしている”回復力”、”透明性”、”明確性”を補完するものだと考えています。

5年前にUpside Business Travelを立ち上げたとき、Case氏はOKRの使用を会社の文化の一部にしました。創設者かつリーダーであるCase氏は、当初は「試行錯誤」の連続でしたが、やがてUpsideのシステムとして定着していったと語ります。

”私の仕事はひとつです。”

とCase氏は言います。

”それは、会社の方向性と達成しようとしていることを示し、それらの目標と重要な結果を明確にして、そして邪魔をしないようにすることです。”

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生き残りをかけて

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2020年第1四半期の初めに、Upside社は事業のあらゆる面で重要な指標を伴う明確な目標を持っていました。成長と収益の目標達成に向けて順調に進んでおり、Upside社の利益率をどのように管理するかについても計画していました。

しかし、シンガー・ソングライターのTaylor Swif氏がかつて言ったように、"良い計画を立てたからといって、それが実現するとは限らない"のです。

Upside社の場合、その計画は完全に頓挫してしまいました。

"世界的なパンデミックが起きて、それが2020年の初めに始まったという話を聞いたことがあるかもしれません。 "

とCase氏は言います。

”私たちも他の人と同じように、これは地理的に隔離されたものだろう "と考えていたのだと思います。その後、いくつかの場所での流行ではなく、パンデミックであることが明らかになりました。"

Upside社はいきなり生き残らなくては行けなくなりました。ビジネストラベルは、彼らのコアな顧客にとってはほとんどが裁量的な支出です。

顧客がリモートワークに移行していく中で、経済の先行き不安から支出を抑え、節約できるところを探している企業もありました。

第2四半期までに収益は95%減少、早急に手を打つ必要がありました。John Doerr氏の言葉を借りれば、”OKRはファジー・シンキングに対するワクチンのようなものだ”ということに状況になり、OKRが役に立ちました。

第1四半期を終えた後、Case氏と彼のチームは、市場シェアを獲得するためのOKRを捨て、優先順位を完全にリセットしました。

彼らの関心事は、将来への架け橋となることで会社を存続させることと、社員のレイオフを避けることの2つでした。旅行業界では、すでにほとんどの企業が一時解雇を行っていた中で、これは非常に大きなことでした。

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危機の真っ只中では、志の高い目標は必ずしも具体的で達成可能なものとは思えません。Case氏は、大きな問題に直面したときに多くのリーダーが抱く疑問を自分に投げかけていました。

どうすれば、目標を設定し、皆がそれぞれの仕事をして目標を達成することができるのか?

”Many hands make light work”という言葉は、家事に限ったものではなく、大きな目標にも当てはまります。

Upside社では、「全員参加型」の考え方を推進しました。パンデミックの際に出張を促進することは責任が持てないと考えたのです。

そこでリーダーシップチームは、「チームを維持する」「異なる収益源に転換する」という大きな目標を設定しました。

彼らは目標を明確にし、出張が停止しても社員とビジネスの双方にメリットのある状況を見つけることに前向きでした。

従業員にはZoomで最新情報を伝え、OKRのスライドデッキを配布して、これらの目標を第一の目的として説明しました。KR(Key Results)の多くは、外部の「ブリッジプロジェクト」からいかにして目標日までに収益を上げるかというものでした。

ダウンサイジングを避けるために透明性の高いOKRを設定しても、より安全な仕事を求めて退職する社員もいました。しかし、残ることを約束した社員は、目的を達成するために何が必要かを考える権限が自分にあることを知っていました。

Upside社のチームは、100人以上のビジネスストラテジスト、ソフトウェアエンジニア、データサイエンティスト、プロダクトマネージャー、営業・マーケティング担当者などで構成されており、非常に多くの頭脳を持っています。

大規模なレイオフを避けるためには、ビジネストラベルが回復するまでの間、社内の能力を活用して収益を上げる新しい方法を見出す必要がありました。そのためには、チームのメンバーが自分の居心地の良い場所から飛び出すことが必要でした。

Upside社のオペレーションディレクターであるWarren Zentz氏は、”スタートアップ企業はジェットコースターのようなものだ”と、変化が不快なものであることを理解しています。

彼は、パンデミックの向こう側に行くというチャレンジを歓迎しました。Upside社のOKRを再設定することで、旅行に関連する企業のコンサルタントになるという、他の方法では無視されていた機会が生まれました。

また、Zentz氏のような従業員は、旅行業界や他の業界のさまざまな側面に触れることができ、2020年の間にゼンツがさまざまな橋渡しプロジェクトを進めるのに役立ちました。

特に、あるOKRのおかげで、Upside Business Travelはそれまで手つかずだったビジネスチャンスに方向転換することができました。
また、

”PPPローンを必要とする中小企業を支援することを目的としたUpside Financialという全く新しい商品ラインを立ち上げました”

とCase氏は笑顔で語ります。

目標設定ツールとしてのOKRは、革新性と長期性の両方を重視する企業に適しているとCase氏は強調します。

”パンデミックが発生したとき、組織としてそれを乗り切る方法を見つけられるかどうか、私は疑ったことはありませんでした。パンデミックが発生したとき、組織として乗り切れると信じていました。しかし、このアイデアを受け入れてくれる人たちがいるということで、私は大きな自信を持ちました。”

とCase氏は付け加えます。

”不快でなければ、成長することはないと思います。”

とZentz氏は説明します。

”未知のものを恐れるのではなく、それを受け入れ、新しいチームと仕事をする機会に興奮し、新しい業界を学び、新しい挑戦に取り組むために自分の専門知識をどのように磨いていくかに興味を持ったのです。”

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