また本について語りました。#3『1973年のピンボール』【村上春樹】
サンキチ(仮名)と始めてみた本について語る、という動画。飽きっぽい性格の私にしては、案外続いております。やはり、誰かと一緒に何かをすると、一人でするよりは長続きしやすくなるものなのかもしれません。
今回、選んだのは村上春樹著の『1973年のピンボール』です。
他の村上春樹作品に比べ、この作品を読んだことのある人は少ないのかもしれません。というのも、書店で見かけることがあまりない作品だからです。大きな書店に赴けば、もちろん見つけることはできますが、小さな書店ではまずお目にかかれません。BOOK OFFなどの古本屋に関しては、大きな書店であっても見かけることはありません。(池袋、上野、新宿では観測されませんでした。)
なぜ、あまり読まれないのだろう?と考えてみましたが、それはやはり、ストーリーが分かりづらいこと、そして、他の作品と比べて目立ちにくいことが挙げられるかと思います。ストーリーが分かりづらい、ということにかけてはデビュー作の『風の歌を聴け』も同じなのですが、その作品にはデビュー作ならではの”華”があります。
とにかく、地味で難解な(失礼)この作品ですが、もちろん、この作品にはこの作品なりの魅力があります。それらについて、もっと上手に語ることができたらいいのに、といつも思いますが、なかなか難しいですね。
動画の中では、作品のあらすじ、物語全体の構造を冒頭の10分程度で話しています。その後、随所の表現に現れる工夫や、主人公の「僕」がピンボール 台「スペースシップ」と再会した場所についての解釈を話しています。その後、主人公「僕」の親友である「鼠」が街を出たことの意味を話しています。いつも通り、かなり深読みした内容になっています。もしよろしければご覧くださいませ。
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