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家を出てから

結婚ではなく、30半ばの女が家を出るなんて
はっきり言って底辺な収入なのに、
今思うと思い切ったことをしたもんだ。

しかし、家を出て一人暮らしをして、日常のストレスは目に見えて減っていった。
家賃生活費と引き換えに得たものは、
自分に優しくすることだった。

当時の職場まで、田舎の実家からバスと自転車で通勤していたが、そのバスは田舎ゆえ便数が年毎に減っていき、とても不便に感じていた。

おまけに朝夕渋滞で長時間座席に座っていると、
アトピー持ちの激弱肌の私は、座っている部分の皮膚が荒れに荒れて、痛痒い思いと
満員の車内(雨天時の湿気の車内の悲惨たるや)で相当なストレスを抱えていた。

当時の私は、ストレスを抱えるのに慣れすぎていたように思う。
今は通勤は自転車の近距離のため通勤時のストレスがあまりないし(梅雨時と夏場は辛いが)、朝からしつこく話しかけてくる身内もいない。
職場も変え、新たな試みで3拠点に分散させた。
バスに座ることがなくなったため、当時より肌は良くなった(自炊して小麦粉を摂取しなくなったのもある)。
生活費を稼ぐための労働は大変だけど、
以前の、ストレスを麻痺して感じなくなっている状態から抜け出せたことが大きくて、
あの時、家を出るという考えを打ち消さなくて良かったと本当に思う。

引っ越しをして、
前より自分を大切にすることができて、
本当に良かった。


※写真は古い町並みが残っている海辺の庭の写真です。

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