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季節の変わり目の不調 ②対策・治し方

前回は季節の変わり目に何故調子が悪くなってしまうのか、の理由について考えてみました。
後編では、不調への対策(予防)と、もし調子が悪くなってしまったらどうやって復調すればいいか、について考えたいと思います。

1.対策①:自律神経ケアをしよう

春先の気温・気候の変動自律神経の乱れを招く、とお話ししました。
自律神経が乱れると、生活リズムが崩れます。一番影響を受けるのが睡眠です。
睡眠がきちんととれなくなると、血流が悪くなって全身が栄養失調気味になり、免疫力が落ちて、日中の疲労を回復することが出来ず、疲れが翌日に持ち越され、頭の働きも鈍り集中力が落ちます。

ですので、まずは自律神経のケアを行いましょう。
特に副交感神経がいつも通り=正常に動作出来るように、行動面からお手伝いしていきましょう。
一番のポイントは「睡眠」です。
睡眠の質を上げることで、生活リズムが正しく回り始めます。
それによって自律神経が整います。

方法としては以下が考えられます。

  • 朝は出来る限り日の光を浴びる(ガラス窓越しでもOK)

  • 動作をゆっくりする

  • 笑う(笑顔を作る、声を立てて笑う、談笑する)

  • 泣く(出来れば号泣)

  • リラックスできる遊びや趣味の時間を作る

  • 入浴(40度前後の湯に10~15分浸かる)

  • 腹八分目の食事

要するに、体を酷使しないことがポイントになります。
早く済ませて次の作業・家事に取り掛からなきゃ!と思いがちな人ほど、ゆっくり動きましょう。
次→次→次…とこなしても、仕事も家事もエンドレスです。
逆に、たまには「アレもアレもアレも出来なかったなぁ、アハハー」という日があってもいいのではないでしょうか。

逆にNG

  • 深酒、大酒

  • 食べすぎ

  • 長時間の昼寝

  • 寝ながらのスマホ

です。
お酒はちょびちょび飲みましょう。ビールだとガーっと一気に飲んでしまうので、日本酒やウィスキーなどに変えてみるといいかもしれません。
食べすぎは胃腸に負担がかかり、消化するまでフル回転します。特に寝る間際に食べ過ぎれば睡眠の妨害になります。
昼間眠くなったら、横にならず座ったまま15分だけ目をつぶりましょう。脳疲労ならそれで十分回復します。
寝ながらのスマホは、ブルーライトだけでなく余計な情報によって思考が刺激されるので害しかありません。スマホが見たいなら早起きしてから見ましょう。眠気覚ましになります。

2.対策②:外部環境変化に慌てて適応しない

4月から新年度で、新しい会社や学校に入る人、転勤などによって転居する人もいるでしょう。
毎日の当たり前の生活を、ほぼ未知の環境のなかで過ごさなければいけないのは、誰にとっても最初は苦痛です。

苦痛なのだから、すぐに何もかも上手く立ち回れるようになるはずがありません。
未知の場なのだから、出来ないことや分からないことだらけなのが普通です。

しかし大半の人は「すぐに慣れて普段通りバリバリ100%力を出し切って活躍しよう」として、無意識に無理を重ねます。
積み重なることで、心の安定が崩れます。

外部環境が変化したときのポイントは「出力60%で3か月様子見」する姿勢です。
例えば以下のようなイメージです。

  • 3月までと全く同じパフォーマンスを出そうとしない

  • 「出来るか・出来ないか」で言うと「多分出来ると思う」レベル→「出来ない」に分類する

  • 非常時以外はNO残業休日出勤もしない

  • 分からないことがあれば、3か月の間はどんどん質問する「情報収集期間」

  • 今パーフェクトになろうとしない。3か月後どうなっていたいか、を見据える

会社に入社すると最初の3か月は「試用期間」が設定されることが多いです。
これは会社側が新しい社員を様子見するだけでなく、社員側もその会社や環境を観察して判断を下すための期間でもあるのです。
新入社員ではなくても、環境が変われば3か月は「環境の試用期間」だと思って様子を見ましょう。

分からないことがあれば、すぐに質問できるのもこの期間です。
ここで「知ったかぶり」してしまうと後が苦しくなります。「今更」と自分でも躊躇してしまうし、周囲からも驚かれます。

能力が高い人ほど自負心も強いので、周囲が戸惑っていると「自分が頑張らなければ!」と奮い立ちます。
それ自体は悪いことではありませんが、自分自身も無理をしているならちょっと危険です。
瞬間風速で頑張るのはかまいませんが、急場をしのいだ自分のペース普段の60%まで落としましょう。

この時のNG「長時間労働」と「マルチタスク」です。
最初からトップスピードで飛ばすと、周囲からはそれが通常運転だと思われてしまいます。
自分に無理を強いるのは非常時のみに限定しましょう。

3.調子が悪くなってしまった時の対策

1・2は「予防策」となります。
では実際に体調やメンタルの調子が悪くなってしまったとき、どうしましょう。

一番のポイントは「生活リズムを整える」ことを2週間心がけてみてください。
具体的には「睡眠」「食事」「運動」です。

睡眠は<1>で記載したことを実行してみてください。
食事は、出来れば朝食中心で、腹八分目を心がけましょう。
運動も、普段体を動かす習慣が無い人は逆にストレスになるので、エレベーターやエスカレーターを使う回数を減らす、くらいから始めてみてください。休日には少し長めの散歩をするといいでしょう。

生活リズムが整うと、夜の睡眠の質が上がります。睡眠がちゃんと取れると自律神経のバランスが整い始めます。この循環が回り始めると少しずつ復調していけるでしょう。
ただ、1日やっただけでは効果は感じられないと思います。少し長いですが「2週間」試してみてください。

には以下を試してみてください。

  • 普段より多めに休息+レクリエーションの時間を取る

  • やりたくないことは後回しにする(回復すれば「やろう」という気がわいてきます)

  • ゴールデンウィーク前までは少し厚着する(暑い日は冷房が入る場所もあるため、冷え防止)

4.まとめ

春になって桜が咲いて、新年度・新学期になり、心機一転頑張るぞ!と思っても、頑張り過ぎると五月病が待っています。

特に日本は、絶妙なタイミングで大型連休が待ち受けています。
新しい環境と季節の中で無意識に無理をし過ぎているせいで、「あと少し頑張れば連休だ」と考えて、更に無理を重ねる傾向がありませんか?

無事連休を迎えられたとして、連休明けに燃え尽きてしまっては意味がありません。
連休明け以降が新年度の本番なのです。

本番に力尽きてしまわないためにも、季節の変わり目慎重に、スローペースで、リラックス優先で過ごしながら、少しずつ環境に体と心を慣らしていきましょう。


オンラインカウンセリング惠然庵
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