《お念仏だより#64》人は見たいように見、聞きたいように聞く
明日から10月
衣替えです。
急に涼しくなって、
体調を崩していませんか?
人の話を聞ける
人間になりたいと
いう人がいますが、
話を聞くことと
理解することは
違います。
ましてや、
相手の立場に立って
話を聞ける人は
本当にまれです。
昔、お釈迦様が
悟りを開いた時
悟りの内容を
人に伝えることを
躊躇したそうです。
伝えたところで
いったい誰が、
理解できるのだろうと
不安になったのです。
自分だけで味わい
人に話さないつもり
だったのですが、
梵天という守護神が現れ
悟りの内容を
世界の人々に伝えるよう
勧めたのです。
そこで、まず、お釈迦様は
かつて苦行をともにしていた
五人の修行僧に
説くことにしました。
やがて、教えは
国中に広まり、
多くの弟子ができました。
お釈迦様は、
それぞれの弟子の
求めに応じて
教えを説いたので、
弟子ごとに
伝える言葉は
違っていました。
お釈迦様が亡くなると、
弟子たちは、
互いに教えを確かめ合い、
お経として
まとめることにしたのですが、
弟子によって
言うことが違っていました。
同じ教えが、
聞く人ごとに
違っていたのです。
現在、数多くの
お経が存在するのは、
そんなところにも、
原因があるのですね。
では、また来週!