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居心地のいいラーメン屋

僕はラーメンが好きだ。
コロナ禍でなかなかラーメン屋に行けてなかったのだが、先日、久しぶりにラーメン屋に行った。
ラーメンは文句無しに美味しかった。その上、とても居心地の良かったので、そのことについて考えてみた。

居心地の良かったラーメン屋

そのラーメン屋は、客席は木製テーブルのカウンターのみで、10名ほどしか入れないお店だった。どの席に座っても厨房と対面する形で中がよく見える。
入店したのは会社員のランチタイムを過ぎた平日のお昼13時過ぎを回った頃。ランチタイムを過ぎても満席で繁盛していた。

お店に入った時に「いらっしゃいませ!」と声がけしてくれて、元気の良い接客に
どことなく安心する。
店は2人で回していて、男性店員がラーメンを作り、女性店員がホールで接客していた。
男性店員はベテランなのか、テキパキとラーメンを作っていく。女性店員はまだ不慣れなところもあるのか、時折、男性店員からアドバイスを受けながら仕事をしていた。

満席の中、男性店員は1人で厨房を回していたので、多分それなりに忙しかったと思う。
忙しい時、人はどうしてもイライラしがちだ。
でも、そんな素振り全く見せずに女性店員に対して「こうゆう時は盛り付け手伝ってくれると嬉しいな」みたいな感じで的確にアドバイスしてた。
女性店員もアドバイスを積極的に受けようという姿勢が見られた。

そして、何より2人とも接客を大事にしていた。
素直にいいチームだなと思ったし、とても居心地良くラーメンを食べることができた!
店の空気って大事なんだと改めて思った。

少し苦手なラーメン屋

ラーメン屋の中には、客のいる前で平気で怒鳴って指示をしてしまうお店もある。
怒鳴るまでいかなくても、言葉遣いやトーンがきついと、厨房のピリピリ感って結構客に伝わってくる。
そうゆうラーメン屋だと、せっかく美味しいラーメンを食べに来たのに、なにか急いで食べないといけないような雰囲気がして、落ち着かないことがある。

他にも店主が怖めのラーメン屋も僕はあまり得意じゃない。
何かお店の中が独特な緊張感に包まれていて、初見だとドキドキする。
きっと怖いのには何か理由があるのだろう。もしかしたら、単にコミュニケーションが苦手で、自然とそうゆう雰囲気を出してしまっているかもしれないし、常連になれば逆に居心地が良くなるかもしれない。

でもやっぱ僕の中では居心地のいいお店とは言い難いなと思う。

居心地の良さとは?

では、僕にとって居心地の良いラーメン屋とはどんなお店なのだろうか?
僕が考えた暫定解は、「初見で入っても、煩わしさがなく安心できるお店」だ。

この中で最も重要なのは、「安心できる」だ。
安心できるというのは、その場所にいてもいいという雰囲気だと思う。
殺伐とした雰囲気では、ここにいてはいけないと感じてしまうことがある。
そもそも食事の醍醐味は楽しむことだ。
だから何よりもまず安心できることが必要だと思う。
接客の丁寧さは、安心を与える要素でもある。

「煩わしさがない」は「安心できる」と似てるかもしれないが、ラーメンを食べる際に、他のものに注意がいかないような雰囲気であることだと思う。
場合によっては、店独自のルールも煩わしさを感じてしまうこともある。

「初見で入っても」については、通い慣れて居心地良くなるのもいいが、通い慣れるには初回の印象は大事だし、初見で入って居心地が良ければ、より感動が増して、リピートにつながると思ったからだ。

居心地の良さはみんなで作るもの

店側が居心地の良い雰囲気を提供してくれても、客のマナーのせいで台無しになることもあると思う。

マナーが悪い客は、店にとっても他のお客にとってもマイナスになってしまう。ましてや、このコロナ禍だと、店と客、客と客同士で今までよりマナーが求められていると思う。
個人的に、マナーってほんのちょっと思いやりだと思ってる。だから、居心地の良さの最後の1ピースは、ほんのちょっとの思いやりなのかもしれない。

そうは言っても最後は…

ここまで居心地の良さについて述べておいて、本末転倒なことを言うが、結局のところ、ラーメンは「味」である笑
怖めの店主の店でも、美味しければもちろん行く。
ただ、居心地良さはラーメンとは別のプラスアルファの付加価値を与えるので、選ばれ続けるお店として大事な要素だ。
そして、これは飲食に限らず、どの仕事でも当てはまるはずなので肝に銘じておこうと思う。


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