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新たなタイプの不登校(7)

発達障害と間違われる愛着障害

今日も私のnoteにお越しいただきありがとうございます。

ここまで、「新たなタイプの不登校」として、とりあげてきました。

それは、発達障害やグレーゾーンと言われる状態の子ども達と行動は似ているけれども、実は、はっきりとした違いがあるのに、わかってもらえないために、間違った対応をされてしまうことがあり、その結果、不登校になっている子どもに出会ったことがきっかけでした。


そもそも、愛着障害と発達障害は、後天的か先天的かという違いがあります。


発達障害は、先天的な脳の機能障害です。

愛着障害は、後天的な関わる人との後天的な関係性の障害です。


この違いが、行動の際の心のはたらきの違いとして、あらわれます。


具体的な例で考えてみます。

愛着障害(AD)の子どもは、心の状態が非常に変わりやすいことで、多動になったり、ならなかったりします。

動きにムラがあり、それは、感情の移り変わり、心の状態の変化によって変わります。

今まで、友達と仲良さそうに話していたと思ったら、突然、話の中身で何かにひっかかり、急に、話をやめて「多動」になり、どこかに行ってしまうようなことが起こります。

大好きな推しのイベントやグッズの販売の日は、興奮状態にあるので、ものすごく「多動」になっているようなこともあります。

何かほどよく落ち着いているとき、ネガティブではないときは、「多動」でないことが多いのです。


多動優勢型の注意欠如・多動性障害(ADHD)の子どもは、いつも「多動」です。

それは、運動会であろうと、通常の授業であろうと、家にいようと、それは変わりません。

当然、状況や環境が変われば、心の状態も変わります。

好きな先生の授業や好きな食べ物があれば、うれしくなりますし、嫌いな場所や嫌なことをしないといけないときは、イライラもします。

この心の変化に関係なく、いつも「多動」なのです。


自閉症スペクトラム障害(ASD)の子どもは、突然の状況の変化に弱いことは、良く知られているので、ご存じの方もいらっしゃるかもしれません。

学校の教室で、先生の都合で突然の時間割変更が起こると、落ち着かなくなり、一気に「多動」になってしまいます。

これは、予定通りの状況であれば、安心感を持てて、落ち着いていられるという特性があり、落ち着いていられる環境を取り払われることによって起こります。

下手をすると、パニックを起こしてしまうことすらあります。

以前、私のところに来ていたASDの子どもは、絵を描くことが好きで、黙々と描いていたのですが、それをお母様が「ちょっと今はやめて、お話聞いて」と言っても、やめられないのです。

それを、お母様が手を出して、その子の手を止めたら、急に落ち着かなくなり、イライラし始めていました。

その子のお母様には、止める必要があることが事前にわかっている時は、

10:00から10:20 お絵かき

などと書いて、事前に見せて、その紙を見えるところに置いておいて、視覚的にわかるタイマーも置いておき、時間になったらやめる、ということをしていくと、時間通りにはやめられるようにはなることをお伝えして、練習してもらいました。

このように、ASDの子どもの「多動」は、子ども本人の頭の中の予定を、突然、変更されることで起こることが多い「多動」です。

このように、「多動」ということを考えても、心の動きから考えてみると、愛着障害の「多動」と発達障害の「多動」は、明らかに違うのです。

ですから、同じような行動をとる子どもであっても、不登校になった場合の対応は、対応を変えなければならないのです。

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Keisuke Tani
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