新たなタイプの不登校(6)
愛着形成が自己存在感をつくる
今日もこのブログにお越しいただきありがとうございます。
先日から、全くルールやマナーが身についていない子ども達が最近、増えていて、それは「愛着障害」のある子ども達ではないかと考えているとお伝えしてきました。
少し前には、「自己存在感」の欠如ということについても、お話してきました。
愛着障害は愛着の形成ができなかったことが原因です。
まだ生まれて数カ月の時に、自分が見知らぬことを知ろうとするときに、自分にとって母親、もちろん父親の場合もある、が安全基地となってくれることで、不安や恐怖などの心理的または身体的な苦痛を感じても、安心感が得られるのです。
愛着障害は、何らかの理由で、それができなかったことを意味しています。
その結果、自分が今、ここに存在して良いと実感できないために、他人に対して、過度に警戒したり、妙になれなれしく振舞ったりすることで、自分を守ろうとしているのです。
この愛着障害も、愛着形成ができないことによる自己存在感の欠如とも言えると思います。
ここまでお話してきたように、不登校になった子どもが元気になるために必要なことは、自己存在感をしっかり持つことができることだと、私は考えています。
だからこそ、しばらくの間、家という安心・安全の環境で、ゆっくりと過ごし、家族との絆の確認ができ、自己存在感を持てるようになってきたら、今度は、外に出て、他人とコミュニケーションをすることで、自己存在感をよりしっかりと感じられるようにしていくことが、不登校の子どもにとって必要なことなのです。
それが、子どもが不登校になったときに、良く言われる「家にいてエネルギーをためて、外に出るようになっていく」ことだと思うのです。
そのことなしに、動くことはできないことはありません。
ところが、それはエネルギーをもらえるところ、ためるところがないのですから、すぐに息切れしてしまい、再び家にひきこもってしまいます。
そうでなかったとしても、何も愛着形成ができず、自己存在感も持てないままですから、どこかで再び苦しい思いをすることになります。
次、苦しい思いをするときは、ひきこもるか、問題を起こして警察のお世話になるか、ということになってしまいます。
そうならないように、しっかりと穏やかに不登校をしてもらい、ご家族との絆を確認して、再び社会に出ていけるようになってもらうことが一番だと、私は思っています。
それは、すべて、子ども達から学ばせていただいたことなのです。
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