心のひっかかりをとる
トラウマになっている心の負担があったときに、どうやってそれを取り除いていますか?
心のひっかかり、認知の歪みは誰にでもあると思います。もっと心に大きな負担がかかり、それがトラウマになっている方やPTSD(心的外傷ストレス)までになっていることもあると思います。
その大きさは人によっても違いますし、激しく強く感じていることもあれば、全くわからなかったり、自覚のないこともあります。
それを取り除くのに、精神科医にかかり長期間、投薬を受けることもあれば、カウンセリングを受けることもあります。また、認知行動療法で改善していくこともあると思います。
クライアントの方が受け始める時に思っている以上に、どの方法も心の負担があることが多いのです。
カウンセリングを受けていて、あまりに辛くて続けられなかった方が、私のところに来られたことがありました。
長い期間、精神科医の先生のところに通いながらも、改善がみられず、私のところに訪ねて来られた方もいらっしゃいました。
カウンセラーからカウンセリングよりも認知行動療法を勧められて、実際に受けて、ある程度、変われたと思って、途中でやめてしまって、改善に至らなかった方もいらっしゃいました。
残念ながら、その方々は、どうしても不安や心の傷が大きくて、自分のことや心の状態をうまく伝えられず、通っていらっしゃったところの先生との関係がうまく築けなかったり、別の方法がよかったりしたのかなと思うことが多かったように思います。
その方々とは時間がかかることを伝え、また、私の信頼できる精神科医の先生をご紹介して、その精神科医の先生の治療と並行してカウンセリングをさせていただきました。
結果的に改善がみられ、楽になってはいってもらえたのですが、それでも時間がかかることが多く、そのことが負担になっていたことは間違いありません。
そんな中で、私の師の一人でもある方から、ある本をご紹介いただきました。
「人生を変えるトラウマ解放エクササイズ」(デイヴィッド・バーセリ著)
この本は7つのエクササイズをすることで、心の中のトラウマやストレスを取り除くことができる、ということを書いた本です。
最初は、こんなもので本当に心が楽になるのか?と大きな疑問を持っていました。ところが、何人かのクライアントの方にお教えして、実践してもらったところ、すごく、楽になっていかれる方が出てきました。
このエクササイズのいいところは、カウンセリングなどの療法を長期間受けることに比べて圧倒的に短い時間で心が軽くなること、最初は結構時間がかかりますが、実践しやすい簡単なエクササイズであることがあげられます。
もちろん、続けないと効果はありませんが、続けていくことで効果が出てくる方がいらっしゃいました。
まだまだ、本当に数は少ないのですが、11人に実践をしてもらって、9人は変化を実感し、その中の一人は今までにない感情が出てきてしまい、精神科医の支援を受けることになっています。
これも感覚的なものなので、クライアントの数を増やし、また、効果も定量的なものにできれば、より効果もわかるとは思います。
私としては、クライアントの方が楽になっていくのであれば、非人道的だったり、命の危険が伴うものはダメですが、そういうものでなければ、どのような方法でも取り入れてみたいと常々思っていましたので、効果があがるなら、他の方法とも組み合わせて使えるかなと思い、今、自分自身も実践してみているところです。
確かに、最初、この本の内容を読む前に、エクササイズだけをみて実践すると、体が震えが起こることにはびっくりしました。
実践してみて、私の実感としては、確かに心が軽くなっていくようには感じています。
もう少し、このエクササイズを自分でも続けながら、クライアントの方にも十分にご説明して、ご希望の方には勧めてみながら、効果を試していきたいと思います。