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多様な学びの場と学校教育(6)

中学校の苦悩

今日も私のnoteにお立ち寄りいただきありがとうございます。


以前、「学校は何のためにあるのか」というテーマでお話しさせていただきました。

ここでも15歳の壁のことや、高校の問題などについて、お話しさせていただきまし。


ところで、学校の先生方が「自由進度学習」ということを実践されていることをご存じでしょうか。

学校の先生方はご存じの方も多いと思います。

私も詳しくはありません。

書籍も出ていますので、ぜひ、アマゾンなどで検索してみてください。

私に、この自由進度学習が実践されていることを教えてくださったのは、Takuya先生です。

こちらのTakuya先生のnoteの記事をぜひお読みください。



ところで、中学校の先生方が、子ども達の「主体的な学び」を考えた時に、問題になるのが「高校入試」です。

たとえば、自由進度学習を取り入れることで、子ども達の個々のペースで学習を主体的にしていけるのであれば、それが良いと思っても、高校入試を考えると、ある一定のスピードで進んでいかないといけないことも、悩む問題です。

また、一定のスピードで一斉形式の授業も取り入れながら進もうとすると、今度は、落ちこぼれてしまう子ども達がいることも事実です。

反対に、テストで高得点を簡単にとってしまうような、「浮きこぼれ」の子ども達が、放置されてしまうことも、問題になります。

そうすると、どうしても子ども達のために授業をすることが難しく感じてしまう先生も数多くいらっしゃいます。

今は、塾に通っている子ども達が都市部ではかなりに上ります。
大阪府下では、中学生のおおむね70%程度の子どもが塾に通っていると言われています。

貧困家庭のサポートとして、中学3年生で塾に通っていない子ども達に、
行政が塾と提携して、塾の授業を受けさせているところもあるくらいです。

こうなると、先生方は授業をどのように進めるのか悩むところではないかと思います。

また、ご家族も学校の授業でしっかりと高校入試にも対応して欲しいと思われることも、多いこともあります。

ですから、先生方は様々な問題に悩まされながら、授業を考えていらっしゃるのではないかと思います。

そこに思春期で、いろいろと人間関係の問題が起こり、俗にいう「生徒指導」で手を取られてしまい、授業準備がなかなかできないこともあります。


この「高校入試」という大きな問題のためとは言えないまでも、不登校の子ども達にとって問題になる「内申点」をつけなければならず、現状では「定期テスト」を実施して、成績をつける材料にすることになり、そのために、一定の範囲まで進まないといけないということになります。

もちろん、中学校の過程で学ぶことは、学習指導要領に基づいて決められているので、どのような形であったとしても、授業として子ども達に伝えなければいけないことは、間違いありません。

原則として、学習指導要領に基づいて、高校入試の問題が作られていますから、それを必ず指導する必要もあるのです。

そうしたときに、子ども達の将来のために、日本の社会で働くための基本的な考え方、人としての教養などのための授業とわかりながら、どうしても15歳の壁であるこの「高校入試」も意識して、授業を展開せざるを得ない点があることは否めません。

中学校の先生方が、高校入試よりも大切なことがあると、どれだけ思ったとしても、ご家族や子ども達の意識には、内申点や高校入試があることはさけられません。


「学校が何のためにあるのか?」という問いに、中学校の場合、高校入試のためではないことはわかりますが、進路、高校入試というものを外して考えることができないことも事実です。

「主体的な学び」が大切であると思いながら、どうすることもできない点があり、その中で、中学校のあり方として、どのように思春期をむかえる子ども達と向き合っていけばいいのかということに、中学校の先生方の苦悩があると、私は思っています。


最後までお読みいただきありがとうございました。




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Keisuke Tani
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