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新たなタイプの不登校(1)

何か違う不登校

前回、お話ししました「感じる自分」と「考える自分」という「二人の自分」という考え方に、あてはまりにくい不登校の子どもが、最近、増えてきているように感じています。

そのことについて、少しお話させていただきます。

最近、発達障害の子どもが増えて来ていることは、良く知られています。

この子ども達は、確かに、「二人の自分」のモデルには、当てはまりにくいことはわかります。

同じくグレーゾーンと呼ばれる子ども達も同じように理解できるのです。

この発達特性がある子ども達ではなく、全く、ルールやマナーが身についていない子ども達が最近、増えているように思うのです。

数はそれほど多くはありません。

それでも、確実に増えてきているように思います。

もちろん、丁寧に見ていけば、発達特性があったり、二人の自分モデルにあてはまるのかもしれません。

しかし、見ている限りでは、特性がある発達障害やグレーゾーンの子どもとも、どこか違う子ども達なのです。

この子ども達の家庭環境はバラバラです。

家庭環境には共通したものは見当たりません。

子ども達の様子で共通項をあえて探してみると、

・怒るとものすごくキレる
・折り合えない
・他人との異様に距離が近いか、全く興味を示さないか
・他人のことを好きか、嫌いかの両極端しかない
・ものすごくネガティブで、喜んでいる顔を見ない
・嘘をつく
・他人に気をつかう

こんなところではないでしょうか。

これも必ずしも共通しているというわけではありません。

発達障害の子ども達が示す状況とよく似ているのですが、発達障害の子ども達とは、どこかが違うのです。

この子ども達は、ルールやマナーを守れず、自分の思うようにしようとします。

かと思えば、言われたとおりにしたりもします。

まるで自分がないかのようにふるまう時もあります。

完璧思考で、ゲームでもクリアできなければ、ゲーム機を壊してしまうこともあります。

どこかで冷めたところもあるのです。

このように、つかみどころがなく、距離感もマチマチ、でもキレやすく、どこか冷めたところがある子ども達なのです。

これでは、集団生活はとても望めません。

当然の結果として不登校になります。

ところが、再登校したり、フリースクールへ通ったり、進学したりすることは、かなり難しいのです。

何とか学校に通っていても、これでは集団生活ができず、クラスの中で人間関係で、何かとトラブルになることが出てきます。

発達障害の子ども達の方が、まだ、特性がはっきりわかり、子どもが何に困っているのかが、わかりやすいくらいです。

この子ども達の対応に、先生方が、かなりのエネルギーを取られているように思えてなりません。

これでは、授業どころではないはずです。

こういう子ども達が一人でもいると、学校の先生方は、もう、やっていられないと思います。

実は、この子ども達は、塾にもいて、中学受験する子ども達にもいるのです。

この子ども達について、もう少し考えていきたいと思います。

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Keisuke Tani
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