
不登校は問題なのか(15)
子どもを信じる
子どもが不登校になったとき、お母様は、子どもが高校に行けなかったらどうしようとか、子どもがこのまま引きこもったらどうしようとか、ものすごく心配になります。
お母様もびっくりしてしまって、どうしていいかわからないのは当然でしょう。
子どもが、このあと動き出すとか考えられないということは、十分に理解できます。
今までもお伝えしてきましたが、
「学校に行かないことはお母様に何の不都合があるのか」
「なぜ、学校に行って欲しいのか」
「何のために学校に行かせたいのか」
「学校で何を学ばせたいのか」
「学校に行っていれば本当に安心なのか」
ということに、まず、お答えになれますか?
まずは、このことにお答えを紙に書き出してから、次をお読みいただきたいと思います。
次に、学校に行かなくなった子どもが元気になると信じられますか?
「行けなくなった状態を見ていて、信じられると思いますか!」とお叱りを受けたことが何度もあります。
そのたびにお伝えしてきたことがあります。
我が子が、他の子どもにケガをさせたと聞かされた時に、お母様はどう思いますか?と。
「どうして?」と思うかもしれませんし、「えぇっ?!」と驚くかもしれません。
ということは、どこかで「やらかすかもな」と信じ切れていないのです。
本当に心の底から、どんなことがあっても、我が子はそんなことはしないと信じていたら、少し慌てるかもしれませんが、「そんなことはないと思っていますが、子どもに話を聞いてみます」と、お母様が感情的にはなりにくいと思います。
そして、お子さんには「何があったのか落ち着いて話してみて」と、少しは興奮していても、お子さんの話を聞いてあげることができると思います。
信じるとは、そういうことだと私は思っているのです。
お子さんが不登校になったときに、驚いて、どうしよう、どうしようと不安になることは、よくわかります。
しかし、まず、お母様が落ち着くことが、何よりも大切なのです。
そうして、落ち着いて、我が子は必ず元気になるし、学校に行けるかどうかわからないけれど、もう一度、笑顔になる、と信じることが、子どもにとっては何よりの安心なのです。
不登校は問題なのか?と聞かれて、大人が「問題にしてはいけない」のです。
不登校は問題なのではありません。
心を病み、元気がなくなることの方が、ずっとずっと大きな問題です。
何よりも、子どもが元気なのが一番なのですから。
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