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愛犬との散歩を有意義に、物理的な制限で思考の幅を広げる方法

こんにちは、unnameの代表取締役の宮脇啓輔です。

会社のメンバーと話している時、よく挙がる議題の一つとして「仕事で突き抜けたければ、仕事以外で差をつけるしかない」ということを伝えています。これはもちろん、仕事で手を抜けということではありません。当然、仕事は頑張って当たり前なので、人一倍努力して初めて「一人前の土台」に立てます。つまり、みんな頑張るフィールドではなかなか差が生まれないということです。

プライベートを犠牲にして仕事をしろとは言いませんが、突き抜けたければ日常から思考・学習を行う習慣を、出来るだけ早くから身につけておくことが非常に重要です。

一見無駄に見えて、排除しがちな通勤時間や移動時間など、そんな時間・環境こそが非常に重要です。ここをいかに有効活用するか、有効活用しようと工夫を凝らすのかで差がつくと思っています。

今回は自分の生活習慣から生まれた思考・言語化トレーニング(学習方法)について紹介したいと思います。


そしてこちらが、タイトルとサムネイルに登場している愛犬の虎太郎です。

2023 5 16生まれ フレンチブルドッグ♂(毛色:タイガーブリンドル)

虎太郎はとても散歩が大好きで、毎日朝夜2回散歩をしているのですが、夜は1~2時間平気で歩けてしまいます。なので、毎日2時間ほど散歩で時間が奪われてしまうわけですが、仕事とプライベートの境が曖昧な会社の代表にとっては少し痛手です。虎太郎をお迎えした当初は「この時間をもっと有効活用できないかな?」とずっと考えていました。(もちろん、YouTubeやPodcastを聴きながら散歩はしていました)

そんな時、会社のメンバーである本田さんと虎太郎と三人で散歩をしながら2時間くらい会話したことをきっかけに、

「あれ、これかなりいい会話できたよね?」
「会議室じゃできない議題にも触れられるよね?」
「だったら普段は散歩中イヤホンしながら1on1すれば良くないか?」

と思ったことがきっかけで、虎太郎と散歩しながらオンラインで会話をする「虎太郎1on1」なるものが爆誕しました。本田さん本人のnoteにも虎太郎1on1の様子を取り上げてもらっています。

・散歩時間の有効活用になる(宮脇)
・育児が終わった夜がゆっくり集中できる(本田)
というお互い夜の時間がタイミングが良かったのと、

まじまじとMTGするより散歩しながらの方が話しやすいよねということで、その後も虎太郎くんの散歩タイムに電話での1on1を続けることに。

この虎太郎1on1は毎回1.5~2時間程度、ほぼ毎週付き合っていただきました。(散歩時間の有効活用とは言ってくれていますが本当に感謝です🙏)

その週の出来事からの気づきや、課題と弱みの言語化と解決策、そして自分が変化できたことを振り返る1年間の試行錯誤を経て、ようやくunnameにマッチできた気がします。

入社1年。ようやく会社にマッチしました。 本田朝暉

ちなみに、虎太郎1on1はいろんなメンバーと実施していますが、かれこれ1年以上継続しています。



虎太郎1on1の実施方法

  • 平日の夜限定で実施、時間帯は20~24時あたり

  • 毎回散歩の最初から最後まで話す(60~90分程度)

  • 1on1をしたいメンバーが、勝手にGoogleカレンダーに設定する

  • 宮脇は散歩し、メンバーは散歩しても家から参加してもOK

  • 議題は、プライベートな内容から仕事での悩み、代表が考えていることの共有など

  • 壁打ちがメインで、終了後に簡単にメモに残して言語化する

  • 翌週の冒頭で、前回の話題とアクションに対して振り返る

という形で実施しています。

「毎日発生する虎太郎との散歩時間をもっと有効活用しよう」という考えから始まった施策ですが、これが参加メンバーはもちろん、自分の言語化のトレーニングとしてものすごく機能しています。

日常に潜む鮮度の高い個別具体の事象に対して、思考し、抽象化し、各メンバーが理解できる言葉と具体例を交えて説明し、理解させ、具体的なアクションまで落とし込んでいく作業をひたすら行います。翌週にはそのアクションについて振り返り、どこまでうまくいったか検証し、自分の学びに昇華していきます。

当たり前ですが、メンバーごとに悩むポイントや吸収しづらい概念が異なります。それは、各自のこれまでの職場環境や業務経験に大きく依存するからです。みんな新卒が同じ会社であれば、共通言語・共通体験はたくさん持っているので、「あ、あの話ね」と理解してもらうことは比較的簡単だと思っています。

中途社員は、一見価値観が近く見えてもこれまでの体験が全く異なるので、自分では常識だと思っていたことが、全然当たり前じゃないということが数多く存在します。

例えば、

  • 少人数のスタートアップに新卒入社すると、即戦力として成果を求められる傾向にあるので、ポータブルスキルより専門スキルの獲得を優先する

  • 周囲の社員が当たり前のように助けてくれる職場では、共有することのメリットを具体例とセットで理解している

  • リモートワークメインの会社で働いていると、出社することのメリットを経験則で理解していない

などなど、
メンバーと話すことで、いろんな常識に触れることができ、いろんな価値観や特性を理解できるようになり、1on1を通して渡すことのできる処方箋の幅が毎週広がっています。



物理的な制限が思考の幅を広げる

虎太郎1on1の特徴は

①普段会議室では話しづらい議題について
②仕事の連絡が飛んでこない時間帯で
③顔を合わせることなくじっくり会話できる

という点にあります。(※かなり運動にもなります)

①と②であれば飲み会でも一定代替は可能だと思いますが、飲み会だと楽しくなって話が脱線したり、お金がかかったり、本題に入るまで時間がかかったりします。

③の顔を合わせずに話すことで、お互い見られている緊張感がないため表情に注意を払う必要がありません。音声のみに集中することができるので、個人的には言語化がより捗るように感じています。五感が聴覚のみに制限させることに加え、散歩中はPCやスマホの画面から解放されることも言語化に貢献する部分があると考えています。

音声のみに制限して会話した経験から「物理的な制限が、普段とは違う会話や思考を可能にするのではないか」という仮説が生まれました。そして普段とは違う会話や思考からは「自分の言葉による言語化」が生まれるとも思っています。

ビジネスシーンでもオフサイトMTGのように、気分を変えて実施することで新しい思考や会話ができるという話もありますが、気分が変わったというよりは、物理的な制限をかけていることによる恩恵なんじゃないかと思っています。逆に、いろんな制限下で情報のインプット / アウトプットをすることで、普段とは違う成果を得られるんじゃないかと考えるようになりました。



日常に潜む、さまざまな思考・学習方法

散歩中のインプットもそうですが、日常にはいろんな制限がかかるシーンがたくさん潜んでいます。そんな制限を活かしながら最適な方法で情報を吸収すれば、学習効率を高めることができるのではないかと思い、いろんな方法を実践しています。

人間とは怠惰な生き物だと思っているので、制限があればあるほど頑張って吸収しようというモチベーションが生まれます。正月やGWなどの大型連休の時って勉強できないですよね。そこには制限がないから。制限がないときは頑張ることが難しいので、好きなことをどんどんやるべきです。

なので、制限が大きい時こそ、好きではないけど重要な情報に触れていくことをおすすめしています。


自分が実践しているシーン別の思考・学習方法7選

※制限が少ない順でご紹介します

  • 休日

    • 制限がないからこそ、勉強する気が起きない。なんでもできる時は逆に好きなことしかできない。なので、趣味や好きなものを体験、消費し、一次情報から学びや教訓を言語化していきましょう。

  • 平日の夜

    • オフタイムではあるものの、仕事モードではあるので、足元の業務に関連のある本や記事を読む。鮮度の高い事象について本で学び直すことで、概念の理解が進みます。重要度より緊急度の高い情報に触れていきましょう。

  • 通勤時間

    • 脳みそは仕事モードになりつつあるが、電車の乗り下りや、徒歩が入るので隙間時間にパッと終わるようなインスタントな情報に触れるといいです。書籍のようにじっくり味わうものよりは、事実ベースのニュースや、SNSの投稿、数分で読めるWeb記事をメインで触れることをお勧めします。

  • 散歩

    • 目で見て学ぶことが難しいので、YouTubeやPodcastの音声メディアを活用し、耳からインプットすることに向いています。また、誰かと会話しながら言語化することにも向いていて、ドライブのような会話が可能です。

  • 食事中・入浴中

    • 手が塞がっているのが、目と耳は余っているので、動画が最適です。ただ、平日だと脳が疲弊していることが多いので、自分の興味関心がある分野の情報を吸収しましょう。YouTubeで新しい情報をインプットするのがおすすめです。

  • 飛行機

    • インターネットが繋がらないので、かつ席からも動けないのでかなり制限レベルは高いです。ネットが繋がる環境だと思考が脱線してしまうので、機内では書籍の一気読みがおすすめです。ちょっと苦手な書籍を読んでみましょう。

  • サウナ

    • 本やスマホを持ち込めないだけでなく、人との会話さえもできない極限の制限状態です。最も何もできいからこそ、絶対普段考えない大きなテーマについて思考を巡らせ、累積思考を行いましょう。サウナ中に思いついたことは整いとともに忘却の彼方へ飛んでいくことがあるので、上がったらすぐにメモを取ることをオススメします。


こんな感じで、脳ミソのモードと物理的な制限に合わせたインプット方法を駆使し、学習していくことで効率的に学びを昇華させていくことができるのです。

情報をうまく遮断し、集中力と使命感をコントロールすることで、適切な情報を吸収する。これが虎太郎との散歩から得られた仮説から行き着いた学習方法です。


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