藤田さんちの本棚紹介 #19
こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
今日は可愛いと笑いが止まらない絵本をご紹介。
3びきのかわいいオオカミ
むかしむかし、あるところに3匹の可愛いオオカミの兄弟がいました。
ある日、お母さんに「家を出て、あなたたちの家を建てなさい。でも、悪いブタには気をつけて」と言われ、兄弟は家を出ます。
出会ったカンガルーにレンガを分けてもらい、仲良くレンガの家を建てるオオカミの兄弟。
家が建った次の日、悪いブタが通りがかり……。
という、どこかで聞いたことのあるお話が紡がれます。
そう。
この絵本は『3びきのこぶた』の”逆バージョン”。
3匹のオオカミが、悪いブタに作った家をことごとく壊される、なかなかぶっ飛んだお話になっています。
好きポイント1. かわいすぎるオオカミ3兄弟
この絵本の好きポイントその1!
オオカミの兄弟がひたすらに可愛いです。
絵のタッチもあり、一挙手一投足が犬・狼好きの心を鷲掴みにします。
黒いオオカミが長男。
灰色のオオカミが次男。
白いオオカミが三男。
とグレースケールになっているのも、ポイント。
(無理やりねじ込む色彩の話)
好きポイント2. スケールでかい
元となった『3びきのこぶた』は、藁、木、レンガとそれぞれに家を作りますが、この絵本では、兄弟仲睦まじく家を作ります。
最初に作ったのが、原作では一番安全だったレンガ。
でも、それはそれは悪いブタなので、壊されてしまいます。
そして次がコンクリート、次が鉄。
耐久度が爆上がりです。
それでも吹き飛ばされてしまうオオカミ兄弟の家…。スケールでかすぎ。
好きポイント3. 死守するティーポット
破壊される家から、命からがら逃げるオオカミたち。
その時、常に手元にはティーポットが握られています。
よほど大事な品なんでしょうね。
「持ち出せて良かったね!」という気持ちになれます。
好きポイント4. 意外とハッピーエンド
悪行の限りを働くブタに三度も家を壊され、なかなか絶望的ですが、
最後はハッピーエンドで終わります。
何故か「4匹で末永く暮らしましたとさ」という終わり方をするので、いろんな意味で衝撃でした。
好きポイント5. 水彩の美しい描写
水彩の滲みを活かした柔らかい描写と色使いがなによりも素敵です。
家を建てるシーンはしっかり工事現場してますし、遊んでるシーンもとても楽しそう。
ということで、お気に入りの絵本のご紹介でした。
色彩の本ではありませんが、可愛さに心温まる絵本なので、ご興味ある方はぜひ。