子どもが安心して生活できる安全基地になること
2024.5.9【215限目】
新緑があざやかで明るい五月になりました。ゴールデンウイークも終わり、1学期の後半がはじまりました。
ゴールデンウイークの最後の日に、同勤していた先生が遊びに来てくれました。1学期の話や、なにげない雑談をして楽しい時間でした。「これでまた1学期の後半頑張れます。」と、言って帰っていきました。
特別なことをするでもなく、いつも変りなく繋がっていて、私がいつもここにいるという安心感が、あるのかもしれないなあと、ふと思いました。
子どもの五月病に気をつけよう
5月の連休明けに、1学期の前半に頑張っていたのに、元気がなく、やる気もなく、つまらなくしている子が時々います。
新学期の時期が過ぎて、緊張がほぐれる頃、「無気力で、勉強が身に入らない。」「集中力がない。」「疲れている」と、いうような状況が見られたら、要注意です。 こんな状態がゴールデンウイーク明けに見られると「五月病」かもと、疑ってみることも必要です。
特別な症状が出ないために見逃してしまうこともあります。自分では気がつかないこともあるので家族や周りの人や学校でしたら担任が気付いてあげることが、早期発見につながります。
私が勤めていた小学校は、ゴールデンウイークの後に家庭訪問があったので、保護者の方に家での様子を聞くことも出来ました。
また家庭訪問中は、授業が午前中で終わり給食を食べて帰りますので、子どもたちは自由な時間があり、だんだん学校のリズムを取り戻すいい期間だったと思います。
アタッチメント/「安心できる人とのつながり」
5月4日に【NHKスペシャル】で2024「君の声が聞きたい」プロジェクトで、アタッチメント“生きづらさ”に悩むあなたへ、ということで、「安心できる人とのつながり」を考える番組がありました。
『「アタッチメント」とは発達心理学ではよく知られた理論で、日本では「愛着」と訳されています。「アタッチメント」とは不安や恐怖を感じた時「特定のだれか」にくっついて安心感を得ようとする本能的な欲求や行動のこと』です。
泣いている子どもを親が抱っこしてなだめてあげると、心拍数が元に戻っていきます。赤ちゃんの頃からアタッチメントが備わっています。
不安な気持ちを親にくっつくことで(抱っこしてもらうこと)、自分を守ろうとする行動をとります。大きくなるにつれ、抱っこと言うよりも、特定の人との間にある気持ちとつながるようになります。
人間は、自分が守られていると感じた時、初めて探索という行動が見られ、親から離れて挑戦したり遊びに行ったりします。それをくり返して成長すると、精神的なくっつきでアタッチメントが形成されます。
成長するにつれ、親から、友人、仕事仲間などと、アタッチメントの対象が広がっていきます。
「アタッチメント」が教えてくれるのは、人間にとって「安心感」がいかに大切かということです。子どもたちが健やかに成長し、自立していくために、大人も心と体が健康であるために、親子や人間関係を見つめ直し、安心して生活をすることが大切です。
学校でも子どもが不安な気持ちになっていることが分かった時は、すぐに声をかけたり、はげましたり、認めたり、いい所を褒めたりすることで、学校や教室で不安なことがあっても、先生が安心感を与えたくれると思えたら、学校は安心で安全なところだと理解することが出来ます。
連休明けの今、家庭でも学校でも、子どもが安心して生活できる安全基地になることが大切です。
学校は色んな人の集まりです。それを理解していれば、色んな人がいて気づきがあり広がりがあります。
友だちをよく知りいい人間関係を作り、アタッチメントが”生きる力“になります。自分の気持ちを言葉で伝えることができ、困ったときは「助けて」と言える環境を作っていく取り組みが必要です。
人と人がつながっているから安心感が生まれます。人が生きていく中で、助けてくれる人や話を聞いてくれる安心できる人がいることは、生きるパワーになり、生きることが楽しいと思います。
これからの人生も安心できる特定の人にくっついて楽しい日常を過ごしたいと思いました。
【今週のけい先生】*担当:夫(父)
けい先生は、朝の散歩を始めました。自分の住んでいる町を歩き、こんなところに公園があるとか、ガーデニングのきれいな家の庭に感激したり、散歩中のワンちゃんに声かけたり新しい発見をしていました。
私も2回ほどいっしょに散歩しましたが、けい先生は景色を見ながらずっとしゃべっていて、口の運動にもなっています。
今日はゴルフのコンペ、(レディース杯)に行きましたが、散歩のおかげで足が楽だったと言って帰ってきました。
【編集担当より】
先日ニュースで、リモートワークの実施比率が下がっているというのを目にしました。リモートワークには、功罪の両面があり、特に組織の一体感や従業員のロイヤルティと言ったことが、デメリットとしてあげられることが多いでしょうか。
※個人的には、フルリモートワークは、一部の職種以外には、デメリットの方が組織全体として(従業員の働きやすさとの天秤も含めて)多いと思っています。自由に業務の都合を見て在宅勤務が取得できる、ハイブリットワークが理想かと考えています。
コロナ以前には、社内運動会やイベント、部活動など、オフラインでの従業員の結びつきを作っていく活動も推奨されていました。そういった活動も徐々に増えてきたように思います。例えば、合同会社ユー・エス・ジェイでは、クローズ後のパークでの駅伝なども復活しました。
Z世代は、あまりコミュニケーションをとりたがらないという言説をよく目にしますが、本当でしょうか。趣味の活動で、サッカーやポーカー、アートしながらのホームパーティーなどしていますが、若い方ほど好きなことには全力で取り組んでいるように思います。
その中で感じるのは、20代の若手程、上記のアタッチメントとなる場所や人を求めているということです。特にコロナ中に思春期や20代前半を過ごし、集団での活動を制限されている世代ほど、その受け皿となるものを欲しているように思います。
ただし、古い価値観でのコミュニケーション(飲みにケーションなど→最近の若い方は本当に飲みません)は、かなり忌避されます。そういった意味では、フラットに一緒に楽しめるような活動は、その組織をより強めていくのではないかと思います。
心理的安全性という言葉をよく聞きますが、そんなに難しいものでもないかと個人的には思います。日頃から挨拶などコミュニケーションをとり、話しやすい雰囲気を作り、相手のスキなことや価値観を理解し、気にかけてあげるだけで、良い関係が作れるかと思います。