【20限目】図書の授業「わたしは あかねこ」からの学び
2020.8.13
昨年度は、1年と3年の図書の授業を担当しました。図書の授業は 読書を楽しんで、本を読むのが好きになる。 読書の習慣が身に付き、自分の世界が広がる。を目標に進めてきました。
図書の授業の進め方
子どもたちは、図書館まで静かに並んで来ます。入館したら、机の上に番号が貼ってあるので、出席番号順に図書バッグを置いたら、床に三角座りをして並びます。
1時間の流れは、
・あいさつ
・私の話(1時間の流れや、その時々に、ちょっとした話をします。)
・図書館司書の先生の、読み聞かせ
・本の返却(図書の係が、コンピューターに入力)
・精読用の本を1冊選んで読む
・本の貸し出し(図書の係が、コンピューターに入力)
・あいさつ
授業の始まり
子どもたちがあいさつをした後で、私が少し話をします。(行事・健康・面白い出来事・気が付いたこと・思っている事等)そして、話に集中できる状態で、司書の先生とバトンタッチをします。
読み聞かせ
昨年、司書の先生が、3年生に「わたしは あかねこ」を読んでくださいました。
あらすじは、
『真っ白なしろねこかあさんと真っ黒なくろねことうさんから生まれたのが、あかねこ。他の兄弟は、しろねこ、くろねこ、とらねこ、ぶちねこ、みんな白と黒でねこらしい模様。あかねこはみんなと違う赤色をしているので、お父さん・お母さんそして兄弟が心配して、みんなと一緒の色になるように考えてくれたり、同情したりします。あかねこは、自分はきれいでかわいいし、この色が好きなのに・・・・まわりと違うからということで認めてもらえない。悲しい気持ちにもなる。あかねこがとった行動とは、家を出ることでした。偶然出会ったあおねこさんと意気投合して、一緒に暮らすようになり、2匹の間に子供が生まれ、あおねこと、その子供たちと一緒に、お父さん、お母さん、兄弟のいる家に帰る。』
と、いうお話です。
あかねこは、自分が好きで、他と違っていてもいいんだという気持ちがあったから、前向きに生きることが出来たと思います。
読み聞かせの後で
司書の先生が、読み終わったとき 「みんなちがって みんないい」と、いうフレーズを思い出しました。
ちょうど3年生は、金子みすゞさんの「わたしと小鳥とすずと」の詩を学習した後だったので、私が、「みんなちがって みんないい」だね。というと、「覚えているよ。」と、言いましたので、みんなで声を合わせて、詩を朗読しました。
『わたしと小鳥とすずと』
わたしが両手をほろげても、
お空はちっともとべないが、
とべる小鳥はわたしのように、
地面をはやくは走れない。
わたしがからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴るすずはわたしのように
たくさんなうたは知らないよ。
すずと、小鳥と、それからわたし、
みんなちがって、みんないい。
(教育出版株式会社 金子みすゞ童謡詩集 あしたより)
我が家のメダカの多様性
その後で、私が、「先生の家に、メダカがいて、ピンクが4匹、シルクが4匹いて、そのメダカが子供を産んだら、単色のピンク、シルク、茶、赤、黒、うすピンク、単色が混ざった2色のメダカ、そして、数が少なく貴重な多数の色が混ざった3色メダカが産まれたよ。」と、話しました。
すると、みんなは、ねこもメダカもそんなことがあるんだと、うなづいていましたが、一人の元気のいい男の子が、「そんなん嘘や!先生、言うてるだけやろ!」と、言いました。
その子は、時々、おかしいなと思うと、自分の考えをすぐに言う子で、他にも、習字の時の、魔法の雑巾についても、「雑巾をぬらしてしぼっただけやろ。」とか、私が、習字を習っていて、書き損じた半紙や条幅の紙を小さく切ったもので墨を吸う時に紙が足りない子に渡していた紙を、自分が習っている習字の先生に見せたら、「あまり上手ではない。」と、言っていたといいます。
本当の事をちゃんと言える事は大切な事だと思っています。私にいつも、いい刺激をあたえてくれます。今回は、本当の事を正しく伝えた方が良いと思い、メダカの写真を撮って、次の日に見せてあげると、納得したようでした。
3年生の掲示板に、図書館よりということで、「わたしは あかねこ」の本の紹介と、金子みすゞさんの「わたしと小鳥とすずと」の詩とその下に、メダカの写真を貼った1枚の大きな紙を貼りました。
「わたしは あかねこ」や「わたしと小鳥とすずと」を学習することで、みんなちがって みんないいんだということを前向きに考え、自分に自信をもってくれたらという思いで、3年生のみんなに共有化し、見て欲しかったからです。
我が家のメダカ
大切にしたいこと
私は子供たちに「一人ひとり違って、同じ人はいないので、違っているところは自信を持って自分の得意な事や好きな事を見つけたら、それをしっかり勉強して、自分のものに出来ればいいですね。」と、話します。
自分を大切にし、他の人の良い所も見つけられる人になれたらいいですね。
図書の授業は、約束を守って静かに本を読む時間を大切にします。本について相談できる司書の先生がいてくださるので、子どもたちは、どんどん本を読むのが、好きになります。
子どもたちの手助けをして下さる図書館司書の先生の存在はとても大きかったです。
【編集担当より】
「夏の思い出」
早いもので、4月から始めました、母親のnoteも気づけば【20限目】となりました。季節も春から夏に変わりました。先日久しぶりに母親と対面で話しましたが、皆様からのスキをいただくことや温かいお言葉に、大変やりがいを感じているようです。
コロナウィルスの影響もあり、日々の活動がしにくい状況ですが、感染対策を徹底し、健康に過ごし、継続して皆様に記事をお届けできますようにしていく所存です。今後ともお付き合いの程、お願い申し上げます。いつもご覧いただき感謝いたします。
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