一年生の国語授業 特殊音節 長音(長い音節)
2021.6.3【62限目】
「のばす おん」
教科書の単元目標は「長音の表記と音節の対応を理解して、読んだり書いたりすることが出来る。声に出して読み比べ、発音や意味の違いについて気づかせる。」と、書いてあります。(教科書 東京書籍 あたらしい こくご 一 上」より)
長音の指導で大切な事
6月になると、特殊音節の単元が入ってきます。
前回の【61限目】は、促音について書きましたが、今回の長音については、五十音図の「段」についての認識を子供が理解していないと難しいと思います。教科書を見ると、長音の「のばす おん」は、五十音図を学習した後に出てきます。
長音の表記と音節を対応させる授業では、「おばさん」と「おばあさん」の絵を見て発音させるのですが、比べてみると「ば」と「ばあ」が違う事に気が付きます。
カタカナだと「オバサン」と「オバーサン」ですが、「バー」を書き表すかな文字には長音を表す文字がないので、短音を表す文字を組み合わせて長音を表します。
長音の表記のし方
「ア段」の長い音節(長音)は、ア段の短音を表す文字「あ」「か」「さ」「た」「な」「は」「ま」「や」「ら」「わ」に母音「あ」をくっつけて書き表します。
「カー」・「サー」・「タ―」長く伸ばすと、全て「あ」がのこります。
こうした決まりが「イ段」・「ウ段」・「エ段」・「オ段」の長音にもそれぞれあります。そのために五十音図の段について子どもが理解しておくことが必要です。
長音はそれぞれの音に、その音の属する段の母音をそえて書き表します。
「エ段」の長音の決まり
「エ段」の長音は「い」と書き「エ」と発音します。子どもの頭は混乱します。「エ」と発音するのに「い」と書くのを納得させることは難しいです。
例外として「おねえさん」は、「ね」の母音の「え」と書き「ネー」と読みます。
「オ段」の長音の決まり
「オ段」の長音も「エ段」のように「う」と書いて「オ―」と読みます。
例外として「お」と書いて「オ―」と読みます。
おおやけ(公)・こおり(氷)・ほのお(炎)・おおせ(仰せ)・おおきい(大きい)・とおい(遠い)・おおい(多い)・とおる{通る}・こおる(凍る)・とどこおる(滞る)・もよおす(催す)・いきどおる(憤る)・おおかみ(狼)・ほおずき・おおよそ・おおむね(概ね)・おおう(覆う)・しおおす・とう「十」があります。
この中に無ければ、「う」 と書き「オ―」と読みます。
難しいですが、日常の生活や読書などから覚えたり慣れていくことも大切です。
授業の中では、長音を体感させるために、繰り返し音読したり、子どもたちから発表した長音のある言葉を板書し、それを見ながら一緒に読んだり、長音のある言葉を強調するように強く読んで、長音のある言葉を正しく読み、ノートに書いて覚えていくことも大切です。
〈ツバメ通信〉最終話
【61限目】がupされた日の午前中に夫と外出して家に帰ってきたら、夫がツバメの巣が壊れているのを見つけました。巣を見ると、子どものツバメがいません。すが襲われたのです。
とても残念で、悲しい気持ちになっていた時、三男が、「自然淘汰や、あまり悲しまないように。」と言いました。
次の日の朝、二羽のツバメが電線に止まって巣を見ていました。一羽のツバメが巣の中に入り巣をきれいにして飛んでいきました。それから一週間になりますが、一度も姿を見せません。今回でツバメ通信を終わりにします。
【編集担当より】
記事を読みながら、長音(長い音節)というのを意識しだしたら、なんで読めているのか一瞬わからなくなりそうでした。ゲシュタルト崩壊とかいうのでしょうか。
とか、感慨にふけっていたら、唐突な”〈ツバメ通信〉終了のお知らせ”で、ちょっとびっくりして変な笑いがでました。不謹慎です。一回、耐えたのですが、三男君のコメントに腹筋崩壊しました。
「次の日の朝、二羽のツバメが電線に止まって巣を見ていました。一羽のツバメが巣の中に入り巣をきれいにして飛んでいきました。それから一週間になりますが、一度も姿を見せません。今回でツバメ通信を終わりにします。」
この部分哀しみと無常観があふれてよいですね。
平家物語の冒頭をなぜか思い出しました。「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。奢れる人も久からず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者も遂にはほろびぬ、偏ひとへに風の前の塵におなじ。」
毎日、夢のように過ごしていたいものです。
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