新入行員の皆さんへ 早くも銀行を辞めたいと思ってしまったら?
日本においては、銀行への就職は新卒者にとって、依然として一つの高い目標だと思います。
しかし、入行後に抱く理想と現実のギャップに直面し、わずか数ヶ月または数週間、数日で退職を選ぶ人も中にはいるかもしれません。
私自身、約20年間銀行で働きました。
その経験から、銀行員としての挫折や成功、そして継続の秘訣について語ります。
若者が銀行員を辞めたい理由
日本の離職率は入職率を上回っています。
それは金融業も同様です。
つまり、職に就いても辞めてしまう人の割合が高いということです。
特に若年層での離職率は高く、主な理由として給与の低さや労働条件の厳しさが挙げられます。
しかし、銀行では給与水準の低さが離職の主な原因ではありません。
実際には、人間関係、モチベーション維持の難しさ、休日の少なさなどが若手を悩ませる大きな要因と考えます。
1. 人間関係の悩み
社会人になると、様々な世代や価値観を持つ人と協働する必要があります。
特に銀行の仕事は一人で完結することはありません。必ず組織での協働が求められるため、個人の価値観との相違がストレスになります。
学生時代には趣味や好みが同じ人とのみ交流すれば十分でしたが、社会人になるとそのような選択は出来ません。
特に銀行業界では、さまざまな背景を持つ人々との関係構築が求められます。
多くの新入行員は、学生時代には自分の人生で接点を持つとは思っていなかった人々との関係を築くことに苦労するでしょう。
そのようなストレスを理由に退職を選ぶ人がいるのは、たしかに理解できます。
2. モチベーション維持の困難さ
多くの新入行員は、自分のキャリアについて漠然とした考えしか持たずに入行してくるのではないでしょうか。私自身がそうでした。
銀行に入ったばかりの頃に与えられる仕事は退屈な作業が多いです。
そのため、将来像を描けない人にはモチベーション維持が難しくなります。
自分の将来について、いつまでも具体的なビジョンを持てずにいると、辞めたくなる気持ちが強くなってしまいます。
3. 休日の少なさ
銀行は休日数は比較的多いものの、実際には資格試験の勉強や、セミナー参加、接待ゴルフなどで休むことができない場合が多くあります。
若手の頃は、このような休日の環境にストレスを感じるかもしれません。
私自身の経験でいえば、20代の頃は土日のどちらかはゴルフに付き合わされることが多く、それが理由で退職を検討した時期もありました。
早期退職は甘えなのか
短期間での退職には周囲からの批判や自己嫌悪がつきものです。
しかし、銀行員としてのキャリアに早期から疑問を感じることは、自分の将来に真剣に向き合っている証拠です。
大切なのは、自分自身の幸せとキャリアへの満足感を最優先に考えることです。
たとえ短期間であっても、自分に合わない環境から抜け出し、新たな道を探求する勇気は、決して甘えではないと私は思います。
銀行員として得られるものは多くある
銀行業務は決して容易なものではありません。
そのため、試練を乗り越えた先には大きな成長が待っています。
人間関係の挑戦は、異なる価値観を理解し、広い視野を持つことへの一歩となります。
また、モチベーション維持の困難さを乗り越えられれば、自己の目標と向き合い、明確な将来像を描く力が養われます。
休日の少なさも、時間管理や優先順位の設定スキルを高める機会になり得ます。
実際、銀行でのキャリアは、豊かな学びと成長のチャンスを提供してくれます。苦労や挫折も、自身を成長させる貴重な糧となるかもしれません。
まとめ
重要なのは、自分にとって何が最も価値があるのかを見極め、それに基づいて自分の道を切り開く勇気を持つことだと思います。
銀行を辞めたいと考えること自体が、自分のキャリアに対する真剣な姿勢の表れです。
辞めるかどうかの決断は、自分自身の幸福と将来のキャリアにとって最良の選択を考え抜くことです。
また、辞めることを選択した場合でも、そこから得た経験や学びは決して無駄にはなりません。
最後に、退職を考える際は、自分の心と深く向き合い、自身の価値観に基づき意思決定するのが重要です。
新たなスタートを切る際には、過去の経験を糧にして、より良い未来を築いていけるはずです。
銀行員としての道を歩むすべての人々に、充実したキャリアと幸せな未来が訪れることを心から願っています。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
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