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子どものゲームとの付き合い方について

デジタルネイティブ世代と言われる10~20半ばの世代は、物心ついたときからスマートフォンやタブレットなどの端末機器に触れており、当たり前のようにそれらを使いこなします。

学校教育では、GIGAスクール構想が始まり生徒1人ひとりがタブレット端末を所持し、オンライン授業やプログラミング教育などが行われるようになりました。今やスマートフォンやタブレットなどは私たちの生活に切っても切れない存在です。


ゲーム依存について

電子ゲームについても多様化が進み、PCゲームのようにモニターにつないで楽しむものからスマートフォンやタブレットでもできるゲーム、ニンテンドースイッチのようなモニターでもタブレットとしても楽しめるゲームなどがあり、内容も1人で黙々と楽しめるものからオンライン上で世界中の人と遊べるゲームなど、その人の好みに合わせてゲームを楽しむことができます。

世界保健機関(WHO)は、「ゲーム障害(ゲーム症)」を治療の必要な障害とし、2022年に正式な病名となりました。ゲームへの依存が主症状であるため一般的には「ゲーム依存」などと言われています。

ゲームには、イベントやボーナスなど日時が指定されプレイすることが求められるサービスや課金することでゲームを有利に進められるアイテム、ガチャといわれるアタリを引き当てる演出、ほかのプレイヤーとかかわり合いゲーム内で成長し理想を叶えられていく体験など、ハマりやすく、やめにくい仕組みがたくさんあります。

どんなに便利な道具であっても、最初から子ども任せではよくありません。取り扱いについては説明をしたり練習してみたり危険性について教えたりし、正しく利用できるよう見守っていくことが大切です。

ゲームとの付き合い方5つのポイント

子どものゲームとの付き合い方について今回は5つのポイントを紹介したいと思います。

ゲームはあげるのではなく貸す

スマホやPC、タブレットなどは、子どもに買い与えるのではなく親の名義で購入し、一定のルールや条件などをつけた上で子どもに「貸し出す」ようにしましょう。所有者は親ですので、子どもがどんなゲームにハマっているのか関心をもつのもいいでしょう。似たゲームがたくさんある中でなぜそのゲームなのかなど関心をもつことで、子どもの興味の方向性や求めているものが見えてくるかもしれません。

ルールを一緒に決める

子どもに使わせる前に親子で話し合い、お互いに守れるルールを決めましょう。親からの一方的なルール作りでは子どもが守れず形骸化するだけです。反対に、子どもが「守れる」と言ってもあまりに非現実的なものはやめておきましょう。課金やゲームの購入などのお金の取り扱いやルール違反に対しての制限についても事前に決めておく必要があります。子どもだけでは購入ができないようにしたりルールを守れなかった場合は1週間ネットに制限をかけるなど罰則についても事前に話し合っておきましょう。

使用場所・時間を決める

使用場所や時間についても家族で決めておきましょう。使用場所はリビングなどの家族と一緒の空間が望ましいです。自室での使用は目が行き届きづらく使用状況の把握が困難なため注意が必要です。食事の際や夜間などは使用しないといった時間帯も決めましょう。ペアレンタルコントロールの設定などで使用できないようにすることも話し合っておきましょう。寝る前は、お風呂や歯磨き、明かりを暗くするといったゲームに触らないルーティンを作るのもオススメです。

ルールを書面に残す

ルールは口頭ではなく、必ず書面に残すようにしましょう。書面化したルールは目につきやすい壁や冷蔵庫に貼るなどすると、子どももその都度思い出したり確認がとりやすいです。罰則についてや運用していく中で新たに加えられたルールについても記載しましょう。

親がモデルとなる

親も決められたルールを守りましょう。この時間はゲームをしてよいとなったら親もそれを守り、むやみに中断させることのないようにしましょう。食事の時間は家族でとると決めたら親も食事には集まりスマホなどの使用はやめましょう。ネットにトラブルはつきものです。親子でのコミュニケーションをとり相談しやすい環境を作りましょう。

さまざまな依存症について専門的に取り組んでいる久里浜医療センターのホームページでもゲーム依存への対策について詳しく紹介されています。参考にされてみてください。

「STAGE」でのeスポーツへの取り組み方針

  • 子どもたちが自分でゲームの使用をやめて他の活動に移れるようになる

  • 生活リズムを意識し、規則正しい生活を心がける (脳や身体の活動と密接にかかわる食事や睡眠を大切にする)

  • 心身ともに万全な状態で集中したトレーニングに臨む (不調がある際は事前に把握し無理をさせない)

  • 1時間プレイしたら15分休憩 (その間に振り返りやアンガーマネジメントなども) を挟むことで効率的な上達を目指す

  • ストレッチやリラクセーションなどのその場でできる運動を取り入れる (eスポーツの上達には筋トレも大事!)

参考文献
樋口進 (2017). 心と体を蝕む「ネット依存」から子どもたちをどう守るか. ミネルヴァ書房.
樋口進 (2020). ゲーム・スマホ依存から子どもを守る本. 法研
森山沙耶 (2023). 専門家が親に教える子どものネット・ゲーム依存問題解決ガイド. Gakken


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