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小学生のころトラウマだった「はだしのゲン」の「麦になれ」という名言が、強くあれ、と僕を鼓舞する。

元 おまえは 麦になれ きびしい冬に芽をだし ふまれて ふまれて つよく 大地に 根をはり まっすぐにのびて 身をつける 麦になれ

小学生の頃、図書館で読んでいてトラウマだった「はだしのゲン」。

恐ろしいマンガだと絶望しながらもあまりにおもしろく、そして怖いもの見たさで最終巻まで読んでしまったゲンの成長物語。

ピカドン(=原爆)にやられた後、それでも強く、強く、それこそ踏まれても踏まれても強く伸びる麦のようにたくましく生きていくゲン。

なんと強い子だ。残酷な分だけ尊い話だ。

世間的にもコロナで大変で、否が応にも気分が下がる今日この頃。それでも、人間は本当にいくらでもたくましく生きられるのだ。

ピカドンにやれようとも、アウシュビッツに閉じ込められようとも、飢饉がこようとも、どれだけの苦難に遭おうとも、人間は本当にしぶとく生き延びてきた。

人は強い。麦も強いが、人間もまた強い。


死してなお、「麦になれ」とゲンをはげますお父さんのシーンがふと記憶が蘇ってきた。人は、死んでも生者の力になることだってある。


成長譚というにはあまりにもむごいゲンの物語を、また読み返したい。

そして、僕も強くありたい。

ゲンのように。麦のように。

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