ネパール14日目:プレゼン、韓国料理、ホスト家族と面会
11月20日(水)
今日は11時から学生達のプレゼンの日。約2週間前に私のこれまでのコミュニティー・アートやヘルスケア・アートなどの活動の一部をまとめたプレゼンから始まり、それぞれの関心に合わせ社会問題を特定してもらい、ポートフォリオ・レビュー、病院やギャラリーなどへフィールド・トリップをして、この日を迎えました。
別の授業も抱えている学生達にとってはスケジュール的にとてもタイトな状況でしたが、みなさん全員出席してくれ、しっかりとプレゼン資料を用意してくれました。一人10分程度でプレゼン後に一人一人コメントをするといったスタイルで行いました。16人のクラスで余裕を持ってスケジュールを組んでみましたが、30分くらい延長しそうだということを了承してもらい、一人一人にプレゼンしてもらいました。また、途中からは先述していたワタル・オイカワさんにも見学しにきていただきました。
ハーブや野菜などを植える屋上緑化、タバコのポイ捨てを減少させるための箱のデザイン、女性の生理現象と衛生面の正しい知識の普及、海外へ移民する人達とネパールに残る家族や友人のネットワーク、地下水脈と公共井戸のデザイン、ネパール人の時間感覚と生産性の向上、健康なメンタル・ヘルスのためのアート・セラピー・プログラム、ポイ捨て削減のための包装紙ゲーム、ネパールの既存システムではリサイクルできないボトルキャップの再活用プロジェクト、街の騒音のマッピングによるサウンドスケープ、見えないしがらみから解放されるためのビジョン・クエスト、果物の緩衝材を活用した折り紙やオブジェの制作、空気汚染削減のための注意喚起、バス乗車時に怒る自己中心的な行動抑制のためのデザイン、お金と幸福のバランスを考えさせる参加型インスタレーション、物乞いに対する救済プロジェクトといったアイデアを提案してもらいました。
十人十色で幅広いネパールの社会問題を取り上げてくれ、それぞれの興味や感性でアイデアを提案してくれました。これまでの授業を通して、ずっと「私は先生ではなく、あなた方が先生で私は生徒。ネパールのことを私に教えて、最後には私のネパールに対する理解を変えてください。それがこの授業の成果の表れです。」と伝えてきました。カトマンズで過ごす彼らの視線で幅広い社会問題を垣間見ることができ、また彼らが対処していかなければいけない複雑な問題に意識が向いた学生も多々いるように感じました。普段の授業とは異なるアートの有用性といった側面を探求するきっかけになったと思います。
授業は予想通り30分ほど延長して、午後3時30分に終了しました。終わった頃にはそれなりに疲れていたのでちょっとゆっくりしようか、Sanjeep教授とワタル・オイカワさんに誘っていただいた夕食に行こうか迷いましたが、移動をし始めたら、お腹が空いていたので夕食に行かせていただきました。実はネパールではK-popがかなりトレンドということもあり、韓国料理屋さんに行きました。Sanjeep教授の教え子達も続々と集まり、ちょっとした同窓会が始まりました。Sanjeep教授が生徒達からよく慕われてきたことがよく伝わっていました。移住してしばらく会えていなかった教え子達との再会に、彼もちょっと感動していると私にそっと伝えてくれました。
さて、その後は22日からSalleriの方へ行くため、先日お話ししたホストの方やご両親とお会いしていろいろと確認!国際的に活躍されるご家族でみんなが揃うことは稀とのことでしたが、みなさんに快く受け入れていただき、和やかに会話を楽しむことができました。また、滞在中の活動にも相談に乗ってくださり、何か新しい体験ができそうな兆しが見えてきました!
今日はこれでおしまい~。