カーボンフットプリント表示で持続可能な食生活へ
先日、green innovator academyで最終発表を終えました!写真はグループメンバー5人で食べに行った2foodsのヴィーガン食です。美味しかった~😊
僕たちのグループはパブリックコースの需要の行動変容というテーマで議論を進め、どのような政策提言をすれば持続可能な食生活が広がるのか?について考えてきました。
持続可能な食生活とは?
そもそも持続可能な食生活とは何なのでしょうか?
まずは、食の環境負荷の現状から見てくと、、、
日本人の食生活によるCO2排出量は12%と言われています。よく注目されている食品ロスも環境負荷が高いですが、温暖化という側面で見ると食肉や乳製品、パーム油(植物油)の過剰消費による環境負荷がかなり高いことが現状です。
その上で、2050年までに肉や乳製品の消費を減らして、野菜や代替食品の消費を増やすことが推奨されています。
上の図は、世界トップクラスの専門家によって構成された委員会EAT-Lancetが出している持続可能な食生活を表したものです。具体的には、日本人の肉の消費が55g/dayから15g/dayにすべきだと報告されています。
消費者側から動かしていく
このような食生活を促進するために、アカデミーでは「簡易的な食品カーボンフットプリント表示実証事業」を提案しました。
簡単に言うと、「スーパーや飲食店などでものを買う時に、その食品やメニューができるまでにどのくらいCO2がでているのかを表記する」といった政策提言です。
今までも、2009年頃からCO2表示をしよう!という動きはありましたが、表示が分かりにくく、手間がかかるということもあり、ほとんど広まらなかったということが現実問題としてありました。
そこで、僕たちが提案したものが、こちら。
自動車の走行距離に換算することで、CO2排出量を分かりやすくし、幅を持たせることで細かい数字を計算する手間を省けるのではないかと考えました。
このような表示が多くのスーパーや飲食店で広まることで、他の商品と環境負荷を比較しながら、消費行動を変えるきっかけが増えるのではないでしょうか。
実際にノルウェーのオンラインスーパーで、商品のCO2排出量をレシートに記載したところ、代替肉の消費が80%伸び、5人に1人が採食バーガーを食べるようにもなったといった報告がされています。
忘れてはいけない生産者
もちろん、このような食生活が促進されるということは、畜産農家に大きな打撃を与えかねないので、そういった転換が起きた際には、国が畜産農家からプラントベース農業に転換するサポートをすることも大切になってくると思います。
このようなサポートを行わなかった場合、アメリカのデトロイトで起きたような自動車産業の衰退による町の衰退や失業による格差の拡大が懸念されます。時代の流れによって需要や産業が変われば、労働者もそれに応じて変わると思われがちですが、実際にはそう上手くはいきません。詳しくは、ビルゲイツ一押しの著書「絶望を希望に変える経済学 社会の重大問題をどう解決するか」を読んでください。
また、農水省が推し進めている「フードテック官民協議会」のような代替肉の開発促進や環境負荷の少ない肉生産を考えるような生産者側からのアプローチも重要になってくるでしょう。
僕も東京で最終発表した後に、色んな代替肉を食べ歩いたのですが、まだまだこれからだな~と感じるものが多かったので、これからのフードテック業界にも期待です!
ちなみに、THE NUTS EXCHANGEエッグサンドは肉!って思えるほど美味しい代替肉でした!みなさんもぜひ行ってみてくださ~い😊