右舟囲いを語る(1)
はじめまして、酒クズ和装VTuberの神副慧です。
こちらのnoteでは、主に将棋や麻雀の戦術とかを備忘的に書いていこうと思っているので、気が向いたら読んでいただければ幸いです。
将棋にしろ麻雀にしろ体系的な勉強をしないでここまで来ているので、正直あまり当てにしない方が良いかもしれませんが。
とりあえず、初投稿の今回は私の(特に先手番の)手順で主に採用している右舟囲いを足がかりにした守備方面の戦術について、覚書をしていきます。
そもそも右舟囲いって?
今回に限らず、私の将棋関連の記事では今後「右○○囲い」という表現が頻出する予定です。まあ、端的に言えば居飛車側で用いられる囲いを線対称で振り飛車に持ってこよう、というのが基本的な思想になります。
(今回の記事はネットで「右舟囲い」と検索しても出てこなかったので、一念発起して書き始めたという経緯です)
さて、右舟囲いとはその名の通り右側に組んだ舟囲いで、玉を3八の地点(以下すべて先手番で書きます)に、左金を5八に上げた形です。
居飛車の舟囲いもそうですが、この形は「最終的な玉形」というよりは「伸展性を考えた中間的な形」であると同時に、「最悪このまま開戦してもなんとかなる形」でもあります。
右舟囲いの独自性
普通の振り飛車の駒組みに対する右舟囲いの独自性を語る場合、まずその前に「普通の振り飛車の駒組み」の手順について、おさらいしておく必要があるでしょう。
一般的な振り飛車の入門ではまず美濃囲いに組むことを教えられる関係で、(左側の駒組みはともかく右側は)まず玉を2八の地点に持っていってから、3八銀と上がり片美濃を組んで、最後に5八金左と上げて本美濃に移行するように学ぶでしょう。
実際、「最初から美濃囲い(系)にしか組むつもりがない」のであれば、これも一つの手順ではあります。覚えやすいですしね。ただし、逆に言うとこの手順では途中でいくつかの「他の選択肢」を早い段階で切り捨ててしまうことにもなります。例えば3八に銀を上げてしまえばその時点で振り飛車穴熊はほぼ組めなくなりますよ、とか。
ということで、この右舟囲いとは何なのか、ということを一言に収めるのであれば、「それぞれの囲いへの分岐点をギリギリまで遅くし、相手の駒組みを見ながら『後出しジャンケン』を狙う駒組み」ということになります。
具体的には上の手順の3枚目、玉を2八に動かす手順に変えて先に左金を上げるという手順です(※)。
「じゃあここからどう判断して伸展させるの」という具体的な考え方についてはまた次回以降書いていこうと思います。だって書き始めたらこの記事の分量が3倍くらいになっていつになっても公開できなさそうですし、何より一回で済ませちゃったらPV稼げないじゃないですか(本音)。
この右舟囲いからの伸展で第一選択肢になるのは普通に2八玉→3八玉と美濃に囲う形なのですが、まあ今更振り飛車における普通の美濃囲いなんて私がなにか語れることは何もないので。
ということで、今回はこのチャートで締めたいと思います。今後3回くらい使ってこの右舟囲いの前後の分岐について書いて行く予定ですね。次回はまず2八玉から美濃囲いに行かない分岐について書きます。
そんなところで。