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聴覚過敏:こどもが対応できるようになるまで
はじめに
長女の聴覚過敏にきづき、そこからパニック状態になり、現在聴覚過敏が落ち着いてきた、自分で対策がとれるようになったところまでやってきたことを書いてみます。
聴覚過敏とは?
通常は問題を引き起こさないようなレベルの音でも、耐え難く感じられる状態を指します。
聴覚過敏の原因については、まだ完全にはわかっていないようです。
ただ、わが子の場合は新生児のころから音に敏感で些細な音でもすぐに起きる。いわゆる繊細な気質がありました。
その繊細な気質から、音だけにかかわらず、学校での些細な出来事でストレスが重なっていき、結果的には些細な音でも気になる、もうそればっかりが気になって何も手につかない、怖くてパニックになる。という状態だったのかな、と今になれば思います。
聴覚過敏発覚したとき
長女の聴覚過敏に気づいたのは、小1の秋でした。
このとき、学校にいる時間帯にかなり大きな雷が何回かなり、その音に驚き泣く。ちょうど下校時間だったんですが、怖くて帰れない。と先生から電話がきて迎えに行きました。
そして、よくよく話を聞くと、大きな音で頭の中に響いてしんどい。
雷だけでなく、教室で椅子の引く音、上の階で椅子を引く音、お友達の急な大声、急な校内放送。すべてに苦痛を感じていたことを知りました。
そして「学校が怖い」と不登校になっていきました。
この大きな雷の後から、雨=雷になってしまい、雨が怖いと言い、大雨で号泣する。雨が降りそうだからと外にでることを嫌がる。というようになっていきました。
聴覚過敏の対策
1.耳栓
はじめは、耳栓を購入しました。完全に学校に行けなくなる前でした。
ランドセルにいれておいて、音が怖かったら耳栓つけてね。といってましたが、結局、小1には耳全を自分で入れることは難しくて断念しました。
2.防音イヤ―マフ
わが家が購入したのはこちら
これがすごくよかった。今でも必要時使ってます。
今日も「火災の避難訓練があるから。火災報知器の音が辛いからもってく」と言って久々に学校に持っていきました。
これ、口コミがすごくよくて、お値段もお手頃なので試しにかってみよう。
って感じで買ってんですが、
・サイズ調整が簡単
・軽くて持ち運びやすい
・大きな音は聞こえにくくなるけど、人との会話はできる
・授業中も先生の声や発表してる人の声聞きとれる
・耳が良い感じに覆われるので、安心感も得られる
という感じで“ちょうどいい感じで聞こえにくくなる”し“扱いやすい”です。
これを使うようになってから、娘も気にいってずっと使ってました。
そして今では「必要なときに使う」と自分で調整して使ってます。
3.レインコートにフード付きの服
これは雨や雷のときにやってましたが、雨や雷のとき、外にいたり学校は屋内ですが、窓が大きくて雷も雨も見えるし、雷の音は大きいと教室内まで響く感じがするし、、、
と家以外のところで雨や雷に遭遇した場合、「隠れる」ということができないので「隠れる」代わりにレインコートやフード付きの服を着て“頭から覆う”ことで物的に見えにくくなるので、安心感があったようです。
レインコートも今は100均でかわいいものたくさん売ってますしね。
お気に入りのものを選んでもらうとそれだけでもこどもにとっては嫌なことからひとつ逃れられるツールとなりました。
こころのサポート編
1.声掛け
「あの音が嫌、怖い」「雷の音が怖い」「大きな声が嫌」
正直ね、、、日常のなかにある些細な音なので、「気にしすぎやろ~!!」「そんなん言っても仕方ないし我慢しなさい」「みんなそれくらいしてる」
って思ってしまうし、言いたくなりました。というか、学校に行けなくなるくらいパニックになってなかったら言ってたと思います。
なので、どんな音が嫌なのか聞きました。そして、はじめは共感するまでできなくても、否定せずに「そうなんだね」とこどもの気持ちを聞き、理解する姿勢を心掛けました。
そうすることで“どんな音が嫌なのか”を理解することができ、対策できるときはしたり事前に対策ができるようになり、徐々に嫌な音にも慣れていくことができました。
2.先生との連携
また、先生方にも聴覚過敏があったことを伝えました。
・防音イヤーマフの使用を学校でもしてもいいか
・大きな音が長時間続くと疲れるよう
と伝えました。
先生方は「眼鏡をかけていることと同じことだと思います」と快く承諾してくださり、「しんどくなった場合は保健室など静かな場所で休憩することもできる」と言って頂きました。
先生方と共有することで、娘が学校でキャパオーバーになる前に自分から先生に伝えることができるようになり、娘も安心することができるようになったようでした。
3. 静かな時間・好きなことする時間の確保
わが家は3姉妹で妹が二人います。
学校でもいろいろな音があるなか、過ごして帰宅して妹たちもいるのでまた“うるさい・・・”となることがありました。
なので、できる範囲で長女ひとりの時間を設けたり、妹たちに昼寝してもらったりして日中静かな時間を作るようにしました。
あとは、好きなことに集中する時間は嫌な音が気にならなくなったりするので、娘は読書が好きなので本を中古でたくさん買ったり、、好きなテレビをひとりで見る時間を作ったりと色々してました。
この時間は私も“あれこれ言わない”を心掛けて、時間だけ大体きめて好きに過ごしてもらってました。
この時間が結果的にストレス緩和になっていたんじゃないかなと思います。
好きなことするってすごく大事!とくに繊細さんは好きなことする静かなじかんすごくいいと思います!
昨年末からはまっているアクアビーズもめっちゃいいです!
自分の好きなデザインを、集中してつくることができる。
ここはこんな色にしよ~とか決めながらやってます!
日常は色んなこと考えてしまう繊細さん。
これしてるときはこのことだけ、こんなふうにしよ~とか自分の好きなことを考え、自分のやりたいようにできるので工作とかもこういうアクアビーズおすすめです。
私もカラフルな世界がすきなので、アクアビーズ補充して整理してるだけでも楽しい~♪
4.周りの目編
家族や先生方の理解や協力は得られても、学校のお友達や他の大勢の生徒さん。
防音イヤーマフしててたことはよかったんですが、やっぱりね目立っちゃうんですよね。そして、こどもは好奇心旺盛だから「それなに?」「なんでつけてるの?」って聞いてきます。
そして、聞いてきてくれるならこたえられるからまだよくて、「あれ、なにつけてはるんかな?」「あれ学校につけてきたらダメじゃない?」と聞こえてくるヒソヒソ話、、、。いや、まる聞こえだけども、、、(笑)
このとき、私は母子登校中で付き添ってたので、あまりにも聞こえるし
「これ気になるよね~!この子、大きな音が怖くってさ!これしてたら怖いのがましになるみたいで、先生につけてもいいよって言ってもらってる~!」と言いました(笑)
そして、直接「これなに?なんでつけてるの?」と聞いてきてくれた子には「これつけてたら大きな音がましになるんだよ~つけてみる?」とつけてもらったりしてました。
大きな音が怖いことや防音イヤーマフを付けてるという周りと違うことをしていること。先生に大きな音が怖いことで手間や迷惑をかけてるんじゃないかという不安。
この辺りは今も多少なりとも感じてはいますが、この思いや罪悪感はそうそうに捨てることをこころがけて、なるべく胸張っているように心がけてました。娘にもそうなって欲しかったので。
けど、自分の心が追いついてないときはしんどかったので、無理しない範囲で!自分が、ママが今感じてる感情もすごく大事!!
5.番外編
昨年の夏ころからちょうど興味をもちはじめて、習いたいと言っていたのでピアノをゆるくはじめました。
「いい音」を聞く「音に触れる」ことで音の聞き取りに少しでもいいんじゃないか?と思ったのがきっかけです。
全然、私の直感だけではじめたことなのでこれもよかったのかはわからないですが。
おわりに
最後まで読んで頂きありがとうございました!
色んなことを経て、現在娘は聴覚過敏に対して自分で対策できるようになってきました!
我が家の一例ですが、どなたかのお役に立てれば嬉しいです♪
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