ICT支援員(情報通信技術支援員)向け研修を終えて。
2021年度、2022年度と2年続けて高知県教育委員会主催のICT支援員(情報通信技術支援員)向け研修に関わらせていただいたので、簡単に振り返りをしたいなーと思います。
始まったのは唐突に
事業の話を聞かされたのは、2020年度の年だった記憶です。
世の中は、新型コロナ感染症で大変になり始め、GIGAスクール構想が動き出し、対面授業できない学校がやっとこさオンライン授業を模索し始めてたころに、上の投稿の方にお声をかけていただきました。
「Google Workspaceの研修をやってもらいたい」
いや、もっと違う言い回しだった気もするが…。
でも、Google認定教育者として、もっといろんな人と使い方を勉強できたらなぁと思いあぐねていたところへのお誘いだったのでとても嬉しかった記憶です。
しかし、一瞬よぎったのが
「いや、ICT支援員になる人にGoogle Workspaceの研修必要なのか?」
でした。
ICT支援員の状況
2020年にICT支援員の研修をしようと話を伺った時に、高知県でICT支援員として活動している方がどれくらいか聞いてびっくり。
ICT支援員の資格を有して活動している方は当時県内でなんと1名のみ。臨時で活動している方も含めて2桁にのるかどうか。
そんな時に国から発出されたのがこちら
ちなみに高知県、公立の小中学校(特別支援も含む)の数は、275校。
つまり文科省の話に当てはめると、2年後までに県下で約70名のICT支援員を配置することに…。
え…。どこにそんな都合の良い人材おるん?
この当時、自治体からICT支援員の求人がたくさん出されていたが、条件はとてもなかなかな状況ではありました。
研修の内容の照準
ここが一番難しかったし、2021年度1年目の時はだいぶ手厳しいお声もいただいて正直しんどかったです。
なにせ、場所(自治体)によっては、「Word・Excel使えたらおっけー」という求人のところもあり、Googleのスキル差は研修が始まるまで目隠しの状態でした。
実際にお会いしてお話をしてみれば、高知県全体で導入が決まったGoogle for Educationにそもそもあまり触れたことがない方もいらっしゃれば、バリバリのIT系でGoogleとかバッチしですの方もいらっしゃるし、研修会の約40分(自分の担当)の時間で同一内容というのはとても頭を悩ませました。
またご自身がGoogleを使うのと、学校の先生が困っていることも多岐に渡り、てんてこまいでたくさん迷惑をおかけしました。
2年目の修正
そこで、2年目の今年はアドバイスをいただいた上で基本的なことは一旦横に置いて、「こんな使い方で先生たち困ってるパターンあるけどどうなるか」と、より実践的な内容にシフトしてみた。
もちろん、まだ支援員なりたてで難しいーという方には、「将来的にここまでできるようになりましょうねー」的なケースで、先輩方を観察してくださいとお話をさせてもらいました。
結果としては、2年目の研修会はそれまでに他の方が講演していただいていたおかげで、参加者の方もスムーズに参加していただき、私としても、すごく進行しやすい研修の時間になりました。
そして、最後にはやっぱりこう思うのです。
「先生たちともこんな形でもっとGoogle研修会できたらなぁ」
他県にも広がるといいなー
恐らく教員の研修機会って、教育委員会絡みでも全国たくさんあると思うんです。
でもICT支援員さんたちを支援するためのしくみってあまりないんじゃないかなぁと思うんです。
雇う側(自治体とか学校)の人は、ICT支援員に応募するんだから詳しいんでしょと思うかもしれないですけど、支援員さん大変ですよ。
なかなかICT化が進んでない現場のあれやこれやに巻き込まれつつ、複数の学校現場を掛け持ちしつつ(4校で1人とありますが理想なので自治体によっては広範囲を見ないといけない場合も)、日々進歩するテクノロジーの情報に目を通して習得するなんて、待遇あげないと持たないですよ。
皆さん考えてみてください。
A校:A業者システム・Google系
B校:A業者システム・Microsoft系
C校:C業者システム・Apple系
+校内IT関係(ネットワークから印刷までなんでも)全部
+端末管理(生徒数分)
+デジタル教科書・ドリル(各教科分)
・・・
だからこそ、支援員さんが最新の情報とかを持って帰れる、情報共有できるそんな場が作られていくと、学校現場のICT活用の知識がどんどんストックされていくと思うんです。
さいごに
今回、全国でも珍しいICT支援員の研修に参加させていただきとても感謝しています。
お互いに情報をシェアして、より学校現場のICT関連の知識がストックされていってこれからの子どもたちに還元していきたいなーと思っています。
取り止めのない文章でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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