【書評】ヒトの自然寿命は38歳!「40歳からは自由に生きる 生物学的に人生を考察する 」を読んで
あと1ヶ月で40歳になる私がこの本を見つけたのは偶然で、衝動買いしたのは必然だった。本屋で見つけて冒頭だけを読み、1分後には購入した本を紹介したい。
結論としてはめちゃくちゃ面白かった!
でも評価としては★★★★
★5にしなかったのは内容の大部分が生物学の話であり、40歳を超えたらどうするかの記述が少なかったからだ。まあ人生哲学ばかり書いてあっても読んでて退屈するし、生物学者としての筆者のバックボーンを活かせないからしょうがないとは思うが。
続いて個別に内容紹介していく。
ヒトの自然寿命は38歳とのこと。チンパンジーやゴリラとほぼ同じである。
38歳というのは驚きの数字だったが、これは注意が必要だ。「生物はなぜ死ぬのか」という本には次のように書かれているからだ。『人間であれば55歳を超えると、がんになるリスクは一気に上がる。つまり人間が進化によって得た本来の寿命は55歳である』
無理矢理解釈しようとするなら、ホモ・サピエンスの寿命は38歳だが、数十万年の進化によって55歳となった。ここ数百年の医療技術などの進歩により平均寿命が一気に80歳まで伸びた、ということかな?
生活習慣が長寿遺伝子の発現に多少は影響しますが、それよりも、各人の寿命は生まれもった遺伝子の組み合わせが大きくかかわっているわけで、いわゆる健康的な生活を送ったからといって長生きできるとは限りません。
「長生きを目的にしたとたんに、人生はつまらなくなる」というのがぼくの持論です。タバコはやめる、酒も飲まない、好きな食いものにも手をつけないといった我慢を強いる「健康生活」はいくら長生きをしたいからといったって、楽しくもなんともありません。楽しくもないのに、長く生きて何になるのでしょう。
最近の健康ブームへのアンチテーゼ。筆者は健康診断やがん検診は受けない剛の者。
多様性は生物にとって生き残りのための重要な戦略です。人間社会にとっても同じことが言えます。ところが愚かにも多様性を排除し続けてきた国があります。日本です。
この記述はすごく同意できた。日本はマイノリティに対して不寛容であり、閉鎖的な雰囲気が強いと感じているからだ。教育も会社組織も政治も、もっと多様性を受け入れる必要がある。
私たちの人生が面白いのは、いつか死ぬことを知っているからであり、もし命が無限のものならば、一日の楽しみや悲しさの積み重ねも底なしの無限の中に埋もれてしまいます。
筆者が本書で言いたいことは「40代からは余分な寿命なのだから、自分のルールを作り、自分本位で生きていこう」に集約されると思う。
だが幸いにも、私には既に自分だけのルールがある。
それは、健康・情熱・誠実・思考・行動の5つだ。
興味がある人は次の記事を読んでほしい。
40歳は人生で一つの節目になるのではないかと考えている。
良いことも悪いことも経験してきた。それは自分の財産ではあるけど、「当たり前」という名の常識が染みついてしまっているということでもある。「当たり前」に流されないようにするのが大事だと、最近よく思う。
だから40歳を第二の人生の始まりと捉えるようにしたい。まずは小学生の時にすぐ辞めてしまったピアノを自分への2週目誕生日プレゼントとして買ってみます!
それでは、また違う記事でお会いしましょう。