クラクションが鳴らせない

クラクションを鳴らされたことはあっても鳴らしたことはない。
小心者なので。

例えば前の車が、信号が変わったことに気づかず、なかなか発進しないことがある。

そんなときは気づいてくれるまで待つ。
そうでなければ、後続車がクラクションを鳴らしてくれるのを待つ。
他力本願なわたし。

気づいても見て見ぬふりということが多い。
事勿れ主義。

鼻毛が見えてますよ、とか
（身内にならいえる）

ファスナー開いてますよ、とか（女性にはいえるけど、男性にはいえない）

左右の靴の色が違いますよ
とか、
あ、それはファッションなんですね。

20年来の友人と、久々に会ったら、軽く足を引きずっていた。
「あれ？怪我でもしたの」
見たまんまを口に出したら、
「老化現象なのよ」といわれた。

わたしは慌てて取り繕ったけれど、まずいことをいってしまったかな、と焦った。

別の人にも指摘され、整形外科で診てもらったら、加齢による脊椎すべり症といわれたらしい。
気にしていたんだな、
悪いことをいってしまったなぁ、と後悔した。

40代から20年以上も付き合っていると、お互い年をとったなと思う。
友人はすれ違った人が振り返るほどの美人で、今でも美人だけど、わたしより年上だ。
今はお互い、立派なシニア世代だ。

先日、広島カープがサヨナラホームランで勝利した。
首の皮一枚で、首位の座を死守した。
あまりにうれしくて、息子にLINEした。

「この勝利はデカい」
息子にしては珍しく、すぐに折り返してきた。

わたしもつい興奮して、矢継ぎ早にLINEを送った。

その時に「勝って」と打ったつもりが「買って」になっていた。

翌日になって訂正したら、誤変換が多いと指摘された。
第三者に送るときは気をつけて…と。
はい、肝に銘じます。

母がボケているので、わたしも、ボケ予備軍と思われているんだな、きっと…

i-phoneからAndroidに変えてから、誤変換が増えている。
予測変換を押そうとした途端にコロコロ文字が入れ替わるのでとても使いにくい。
そんな言い訳をしてみても、送信する前にきちんと確かめればいいだけで、それができないことが老化現象なのかもしれない。

粗忽者なので、、、
若い時ならそういえたけれど。

他人は指摘してくれない。
けれども、身内に指摘されるのも、ちょっと切ない。