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家政婦は見た!〜市原悦子さん

家政婦のミタ
家政夫のミタゾノ
私の家政夫ナギサさん
と次々と派生した
家政婦(夫)ドラマ。

実在のスーパー家政婦志麻さんも
いる。

昔の女中さん、お手伝いさんとは
一線を画すプロフェッショナル
そのものだ。

家政婦ブームは続く。


市原悦子さんの『家政婦は見た!』

は、テレビ朝日系 土曜ワイド劇場で
1983〜2008年まで放送された
全26回のテレビシリーズです。

市原さん演じる家政婦が
派遣先のお屋敷で
家庭の秘密を知り、内実を探り、
掻き回し、解決(崩壊?)へと導く
というドラマ。

人も羨む上流家庭、エリート一族にも
必ず弱点はある。


原作は松本清張の『熱い空気』
(文春文庫『事故』に収録)

ですが、それは初回のみ。

シリーズ化されてからは
オリジナル脚本なのだそうです。

原作の方の主人公 河野信子は
離婚歴がある家政婦。
雇い主の主婦にあごで使われ、
子どもにまでバカにされ、
いつかぎゃふんと言わせてやろうと
虎視眈々とその機会を伺う
陰気で魅力に乏しい女として
描かれています。


市原悦子さん演じる石崎秋子は
やはり天涯孤独の身の上。
複雑な家庭の事情があるらしい。

大沢家政婦紹介所に所属する
通いの家政婦。

旺盛すぎる野次馬根性の持ち主で
家政婦の仕事は趣味と実益を兼ねている天職?と言えます。

他人の不幸は蜜の味

ひねくれたところもあるけれど、
根はお人好しで情に脆い。
愛嬌もユーモアもたっぷりで
憎めないキャラクター。

家政婦協会の二階の部屋で
猫のはるみちゃんと二人暮らし。
(1997年の連続ドラマでは家政婦協会はマンションの一室になります)

はるみちゃんの名前の由来は
飼い主がいつも都はるみの歌を口ずさんでいるからと思われます。

一つ屋根の下で暮らす
家政婦仲間とは
守秘義務なんてどこ吹く風
奉公先の暴露話で盛り上がります。

昭和から平成をまたぐ人気ドラマシリーズ。
また、再放送で見てみたいです。

『きっと倖せ』

市原悦子さんが歌う挿入歌

タンゴ調のこの曲が
いい味出してます。

家政婦石崎秋子ではなく
女優市原悦子が歌っている感じ。

唯一無二の存在
市原悦子さん



ラストシーンのお約束は

すったもんだで負傷した石崎秋子が痛々しい姿で次の派遣先に初出勤する。

食べていくためには
一日も休んでなんかいられない。

塀の向こうの立派なお屋敷を仰ぎ見て
ピンポーン。

ごめんくださいませ〜

この最後のセリフに
何ともいえないしたたかさと希望が
込められています。

きっと倖せ  市原悦子

作詞 渡辺なつみ
作曲 坂田晃一

 黄昏ともる街の灯は
 何処か貴方に似ているわ
 懐かしいけど切なくて
 あったかいけど淋しくて

 不思議なものね人生なんて
 偶然さえも運命に変わる

 きっと倖せ 涙も倖せ
 胸の芯まで揺れて燃えて
 きっと倖せめぐり逢えたの
 恋心さらわれて いのちあなた色