「ペスト」読み終えました。
カミュの「ペスト」を読み終えた。難しかった。
訳本だから難しいのか、自分の技量不足か。
読むことに技量うんぬんはどうでもいい。
読み終えたことに意味がある。
なんてこともどうでもいい。
自分が読んでどう思ったかだ。
印象に残ったのは、下級官吏グラン。
やるべきことをただやるという、当たり前で光の当たらない部分に光を当てる。
光の当てかたも淡々としていて、そこがいい。
カミュの技量なのか。
技量なんてこちらが書くことも憚られるが、賛で否でもない書き方は素晴らしい。
どうしても人は激しい意見や面白い方にいってしまう。
ニュースも本のタイトルでもそうだ。
私も淡々と穏やかに生きられない。
時には激烈な何かに流れてしまいそうになる。
そうではなくて、グランのようにやるべきことをやって、重要な役割を担うことがかっこよさかもしれない。
満員電車に揺られながら闘うサラリーマンをかっこよく思う。
グランが病から助かるのも、光の当たらないような人にカミュが光を当てたのかもしれない。