№5718:顧客を無視した「SDGsごっこ」
こんにちは。遠藤です。
※過去分(4740回分)はこちらにあります。
さて、昨今の世の中では「SDGs」を軽視した企業は市場から相手にされなくなっています。
商品やサービスの質だけではなく「私たちはこういう姿勢で事業に取り組んでいます」という「企業の世界観」が問われるようになったからです。
これは良いことだと思います。
が、この「SDGs」を顧客無視に利用するようでは困ります。
私は驚いちゃったのですが、なんと「値上げのお知らせ」を顧客個々に案内せずホームページ掲載だけで済ますフィットネス業界企業が出てきたとのこと。
理由は「地球環境に配慮して紙媒体を使わない」ということらしいです。
言うまでもなくこの本音は「コスト削減」です。
それを「地球環境に配慮して」とすり替えているのです。
もちろん紙媒体を使わないことは問題ありません。
であるならば、メールなりLINEなりで顧客個々と正式につながっていることが「大前提」です。
その上で紙媒体を減らすのであれば理解できます。
この場合でもメール等でつながっていない顧客には紙媒体で連絡する必要があります。
料金を変える、しかも値上げをするのなら「1対1の案内」をするのが常識です。
自分がお客だった場合にこんな案内をされたら頭にくるでしょう。
まったくどこまで顧客を無視した経営をするのかと思います。
さらに言えば、だいたいのフィットネスクラブは顧客の30~40%くらいが「未利用低利用会員」です。
この人たちは館内案内を見ないと考えるのが普通です。
当然、ホームページなど見るわけがありません。
ということは「気づいたら値上げされていた」ということになります。
その後、何が起きるか。
クレームに決まっています。
で、クレームに対応するのは現場スタッフです。
現場スタッフはこのような方針に「ふざけるな!」と声を上げるべきですが、おめおめと従っているのでしょう。
こうなるとどっちもどっちです。
前述のように大半のフィットネスクラブは顧客の30~40%が「未利用低利用会員」であることを放置してきました。
そこに新コロ禍がやってきて、その層が一斉に離れることで経営が窮地に追い込まれたわけです。
この怠慢さを見直すことが新コロ禍の3年間にやるべきことだったはずです。
が、そのような変革をした企業はほとんどありません。
で、新コロ禍が第5類になったことで「これから回復だ」なんて無邪気に喜んでいる。
そりゃ客足は戻りますって。
が、それもよくて全盛期の8割程度です。
これでは十分な利益が出ませんので、何をやるかと言ったらコスト削減しかありません。
あとは現場スタッフにとって負担でしかない付帯収入増です。
こんな仕事のどこが楽しいのか。
給料を与えられていたら、納得できないことにもひたすら従うのか。
現経営陣のこの姿勢は今後も変わることはありません。
そんな会社にはさっさと見切りをつけて「お客さんのための仕事」を始めるべきだと思います。
▼FBL大学のホームページはこちら
▼無料メルマガ「継続するコミュニティビジネスの考え方」のご登録はこちら
▼有料メルマガ「思考変容のスイッチ」のご登録はこちら